Nikon D40 の使用感と作例
CCDセンサーな昔の一眼レフ
この記事を読む方はD40がどんなカメラかはわかっていると思うのでスペックや特徴については見出しに書いた程度で割愛します。その上で私が実際使ってみて感じたことや作例などを掲載し、今後買ってみようかな〜、と考えている方の背中を押せる(もしくは引き返させる)一助になればと思います。
使用感
握り心地
D40はエントリー機なので結構小さいんだろうなと思ってましたが、実際は普段使っているZ6iiより少し小さいくらいのサイズ感でした。ただ、グリップの深さがD40は浅く、持ち運ぶ際に片手で持つと(成人男性です)若干の心許なさを感じます。しかし、写真を撮る握りにした時は親指が丁度いい具合にカメラにフィットして撮りづらさを感じることはありません。
十数年前の、しかもエントリー機なので完璧な握り心地という訳ではないですが、ちょこっと散歩に持ち出せる一眼レフと考えると私は魅力的に感じます。
ファインダー
かなり好印象。視野率とかは調べていませんでしたが、普通に綺麗で見やすいファインダーです。MFレンズ使用の際も合焦時に表示されるサインを目安にすればスムーズに行えます。また、表示される情報量も少なく(これは人によってはデメリットか)ファインダーを覗いて構図を決める工程を直感的に、というか余計なことを考えずに行うことができます。仕事で使う方は今いないと思いますが、趣味で楽しくスナップするならこのくらいラフな方が僕は楽しいです。
操作性
操作性に関してはあまり良いとは言えません。やはりエントリー機なりのシンプルさはあります。一番は前ダイヤルが無いという点で、Mモードで使用した際に絞りをダイヤル一つで変えられない(露出補正ボタンを押しながら回す)のはちょっと慣れが必要かなと感じました。
また、サブモニターが無いのも地味に不便です。これに関しては小さい機種がいいと思っていたので敢えてサブモニターのないD40を選んだのですが、いちいち背面モニターを表示するかファインダーを覗かなければ設定を確認できないのはやはり煩わしさを感じました。小ささとのトレードオフですね。
カメラの設定について
このカメラ初期設定だと設定メニューが簡易版しか表示されないんです。最初は項目の少なさに、「エントリー機はそんなもんなのかと」思って使っていましたが、センサーゴミに気づいた際にクリーニングミラーアップが見当たらず、よく調べてみたところ「セットアップメニュー」→「メニュー表示切り替え」でフルの設定項目が出せるようになるみたいで、これでやっとセンサークリーニングやFnにISO感度設定を振り分けたりできるようなりました。
この仕様って普通なんですかね。ちょっと苦労しました。
ハード的なまとめ
D40という小さい、安いエントリー機は誰をターゲットに作られていたか考えれば多少の不便も納得できます。しかし、一眼レフらしいこだわった撮影が出来ないわけでもなく、逆に少しカメラに詳しい方がこのカメラの楽しみをより見出せるのではないかと思います。
また、サイズ感に関してもポケットに入れておけるオールドコンデジより携帯性は劣りますが、CCDをAPS-Cで楽しむならこのカメラが最小クラスではないでしょうか。
写りについて
CCDセンサーっぽさ
「これがCCDか〜」と感じたのは撮って出しの画が魅力的だという事です。私はRAW現像でかなり調整を入れるのですが、D40の画像は線の太さや色の出かたが自分好みで別にこのままでも良いと思えるほどでした。
また、最近のカメラのようなシャープさはないという点も特徴と感じます。これは眠たい画像という意味ではなく、写真として必要な情報を程よく描写しているということで、これが最近オールドデジカメが流行っている理由の一つなんだと思いました。(画素数の影響もあるが)いわゆるフィルムライクな写りが最近の超精細な写りとは違って新鮮に見えます。
作例
私がCCDの写りを語ったところで詳しい方にとっては聞き飽きたことだと思うので後は作例をご覧ください。レンズはAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gです。
実用的な昔の一眼レフ
普通に綺麗に写るので、著しくlo-fiな画質を求める方には向かないカメラです。日中の屋外や明るい室内なら、むしろまだまだ現役で使える代物だと思います。価格も安く状態の良いものも多いのでCCD云々だけではなく、安く良い写真が撮れるカメラが欲しい方にもオススメだと思います。僕は一万円で買いました。最近カメラに限らず色んなオールドものが値上がりしているので今のうちにポチってしまいましょう。
それでは。