ラノベについての所感:魔法と貴族制
「魔法が、「術」として習得可能なものになっている社会では、貴族制は維持しにくいのではないか?」
と、ふと思ったので、ちょっとだけ考えを進めてみました。
なぜ魔法と貴族制は相性が悪いかというと、術を習得している人の方が、力を持つから。貴族制の政治的・社会的な権力を覆しかねないほどに。
魔法の(術としての)普及と、貴族制が並行して成立するとしたら、
魔法に強い制約ないし限界があって、できることに限りがある(=あまり便利ではない)
魔法を利用するには適性があり、その適性は血統によって変わる
などの条件が必要なんじゃないだろうか。階級が固定されている理由として。
いくつかのラノベ作品で、こうした条件が世界観に組み込まれているのを見ることができる。
組み込み方にはいくつかのパターンがある。
パターン1:貴族は魔法が使えるからこそ貴族である。魔法は普及していない
パターン2:魔法は普及しているが制約・制限が強い。そのため、貴族は魔法以外の力(経済力や正統性)で君臨できる
パターン3:魔法が普及しており、階級制はほとんど機能していない
パターン1についても、魔法が血統に由来するケースもあれば、貴族家に秘匿されたアイテムによって可能になっているケースもある。
…ちょっと考えた程度では、うまく整理しきれないな。マトリックスに書き出して、各パターンについてどのような解決があり得るか、実際の作品の例を挙げて見ていった方がいいか。
(余談)日本のマンガスタイルを指定すると、全般的に出てくる人物が幼苦なってしまう。