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女は薄情である2【新入社員編他人の女を略奪】1987

 怠惰な学生生活を終えて晴れて社会人になるが交際している相手は無く、職場で奮闘する日々、色気のない日々と思いきや、高校時代の合コン三昧が功を奏し同期飲み会を開催し女子と親交を深める。
 同期女子2名と海に行く約束を取り付け前日に電話して詳細を決める事になるが、一緒に行く同期の男が連絡先を紛失して話は流れて気まずくなりそれっきりになる。

 捨てる神あれば拾う神あり、職場のビアガーデン納涼祭の実行委員になり3つ上の先輩女子の助手に付く、ビアガーデンの後に片づけをして帰り道が同じ方向なので先輩女子とテクテク歩き始めると
「景品でもらった花火あるから公園でやる?」と問われ
言われるがまゝに花火を始めて残り少なくなった頃にポツポツと雨が降り始めて雨脚が段々強くなり公園で雨宿り、場所が狭く自ずと2人の距離は近づき唇を合わせる、早い早すぎる展開は酒のなせる業なのか、そして付き合うことになるのかと頭がグルグル回転する。

 数日後か数週間後だったろうか先輩に告白するが同棲している男性がいると断わられる、衝撃を受けるがここで何故かめげずに「いい女はたいてい人の物だ」とどこかで聞いたセリフを思い出し、奮起して奪う決意をする。
 同棲しているので迂闊に訪問もできないので友人の彼女ユミコに呼び出してもらい想いを伝えること数回、ザコシショウなみの誇張表現をして同棲相手と天秤にかけてもらう所まで到達、数週間後に2人で飲みに行き返事を聞くと「あなたとお付き合いします」と体を合わせる。
 若い男は単純だ、キスしただけで付き合える分けないだろと今は思えるが当時は付き合えると思っていた稚拙である。
 
 携帯電話も無い時代、当然LINE、SNSも無い、連絡方法は固定電話か直接訪問だ、待ち合わせで遅れてくる奴には、駅の伝言黒板に「どこどこに行ってる」と書置きの時代でした。


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