28.クリスマスの魔法は解けるもの
レンと過ごす何度目かの年末年始もいつも通り、一緒に居た。
大晦日の夜中から、初詣に出かけて、元旦はお昼まで二人で寝ていた。
その後、レンは自宅に、私は実家に帰る予定になっていたので、それぞれ別行動。ここも、いつも通り。
レンが帰った後に一人で実家に帰る用意をしていると、なんだか急に寂しさを感じた。
私、なんでまだ結婚してないんだろう。。。
クリスマスには、あんなにも幸せを感じていたのに、年が明けると一気に現実にひき戻されていた。
年が明けたということは、また年を取るということ。
私はその年、37歳になる。
婚活市場でもどんどん需要がなくなる年齢で、将来子供を産みたいと思っていた私はシンプルに焦りを感じていた。
結婚しなくても、子供だけ作って一人で育てようか?とか、そんな風にも考えて分譲マンションの内覧に行ってみようかと考えたりしていた。
そんなことを考えているうちに、クリスマスの幸せムードなんてどこかに消えてしまった。
結婚したいから彼氏と別れるか?彼がその気になるまで待つのか?
常にこの2択で心が揺れていた。
結婚したい私と、結婚したくない彼
これ以上一緒に居ても二人の求める将来が重なる事はきっとないと、なんとなく分かっていて。
でもその現実を認めたくなくて。
彼のちょっとした言葉尻が気になって、彼の発したワードから、それは私との将来に結婚がない前提での発言なのか?期待しても良いのか?それを確かめたくて、小さな喧嘩をよくするようになっていた。
「最後から2番目の恋」が終わるまで、あと8か月