blenderでMMDモデル作るとき用の備忘録(2.ポリゴン用意編)
Blenderの3.0アップデートが来ちゃったという話
前回の記事を投稿してからの間にBlender3.0が公開されました。
自分は何も考えずに3.0にバージョンアップして使ってたんですが、このシリーズの続きを書こうかと思ってからようやく気づいたんですよね。
前回までの記事2.93で説明してるや。あと自分の書いた文読みにくいな
バージョンが違うと中身は別物になるので以降の説明を2.93で続けるか3.0版にするかどうしようか…と思いましたが、とりあえず2.93のまま続けようと思います。
3.0の一番の目玉であるレンダリング系はこのシリーズでは取り扱わないしアセットブラウザやジオメトリノードも同上!アドオン更新も出揃ってないし!という判断です。なので3.0の人は参考程度にお読みください。
前回のあらすじ
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体用のオブジェクトを用意する
簡易的にポリゴンをボーンに合わせて追加します。
ボーンが重なっていると作業がしづらくなる場合はボーンの表示方法を「スティック」に変更してください。(変更方法は前回の記事にて)
Blenderのデータを新しい名前を付けて保存し直したら(別名保存大事!)ポリゴン配置をはじめましょう。
全部オブジェクトモードで可能な作業です。別に編集モードで行っても問題ありません。手足はミラーモディファイア使った方が楽かも。
UV球を追加して頭の位置まで移動+Zし、次に立方体を追加して胴体、手足の位置に合わせます。
拡縮を使ってオブジェクトを長方形にし、組み合わてロボットのようなラフモデルを作ってください。
オブジェクトの数が増えてきたこの段階でデータ整理もしておきます。
本格的にモデル製作を始めるときは、制作時間を考えると未来の自分のためにオブジェクトの名前は部品ごとに変えておいた方が良いです。
ウェイト設定をBlenderにやってもらう
下準備として、ウェイトを塗られたくないボーンを選んで変形のチェックを外しておきます。
IKやセンター、全ての親、今回は部品のない両目右目左目など。
前回のボーン準備で既に設定を済ませている方は次に進んでください。
今追加した直方体と球を複数全選択し、最後にボーンを選択してペアレントします。
ペアレントメニューは「自動のウェイトで」を選びます。
ボーンが親、立方体たちが子としてペアレントされたでしょうか。
ボーンを動かして、ウェイトが正しく乗っているかを確認します。
自動ウェイトがうまく乗らなかった場合は次に紹介する方法で手作業でウェイトを付けてしまいましょう。
おかしな頂点を見つけたら、頂点のウェイトを編集するためにオブジェクトを選んで編集モードに切り替えます。
しかし編集モードに切り替えるとポーズが全て元に戻りますね。これはモディファイアの設定によるものなので、ついでに書き換えておきます。
編集モードでもポーズを取らせるための設定
該当オブジェクト(今回は頭)のモディファイアを確認すると、アーマチュアモディファイアが追加されているはずです。
これはメッシュをボーンで変形可能にするモディファイアですが、自動ウェイトペイントをしたときにblender側が自動でつけてくれたものです。
モディファイアの4つのモードのうち左2つが選択されていないので、全てONにします。
すると編集画面モードにしてもポーズを保つようになるはずです。
頂点ごとのウェイトの編集
ウェイトペイント
いちど編集モードで編集したい頂点を選んでから、ウェイトペイントモードに切り替えます。
「頂点グループ」でウェイトを付けたいボーンの名前がついた頂点グループを選ぶとウェイトの付き具合が表示されます。
赤い丸でウェイトを塗るブラシが表示されます。
今回は頭ボーンに100%でついてきて欲しいので真っ赤(ウェイト1.0)になるまで塗りました。
「正規化」とはこれはウェイトの合計が適正になるようBlenderが設定してくれるものです。設定ウェイトの合計が1を超えると動かしたときにエラーが起こる現象を防ぐためにあります。
(今回は頭パーツに対して頭ボーン1本しかないのでウェイトに不具合が出る可能性は低いですが、ウェイトを設定した後は合計値の確認をするか正規化をしておいた方がよいため、今回も手順に含めてあります。)
ウェイトペイントの注意点
ウェイトがきちんと設定出来ていないところを可視化するために、いくつか初期設定から変更しておいた方が良い箇所があります。
それから今気づいたので参考画像はソリッド表示のままですが、ウェイトペイント時は表示方法をワイヤフレームにするとウェイトが見やすくなっておすすめです。
頂点のウェイトを直接いじる
2つ以上のウェイトを同時に割り当てる際はNormalize(ウェイトペイントの「正規化」と同じ)を押して1を超えないようにしてください。
また、Normalizeの隣りにあるCopyは「複数頂点選択時に最後に選択した頂点のウェイトをコピーして選択した全頂点に貼り付ける」機能です。
今回のように広い範囲で同じウェイトを指定するときは便利ですね。
では一度作業を別名保存して、PMX出力して様子を見てみましょう。
ラフモデルの出力
出力方法は今までと対して変わりません。
エンプティを選択してからメニューバーのファイル▶エクスポート▶MikuMikuDance Model(.PMX)で出力するだけです。
これまでと変わったところといえば、ポリゴンメッシュが追加されたので、モデルの構造がエンプティ>アーマチュア>ボーン>メッシュにになったことぐらいでしょうか。
PMX出力が終わったらMMDにモデルを放り込んで踊らせてみてください。うまく踊ってもらえましたでしょうか?
このとき踊らせるモーションは準標準ボーンを使用していないモーションがおすすめです。
なぜならアドオンで生成したボーンのうち、準標準ボーンに含まれているのは「すべての親」「上半身2」「親指0」のみだからです。
その他の準標準ボーンは含まれていないため、標準ボーン(と全ての親・上半身2)以外のボーンを使うモーションは正しく動いてくれません。
準標準ボーンの扱いについて
グルーブボーンの追加
準標準ボーンの中でもグルーブボーンはモーション使用率が高く、追加が簡単で、使用すると見た目に大きな影響を与えてくれるボーンです。
ついでに追加してしまいましょう。
センターボーンを複製し、名前を「グルーブ」に書き換えます。
このとき、プロパティのMMDボーンツールの欄も名前を書き換えておいてください。
次に、グルーブボーンのペアレントをセンターボーンに・上半身ボーンのペアレントをグルーブボーンに書き換えます。
センター▶グルーブ▶上半身の構成になっていればOKです。このときグルーブと同じ階層には下半身ボーンがあります。
これでグルーブボーンの追加が完了しました。忘れずに「変形」を外してウェイトが乗らないようにしておきましょう。
これでラフモデリング回の記事は終了です。
次回はマテリアル設定とテクスチャについてお話出来ればと思いますがまだ一文字も書いていないのでどうなることやら。
ではまた。
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mmd_toolsの機能とか自動ウェイトとか諸々で詰まったときに助けてくれるかもしれない参考サイトのリンクをいくつか。