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自然とにじみ出るおもてなしを大事にする接遇マナー講師〝佐々木純子〟さん

ご主人の会社を12年間支えた後、ご自身で接遇マナー講師として独立された佐々木さん。どんな想いをもって一人で立つことを決断されたのか、優しい雰囲気を持ちながら心の奥底には熱い炎をお持ちの佐々木純子さんにお話を伺いました。

佐々木さんプロフィール
出身地:大分県宇佐市
活動地域:九州
経歴:筑紫女学園大学卒業 / 株式会SKYにて専務取締役を12年間務め、現在はJTM代表に至る。
現在の職業および活動:                        JTM代表 マナー講師業務運営  / NPO法人日本サービスマナー協会所属         座右の銘:感謝の心を持ちながら、今を懸命に生きる。

「社会の交差点に、自分の足で入るということをしたかった。」

記者:どんな心のあり方や認識の変化が、今の活動に繋がってますか?

佐々木さん(以下、佐々木): 大学4年生の11月にお見合いで結婚し卒業、その頃、主人が介護の会社を立ち上げました。私は子どもを出産し、少したってから子供を保育園に預けて、その会社を手伝うことになったんです。最初は小さな仕事から始め、周りの方々に色々と助けられながら専務取締役という役目をあずかり、それから去年の5月までは本部で人事、経理、総務など、諸々の統括をさせてもらってました。色んなスタッフの方々から足りないところを補ってもらって続けてこれましたし、お客様にも良い意味で親近感を持っていただき、ただただ感謝の毎日だったのです。しかし徐々に社会の交差点の中に、自分の足で入る経験をしたいと思うようになってきたんです。当然、葛藤もかなりありました。だけどだんだんと馴れ合いになっているような感じもあったり、子供も大きく成長してきたこともあり、「何か志せる時かな。」と思い、私が会社で13年目を迎える前に思い切って出ました。

記者:それまでご夫婦で積み上げられた会社を去るという事に大きな葛藤があったかと想像できますが、具体的にはどんな葛藤があったんですか?

佐々木:今までは取締役として経営側からの目線だったのが、その後いったん雇用される側になったときに、素直に上司からの指示が受けられるのかな?と立場が変わることに正直不安でした。そして夫と今まで会社でもパートナーとしてやってきていたので、お互いに仕事の方向性を別にした時に良い関係性を築けるのかな?という不安もありました。そこで自分がブレなかったのが、自分の直感を信じようと思ったんですね。それまでふつふつとしていたのが、ふーっとチャンスの風が吹くのを感じましたし、出ることで10年後20年後、何かの形で表せるのでは?と思ったんです。従業員の方々にはしわ寄せもあったかと思うので、そこは少し今でも心が痛いのはあります。自分が本当に成功し、世の中で立ち位置を築くことで、従業員の方々、お客様や業者様にも顔向けができるよう頑張ろうと思って決断しました。それからヨガスタジオの受付をさせてもらいながら、マナー講師を目指しました。

記者:なぜマナー講師を目指されたんですか?

佐々木:会社を出たあとに「私ってどんな風に生きたいのかな?どんな人になりたいんだろう?」と毎日悶々と考えました。ある時「私は社会の役に立つ人になりたい!」という想いが涌いてきました。更に「社会の役に立つ=人と関わる事が好きなんだ!」と気付いたんです。それで直接人と関わるお仕事を考えはじめました。また、「頑張ってるビジネスマンってかっこいいな」と改めて思うところもあり、それを掘っていくと「かっこいい人はマナー・礼儀がキチンとしているなあ」という事にも気づき、そこで行き着いたのが接遇マナー講師でした。積み木の最後の一つがボンっとはまったように「これだ!」と思ったんです。そこから諦めなければ絶対に想いは叶うって強い気持ちを持って進んできました。

記者:実際、マナー講師になられてみていかがですか?

佐々木:NPO法人日本サービスマナー協会に所属しながら、そして自分の会社の代表としてもマナー講師をしているのですが、本当にとっても楽しいんです!違う二つの視点でマナー講師を見れるので。自分一人でやってると見えない部分ってあるんですよ。その点、協会に属することで改善点がわかるんです。だから経験って宝だなって思っていますし、自信をつけるためには小さな成功体験をたくさん積み上げることが大事だと思ってるんです。もちろん失敗もいくつもありますし叱られたり批判を受けることもありますが、「マナー講師になって本当に良かったなあ」と毎日の出来事に心から感動し感謝しているんです。なぜなら、今やっと客観的にダメダメだったあの時の自分が本当によくわかるんですよ。こんなんでよくやってたなあって。人としての土台、基礎の部分となるところを自分なりにやってたつもりでしたが、今思うと「あそこってこうしておけばもっとうまくいったな」っていう事が多々あるんです。その中から謙虚に学ばさせていただき起きる事全てに感謝がつきません。

記者:謙虚と感謝を続けることによってどんなことがありますか?

佐々木:ステキな方々に出会うんです!一人で歩き出したときに「このような方々がいらっしゃるんだ!」と思える素晴らしい方々との出会いがあり、そこから紹介をいただけたりすることも感謝ですし、そこで何か想いや情報を受け取ったらまたそれを伝えて行きたいと思いますね。

記者:AIが活躍するこの時代に人間に何が必要だと思いますか?

佐々木:愛だと思います。仕事でも何でも愛が必要なんですよ。「この人を大事にしたい。この人との時間に感謝したい。」という気持ちですね。心ここにあらずって人と仕事すると心に何も残らないですし、何かさみしくなります。愛があるからこそ生まれるもの。

人間だからこそ愛のある接客接遇ができる
と思いますし、お客様にもその気持ちが伝わると思います。

体調悪いときに薬局に行って薬を買うときに、ピッピッピと機械に対応されるのと、「お風邪ですか?お大事にしてくださいね。」と一言温かい言葉をかけられるのは全然違いますよね。こんな時代だからこそ愛が必要なんじゃないかと思います。

記者 純子さんが思う「愛」ってなんですか?

佐々木 そうですね、難しい質問ですね(笑)。家族って大事じゃないですか?「愛しとうよ」ってわざわざ言わないけど忘れない。家族のように常に忘れない心、常に胸に(と胸を指す)あるものですね。

記者 どんな美しい時代を創って行きたいですか?

佐々木 今の時代に合った中で考えると、男女を問わず力を合わせていくってことだと思います。具体的な例をあげると夫婦になったら尊重しあってお互いの仕事を理解しあう事だったり、例えばパパとママが働いている姿見ながら子供が洗濯物たたんで、終わったら自由な時間をみんなで楽しんだり。それぞれ残された時間をどれだけお互いにとって良い時間にするか。子供たちも含めて一人ひとりにとって大事な人生ですからね。10年後20年後どんな立場になってもお互い助けあえ、高めあえ、尊重しあえ、ほめ合える関係性であるといいですね。

それに加えてそれぞれの立場にたって物事をみていく、そういう視点も必要だと思うんです。そうなれば日本ってもっと元気になるし、世界のみんなが自立した楽しい世界が作れるんじゃないかと想ってます。その中で色んな気持ちを取り戻す為にマナーだったりお花があるんだと思います。私はやっぱり日本を愛しているのでお花や着物を通じて世界に日本の美・和文化を伝えて古きよきものに心を添わせながら美しい時代を創っていきたいですね。

記者 佐々木さんにとって「おもてなしの心」ってどういうものですか?

佐々木 おもてなしって「やらなければならないもの」ではなくて、「すっ」と自然とにじみでるものだと思います。言い換えれば、型にはまったものをそのままするのがおもてなしではなく、素直な感情を出せるのがおもてなし接遇者だと思います。形はついてくるものだとおもうんです。

記者 佐々木さんのようなマナー講師から教えてもらえるのは幸せですね。良い時間をありがとうございました!!

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佐々木さんの活動、連絡については、こちらから↓↓

HP  https://manner.cloud
Facebook https://www.facebook.com/profile.php?id=100021646513189
                

【編集後記】
インタビューの記者を担当した岡山と古川です。優しい中にも凛とした美しさも兼ね備えていらっしゃる佐々木さん。これからも良き接遇マナー講師としてますますご活躍されることと思います! 今日は本当にお忙しい中お時間いただき、ありがとうございました。

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36


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