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山でバテたくない・・・じゃあ、どうすればいい?
山に登らない人は、山を登る人のことが信じられないようです。
デカイ荷物を担いで、ツライ思いをするのはどうしてだ?というわけです。
私も、こういう質問を何回もされました。
答えは簡単!「行きたいから行く。」のです。
重い荷物を担いで坂道を歩けば、バテるのは仕方がない。
しかし、バテたい人はいない。じゃあ、どうするか?
バテると言っても3種類あります。
①呼吸が苦しくて歩けない。
②脚が疲れて痛くなって歩けない。
③全身が疲れて歩けない。
個人的体験ですが、どう対応してきたかを書きます。
自己流なので、万人に適応するとは限りませんが ・・・。
①呼吸が苦しくなるのは登っている時ですね。それは、たいてい歩くペースが早すぎるから。歩くペースに呼吸が追いつかないんです。
呼吸が元に戻れば回復するので、大したことはないが、何度も繰り返すと本当に動けなくなる。
登る時には呼吸に合わせて歩くペースを作ることが大事です。
それには、スーッと深く息を吸い、ハーッと深く息を吐く。
歩幅は傾斜に応じて調整し、ゆっくり歩いてペースをつくれば、そんなに苦しくなりません。
何度も登っていると、体が慣れて自然にこうなります。
慣れるまでは、「スースー」と2回吸って「ハーハー」と2回吐く ・・・つまり「スースー、ハーハー」と呼吸でペースを作って歩くという方法もある。
呼吸のトレーニングとしてはランニング、又はジョギングでも良い。
登山すると心拍数も上がります。これがバテる原因にもなるので、普段走って心拍数を上げておく方がバテにくいと思う。
②脚が痛くなるのは筋肉痛。
下りで痛くなることが多く、休む回数が増えます。
しかし、無理をして関節を傷めると後が面倒だし、転ぶ危険も多い。
崖から落ちる危険もある。
対策としては、普段からの運動が大事。
スクワットが効果的だが、腰を傷めないように要注意。
スクワットは、完全にしゃがまなくても、中腰でやめても効果はある。
③全身がバテる
一日歩いていれば、そりゃあ夕方には疲れます。しかし、それにも限度がある。
ひっくり返って寝ると回復することがあるが、完全にバテてるとそれもアヤシイ。
完全にバテると固形物は一切食べられない。
液体なら飲めるが酒は飲む気にさえならない。冷たいビールがうまいと感じるのは、元気だからです。
私も、せっかく担いできた酒を、山の神に進呈したことがある。
コンデンスミルクやハチミツをお湯に溶いて飲むことはできる。
もし、お湯を沸かす気力もないなら、コンデンスミルクやハチミツをなめながら、水をチビチビ飲む。
でも、空腹時に水をがぶ飲みすると、吐くことになるかもしれない。
特に生水には注意したい。
吐く理由は分からない。
「胃の中になにもないのに、水をがぶ飲みすると胃液が薄くなるからだ」と言う友人がいるが、本当のことは分からない。
この疲労は耐久力の問題だから、日頃から全身を鍛えることです。
なお、荷物が重すぎるのを長時間我慢していると、腕が痺れて動かなくなることがある。こうなると、ズボンのベルトを締めるのさえ苦労する。
こうなった人を一人だけ知っているが、3ヵ月後も彼の腕は不自由のままだった。その後会っていないので、彼が回復したかどうか分かりません。