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読書感想【天下人の軍事革新】


本郷和人:著


 戦国時代は如何にして終わったのか、という事柄を「信長」「秀吉」「家康」の生涯を辿りながらみていくのが本書です。

 まず「信長」、信長は鉄砲を使って戦国時代に軍事革新を起こした。
鉄砲で人が大勢死ぬことによって、「人が死ぬのはもう嫌だ」という風潮が生まれた。
それによって、人々が戦国時代の終焉を願うようになった。
信長なくして戦国時代の終わりはなかった、と本郷さんは言っています。
鉄砲で人が大勢死ぬことによって、戦国時代の終焉がもたらされたんですね。
なんか皮肉なものですね・・・。

 次に「秀吉」、秀吉は信長の天下統一事業を受け継ぎ、天下統一を果たしました。
そして、「太閤検地」「刀狩り」「惣無事令」といったものは発して世の中の仕組みを整えていった。
しかし、秀吉は権力委譲に失敗し、家康の台頭を許すことになります。
豊臣家の天下がそのまま続いていたらどうなっていたのか。
やっぱ、大阪が日本の首都になっていたのかなあ。

 そして、「家康」、家康は秀頼を倒し、江戸幕府を開きます
圧倒的な軍事力をもち、力で諸大名が逆らえないようにした。
そして、江戸時代、世界に類を見ないおよそ265年に渡る平和な時代がもたらされました。
江戸幕府の軍事力はすごかった、だから他の国々が日本を植民地化できなかったんですね。
平和を維持するためには圧倒的な武力が必要なのか、考えさせられます。

 戦国時代を終わらせ、平和な時代をもたらしたのは、「信長」「秀吉」「家康」の3人がいたから。
平和な時代は三英傑によってもたらされた時代だったのですね。
特に鉄砲で軍事革新をもたらした信長があらわれてくれてよかった。 

 あと、本郷さんは家康は戦上手ではない、と言っていて意外でした。
信長とくっついていなければ一大名で終わっていただろう、と。
そういえば、家康には華々しい戦の功績といったものがあまりありませんね。
小牧・長久手では秀吉を痛い目にあわせていますが。
その戦下手の家康が天下を取ってしまうのだから、わからないものです。

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