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「20月」ショートショート
照り付ける太陽、Gショック付けた部分だけは白い肌、ただ僕は海を眺めたフリして君の横顔を見ながら
僕は勇気と喉を振り絞り、また1年後夏に会いましょうと
月並みの言葉を出した。
どんな美しい女優が作った笑顔よりも
美しくも儚い満面の笑顔で彼女は答えた。
「そうですね12ヶ月後に」
嬉しさのあまり僕は駆け引きなんか全て捨てて咄嗟に
そ、そうです12ヶ月後の8月にまた会いましょう
高揚を隠さずにはいられない。
しかし、彼女は思いついた言葉をまくしたてるように答えた
「9.10.11.12月ってなってリセットされて、また1月
なんかあたし達の関係もリセットされそうでいやですね
だから20月に会いましょう
そしたらずっと続いてく気がします」
この言葉が8月の終わりであり
終わらない夏の始まりだ。
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