母の家を片付ける その9 布団と食器が運び出され、私は障子と襖のフェーズへ
「捨てる」ことで整理しようとしていた布団と大量の食器を、友だちが引取に来てくれた。
片付けを通じて、もう何年も会っていなかった人に会えたり、その人達がやっているプロジェクトを知ったり。
実家の片付け、大変なことばかりじゃなくて、いいこともいっぱいあるもんだ。
ということで、荷物が運び出され、そして私は次のフェーズへ!
めちゃ大量にあると思っていた布団、軽のバンに収まった
廃品回収に出すには費用が高く、ひとりで粗大ごみに出すには、作業が大変でおじけづいていた押入れひとさお分の布団、母が圧縮袋に入れてきれいに収納してくれていたおかげで、軽のバンにきれいに収まったよ。
そして、食器やリネン類を詰めた柳行李も隙間にちんまり収まった。どこにも使いみちがなく、粗大ごみで捨てるしかないと思っていた柳行李は、お友だちがえらく喜んで引き取ってくれた。
同じものでも、「古い、汚い、使えない」と思うか(私)、「古い、ステキ、ものすごく喜ばれる」(お友だち)と思うかで、物の価値はガラリと変わる。
えー、こんな古いものでいいのー? って思っての引き渡しだけれど、後日送られてきた写真を見て納得。古民家の再生プロジェクトに使ってくださるそうで、この風景の中で見たら、めちゃステキに見える。
父が結婚したとき、衣類を詰めて持ってきたという行李。捨てずに済んでよかったよ。
こういうマッチングみたいなものをしてくれる人がいたら、とってもステキなんだね。ちなみに、こちらはこういう場所なんだそうです。
https://www.facebook.com/isumi.kominka/
いすみ古民家 リノベプロジェクト
お布団使ってねー!
お皿も妙にしっくり収まったよ
そして、母の家にあった時は使いみちもなく、売ることもできない価値のないものと見えていたお皿たちも、
あれれ、なんだかすごくステキに見える。これならたくさんお客さんが来ても安心だね。置かれる場所で、物の見え方ってほんと変わるんだな。
よかった。いろんな人に使ってもらえて、捨てずに済んで、ご縁に感謝です。ありがとうございました。
さあ、次のフェーズだ。オレは職人になる
ということで、割と大きな懸案だった布団や食器問題が一段落したので、私は今回の大きな目的である「2階の寝室を1階の和室に移す」プロジェクトに着手。
まずは35年前に貼られたままの襖、その後1回だけ張り替えられた障子を、オレが貼る!
こういう襖が3枚。
雪見障子が4枚(貼る枚数としては8枚)
腰高の障子が2枚。
これ、職人さんにお願いすると、
こんな感じらしい。あと2階の寝室も障子なので、全部貼り変えるとなると、障子12枚、襖5枚。。。。。一枚4千円として、、、、、うーむ。シールバー人材センターなどにお願いすればもっと安くできると思うけど、とにかくなるべくお金はかけずにやる! と決めたので、これは私が貼るのだ。まずは当面の1階和室優先で障子6枚、襖3枚。
版画で和紙は貼り慣れているので楽勝さ! と材料買って挑んだんだけど
………
これがとんでもなく大変だった!!!!
本日ヘトヘトに疲れたので、障子と襖貼りの顛末はまた次回!
母がカレーを作る。これはちょっとした進歩なのかも
さて、この日。
毎回片付けに行くときは私がお弁当やサンドイッチを買って出向いていたのですが、電話があって「カレー作るから」と。
父を亡くしたあとの母は、料理を作るモチベーションがまったくなくなってしまったようで、駅前の三浦屋さんでお弁当を買って食べることが増えていました。味噌汁も、フリーズドライのものを通販でまとめ買いして、もうこれで十分、と。
片付けを始めて、私や息子が出向くことが増えて、ちょろりと料理をする気持ちになったみたい。
「カレーなんて、3年ぶりに作った」って。
片付けはストレスも多く、つい語気が荒く、なってしまうことも多い私なのですが、少しづつ、ちょっとづつ。長いこと母との間にあった軋轢みたいなものが、柔らかくなっていくような気もしています。
道のり長いけど。
でも、いま、片付をしていることにきっと意味はあるはず。
ってなことでカレー食べて頑張るよ、オレ。
つづく