自然のど真ん中で生きている。
いつでもニーズに応えてコンスタントに出荷する。
それが養殖漁業の売りだから、
年末年始もずっと仕事がある。
僕の会社は1日から4日まで休みということになっている。
ただし仕事はあるから、
そのあいだに出勤するとお年玉がもらえる。
仕事始めは、1月2日。
渡鹿野島へ配達。
船でしか行けない場所。
かつての阿曽浦を思わせる。
そういう土地にはやはり、
独特の文化が根づく。
あこや貝。
貝柱だけでなく、貝殻にも価値がある。
貝柱はバターや醤油で和えて食べるか、
フライで食べる。
生でパクパクつまみ食いしているときが、
一番美味しかったりもする。
続いてアッパッパ貝。
ホタテと間違われることが多いが、
味はまったく違う。
こうしてネットに入れて海に吊るしておく。
アッパッパ貝は貝殻を開閉させて、
その勢いで泳いでいくことができる。
油断してると、逃げられる。
攻撃されることもある。
水鉄砲のように、水を噴射させてくる。
オモシロイ生き物なのだ。
正月のご馳走たち。
伊勢海老。
ブダイの煮付け。
ブリにサバ。
そんな生き物たちを食べながらの年末年始。
空模様が完全に、冬。
雲をみて、好きな言葉を思い出した。
“山は山であることを迷わぬ。
雲は雲であることを疑わぬ。
ひとだけがおのれであることを迷い、疑う。
それゆえ風景を見ると、心が落ち着くのだ。”
by 葉室麟。秋月記。
自然が教えてくれる。
些細なことで思い悩むちっぽけなじぶん。
ただ、ありのままに生きればいいのだ。
カモメのオスとメス。
おしどり夫婦かと思いきや、
さっきまで魚の死骸の肉をとりあっていた。
オスが鳴いて、ほかのカモメたちは逃げ出す。
弱肉強食の動物界。
鵜の大群。
自然のなかで生きている。
この感覚が、僕の身体のなかですくすくと育っている。
僕は自然の一部。
ちっぽけだけど、世界は偉大だ。
さて、今年も精一杯がんばろう。
2019年も宜しくお願い申し上げます。
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