好きバレしたら好きな人が優しくなったかもしれない

昨夜全く親しくない好きな人についうっかり

「でも(髪が)長いほうが似合うと思いますぅ!!!」


と言ってしまったため、昨晩は全然寝られなかった。
どうしよう、
今日も好きな人の工場5時間+パン工場3時間で、
間に献血まで予約しちゃったのに。
寝不足こええええ!!!!!

しかしどうして言われたほうじゃなくて言ったほうが寝れなくなるんだろう。謎。
好きな人はきっと何にも気にしていないんだろうな。
あのおばちゃんまた変なこと言ってらくらいにしか思われていないだろう。
そしてまさか今日朝からわたしが来るとは思っていないだろう。
ああ嫌だな。行きたくないな。
今日は気まずいからきっと遠くに送られるだろう。
重たいんだよなあそこの仕事。
前にも同担のあの子とはしゃいで彼に手まで振って帰った次の日、彼はめちゃくちゃ冷たかったのだ。
もしかしたら工場の社員さんに馴れ馴れしくしちゃあいけないのかもしれない。
あそこはなんとなく社員とパートの壁を感じるし。

それにしてもどうして王子様が休み明けで大チャンスの3連勤の初日にやらかしちゃうかなわたしは!!!


昨日のことをいろいろ思い出してみる。
珍しく彼がわたし達のいる機械に入ったとき、
わたしは同担の女の子の隣ではなく、
もう1つ空いていたところに入っていれば王子様がすぐ隣に来ていたのだけど、
たぶんあそこにわたしがいたら彼は来ていなかったと思うのだ。勘。

そして同担の女の子は彼のことをめっちゃ見ていたので、
もしわたしが隣に来ていなかったら彼が隣に来ていたのにと思ったに違いない。すまねえ。

彼女は久しぶりに来たのに、
昨日彼は指示を出すとき必ず彼女のことを見ていて、
彼女は仕事もできるしハキハキしていて話しやすくていい子だから彼に信頼されているんだなと思った。
うらやましい。はぁ。
わたしもそうなるつもりだったのだけど、
彼女みたいに知らない会社で堂々としていられない。
要領も悪いし。
彼女には本当に敵わない。
昨日の様子からしたら、
普通に彼に連絡先聞けそうだもん。

彼はわたしとは最近全く目も合わせてくれないし、
他の最近新しく来た人達と完全に同じ扱いだ。 
たぶんわたしは彼に警戒されているんだと思う。
わたしは突然話しかけられたらめっちゃビビる。
同担の女の子と昨日話したけど、
彼は近づいてきても足音が全くしないのだ。
突然好きな人が後ろにいるのは、
わたしには飛び出したくなるほどの恐怖だ。

あとわたしがやらかした直後に同担の女の子がなんとなく落ち込んでいたのは、
彼に変な人だと思われたかもという心配ではなく、
わたしが突然とんでもないことを言ってしまったからだと思う。
彼女もきっと彼が好きなのだ。
その彼に突然自分の好みを言い出す女が現れたら脅威でしかないだろう。

わたしは彼女に以前彼に差し入れを渡した話をしたら彼女はしっかり覚えていた。
彼女はここの上限も残り僅かだし、
来れない間に彼をわたしに取られたらと考えたらそれはそれは…絶対に気が気じゃないはずだ。 
もし逆ならわたしのメンタルはきっと大変なことになっている。

今朝工場に着いてお手洗いで鏡を見ているとき、
男性お手洗いのほうに人気を感じ、
なんとなく直感で早めに出てみたら、

やっぱりわたしの好きな彼が出てくるところだった。


挨拶もせずにロッカーに戻ったら、
お手洗いに鍵を忘れてきたのに気づいたので、
鍵を取ってまたお手洗いを出たら、
また彼がいた。なぜ???
どうやら彼も飲み物をお手洗いに忘れたみたいだ。
何となく目が合ってしまったので挨拶をしたけれど、
わたしが「おはようございます」と言ったのが先か、
彼が「おはよう」と言ったのが先かまた記憶がない。
でも他に誰もいなかったし、
仕事中じゃないからか、

彼がいつもより優しい感じがした。


…あれ?嫌われてない?
昨日あんなこと言っちゃったのに。
今日は絶対に冷たくされる覚悟で来たのに。

2人で全く同じ動きをしていたのがおかしくて、
「こんな少女漫画みたいなことある?夢かな?」と、
わたしは更衣室で1人自分の頭を叩いてみたら、
ちゃんと痛みを感じたので夢ではなかった。
なんだったんだあれは…。
今日のピークはきっとこれだぞと思うと、
もうちょっと帰りたくなる。

彼に今日わたしが来ていることはバレたから、
彼はわたしをどのポジションに送るだろうか。
考えておいてよと思いながら、
今日も無事に彼のところへ行くことができた。

朝は人数が少ないからだろうか、
彼は久しぶりに正面からわたしの目を見て、
「3号機行って」と言った。
ちょっと手が添えられていたような気もするけれど、また記憶がない。

3号機は彼からはいつもよりちょっと遠い。
でも昨日の今日だから、
もっと遠くに冷たく送られる気がしていたので、
こんなもんでよかったとわたしは安心した。

3号機はいつもよりも大きい物を扱うのでちょっとキツい。久しぶりだし。隣外人だし。
彼も遠くからしか見えなくて、
わたしは心が折れそうになった。
明日も今日と同じスケジュールなのだけど、
絶対に腕、いや全身が痛くなるだろう。大丈夫かな。
たまに機械がエラーになるとやってくる彼とは全く目が合わなかったけど、
隣の機械の上の方を直す彼を見ていたらお腹と下着がちらっと見えて、腹チラだと思った。どきどき。


休憩のときは隣の2号機に行くよう彼が指を2本立てて指示を出してきた。また目が合っていたと思う。
(わたしは彼と目が合うと記憶が消える気がする)

今日はめちゃくちゃ暑い予報なので、
わたしはちょっと露出の多いお出かけ用のトップスを着てきた。土曜日だし!
隣の機械で作業していたら、
いつも気さくなパートのおばちゃんに、

「ちょっと可愛い服着てるね!

ここに来てくるのもったいないわぁ!

隣に来たときびっくりしたよ!」


と肩を叩かれた。
わたしはもしかしたら職場にそんな服を着てくるなと怒られるのではないかと思って、
「暑くて倒れるんじゃないかと思って…ちょっと派手でしたかね?」と一応言ってみたら、
そういう意味ではなかったらしく、
おばちゃんは「いや全然いいよ〜」と言ってくれたのでホッとした。
やっぱりこの人は優しい。
去年彼が一度このおばちゃんの肩に触れたことがあるので一体何者なのかと思っていたけれど、 
普通にいい人だ。わたしも好き。

服といえども久しぶりに「可愛い」と言ってもらってご機嫌で工場を後にした。

わたしやっぱりここの会社好き。


明日も彼いるといいな!