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春のスキー登山の反省と教訓

4月下旬から5月の初旬までは休日が続き、ゴールデンウィークと呼ばれます。春まっさかりという季節ですが、山にはまだ雪がたくさん残っています。
この時期は、冬山ほど厳しくないし、天気も安定していて暖かいので、山に行く人も増えてきます。

ある年のこのゴールデンウィークに、新潟県にある火打山に行きました。
3人で車に乗って東京を出発。明け方高速道路のサービスエリアで仮眠しました。

普通の乗用車に3人で寝るとちょっとキツイけど、何とかなりました。
その後登山口に向かい、登山口に着いたら、登山装備とスキーを担いで高谷池ヒュッテに向かいました。

予定では、ここに泊まって、翌日火打山に登り、頂上からスキーで下山する予定でした。しかし、翌日は天気が悪くなりそうだったので、ヒュッテに到着後に予定を変更。
その日のうちに火打山をピストンすることになりました。

そして、身軽になるためにスキー以外はほとんどヒュッテに置いて出発しました。
出発したのが午後一時半ごろ。
登りは2時間位かかったとしても、下りはスキーなので30分もあれば下ってこられると考えました。

この考えが甘かった!
火打山には夏道を登って、頂上に到着したのが3時過ぎ。
間もなくスキーを履いて滑って下り始めました。

スキーでしばらく滑ってから、リーダーの指示により滑って下るのをやめました。
ちょうど他のスキーヤーが滑っていた跡もなくなりました。

そこからリーダーの指示通り、横方向に移動を開始。
ヒュッテを探しながら歩きました。

その頃には日が暮れ始め、しかも霧が立ち込めて周りがだんだん見えなくなりました。
周りの木はすべて雪をかぶっています。薄暗い中で霧を通して木を見ると、ぼんやりと、まるでヒュッテのように見えます。
近づくと「ヒュッテじゃない、木だった」となるわけです。

ヒュッテに荷物を置いてきたので、不安になりました。
このまま日が暮れて雨が降ってきたらヤバイ。
「あれを持ってくれば良かった。これを持ってくれば良かった・・・」と焦りました。

しかし、この時のリーダーは、周辺の地形を熟知しているベテランでした。ヒュッテかと思ったら、雪をかぶった木だったということを何度か繰り返した後、やっとヒュッテに着きました。

歩いていくと真正面にヒュッテが出てきたときは、ホッとしました。
このリーダーの判断力には敬服しました。

ヒュッテに戻って暫くすると、大雨になりました。
危ないところでした。
翌日も雨でしたが、初めは徒歩で、次にスキー、最後にまた徒歩で下山しました。下に降りたときには雨はやんでいました。

リーダーによると、例年だと下までスキーで下れるとのこと。
その年は運が悪かったようです。

今回、ほんのつかの間のチャンスを利用して登山とスキーを楽しめたのは、
このリーダーのお陰です。
しかし、こういうリーダーと一緒だと失敗がありません。
失敗しなかったから、「ああ良かった」で終わらせたら経験になりません。

ヒュッテを見つけるには、どこまで下ったかと言う判断が決め手でした。
歩いて山を下ったなら、私でもどれだけ下ったか見当がつく。
しかし、今回はスキーだった。
スキーだと、私には下った距離の判断が出来ません。
この判断はリーダーに任せたことになる。
ここが反省するべき点であり、教訓になりました。

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