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フロンティア 「古代文明同時崩壊のミステリー」

 今から3千年前の「青銅器時代」、ギリシャの「ミケーネ文明」やトルコの「ヒッタイト文明」などが次々と崩壊していった。
原因は「海の民」と呼ばれる謎の集団。
長い間、謎とされてきたこの集団の正体と文明崩壊の真実に迫ります。

 「海の民」、その名は聞いたことがあります。
ギリシャ、トルコなどの古代文明が栄えた都市に襲撃をかけて、崩壊させていった存在。
今までは正体不明の集団としか知りませんでした。

 海の民は、エジプトのレリーフを見ると、みんな服装がバラバラで寄せ集め集団ではないかと推測される。
さらに、牛車に荷を引かせた人や女性や子供の姿も描かれている。
これは何を意味するのか・・・。

 さらに、海の民が定住したとされる「カナン」から出土した人骨のDNAを調べてみることに。
鑑定の結果、一部はギリシャ、そして様々な地域の民族が入り交じっている、とのこと。
海の民は特定の民族集団ではない?

 そして、当時の雨量を調べると記録的な干ばつが起きていたことが判明。
エジプトのカルナック神殿の地盤からは当時地震が頻発していたこともわかりました。
干ばつや地震が頻発して、食うに困った人たちが新たな土地を求めて移動してきた、それが「海の民」の正体か。

 海の民は「侵略者」・「移住者」・「難民」が混在していた集団だったのかもしれない。
単なる襲撃者の集団ではなかったようです。

 さらに当時は、現代と似た交易を行っていたグローバル社会。
一つの都市が壊滅してしまえば、物資や食料が入ってこなくなってしまう。
そのため、他の都市では身分の低い人たちの不満が募り氾濫が起きる。
そして、他の都市も次々と崩壊していった・・・。

 古代文明同時崩壊からいえることは、我々の文明もいつか崩壊してしまうかもしれないということ。
かつて、地球上に存在した文明は崩壊していった。
そういえば、そうですね・・・我々の文明だけが大丈夫、なんてことはないでしょう。

 現代は古代青銅器時代とよく似ています。グローバル化した現代でも、どこかの都市(国家)が崩壊してしまえば、食料や物資が入ってこなくなり、他の都市(国家)も混乱し崩壊していく。
という古代青銅器時代と同じことが起きてしまうかもしれません・・・。

 特に日本は食料時給率はわずか38%しかなくて、食料の大半を海外に依存しています。
どこかの国家が崩壊して、物流ネットワークに異変が生じれば、あっという間に食料危機です。
国内が大混乱してカオスと化してしまうでしょう。

 最後に、エジプトは文明大崩壊を生き延びたそうです。
農業を多様化させたり、収穫量を増やしたりして対応していったそうです。
古代青銅器文明の崩壊から学べることは、文明が崩壊したとき、それを食い止められるのか、崩壊した後どう対応するか、といったことだそうです。

 たぶん、我々の文明もいつか崩壊してしまうんでしょう。
古代青銅器時代みたいに同時多発的に。
崩壊に対応してどう生き残っていくのか、ですね。

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諸葛鳳雛@真の歴史探偵
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