
【Art Thinking】バイオリンは物理学? 6歳娘と一緒に始めた音楽の世界
「音楽をしたい!」
そう言い始めた6歳の娘・koki。
彼女の好奇心の芽を大切にしたくて、早速、近くの音楽アカデミーに見学に行くことにしました。
そこで案内してくださったのは、かつて交響楽団にも所属されていたという70代の女性。
「私はバイオリンしか教えられないのよ。」
そう言いながら、彼女がkokiに小さなバイオリンを持たせると…
一音、鳴らした瞬間に虜。
これが運命ってやつ?と思うほどのキラキラした目。
これは、やらせてみるしかない!
いざ体験レッスンへ
体験レッスンの日。
kokiは最初こそ緊張していたものの、先生が丁寧に教えてくれると、すぐに笑顔が出てきました。
ただ…6歳児の集中力は限られています。
「もっとやりたい!」と言うけど、気がつけば他のことに気を取られたり、急にポーズを決めたり(笑)。
それでも、音を出すことが楽しくて仕方ない様子。
ということで、バイオリンを習うことに決定!
まさかの親もハマる
さて、kokiの体験を見学していた私は…
先生の教え方や動きを観察しているうちに、どうしてもバイオリンを弾いてみたくなり…。
「ちょっとだけ、体験させてもらってもいいですか?」
と、おそるおそるお願い。
弓の持ち方、弦への当て方、腕の曲げ伸ばし…
これはもう、物理学じゃないか!
まっすぐな弓の軌道、音を均一にするための角度、力加減のコントロール。
これまでスポーツで培った「TTP(徹底的にパクる)」スキルを発揮し、先生の動きをコピーしてみたところ…
「えっ、バイオリン経験あるんですか?」
「ないですないです!昔スポーツ選手だったので、見たものをそのまま真似るのが得意なだけです!」
と答えると、先生もびっくり(笑)。
これは… 面白すぎる。
気がつけば、私もバイオリンを習いたくなってしまい…。
結局、親子でバイオリンを習うことに。
眠っていたバイオリンと、気づき
それから数日後、ふと思い出した。
「そういえば、実家に姉と弟が使っていたバイオリンがあったはず…」
実家の両親に探してもらうと、やっぱりあった。
長い間眠っていた、少し古びたバイオリン。
直せばまだ使えそうだったので、修理に出すことにした。
新品を買うのもいいけれど、誰かが使っていたものを受け継いでいく というのも、何だか特別な気がする。
ふと考えた。
「私はピアノを習っていたけど、実はバイオリンをやりたかったのかもしれない。」
子どもの頃、何を思っていたのかはもう覚えていないけれど、もしかするとずっと心のどこかにバイオリンへの憧れがあったのかもしれない。
そして今、娘と一緒にバイオリンを始めるなんて。
これはただの偶然じゃなくて、何かがつながった瞬間なのかもしれない。
この経験を通じて改めて思う。
「学びは共鳴する環境で生まれる。」
子どもが新しいことを学ぶとき、一人ではなかなか続かない。
でも、周りに一緒に楽しむ人がいると、学びはもっと自然に深まっていく。
私自身、kokiがいなかったらバイオリンを始めようとは思わなかったかもしれない。
でも、kokiの「音楽をやりたい!」という一言が、私の中に眠っていた何かを呼び覚ました。
これは昔からの私のスタイル?
実は、こういうこと… 前にもやってたな と思い出した。
今、バイオリンでkokiと一緒に習い始めた私だけど、十数年前、息子が4歳のときも全く同じことをしていた。
「ダンスを習いたい!」 という息子を連れて行ったら、私もつい「面白そう!」と一緒に始めてしまった。
子どもが「楽しい!」と夢中になるものに、親も本気で飛び込んでいく。
結局、私はずっと同じことをしてる(笑)。
でも、これって 「親が楽しんでいたら、子どもも一緒に楽しめる」 という、一つの確信なのかもしれない。
十数年前のダンス、そして今のバイオリン。
親子の学びは、一緒に楽しんでこそ深まる。
時間、あるんかいな。
仕事、育児、介護、副業、そしてバイオリン。
うーん、時間、大丈夫なのか?
いや、でも人生は楽しんだもん勝ち。
kokiが楽しむなら、私も一緒に楽しんでしまおう!
目指すは…
葉加瀬太郎氏の「ひまわり」。
さてさて、どこまで弾けるようになることやら?
(続く…かもしれない)