立食い後に工場バイトをして好きな人を想うアラサー

昨夜は終電(田舎なので23時)まで飲んで帰ってきて1時くらいに寝た。
今朝はなぜか6時に目が覚めてしまい、
これなら朝からバイト行けたやんと思ってリビングに向かった。お腹が空いたのだ。
まだ頭がぐるぐるするような気がするけれど、
これは二日酔いではなくまだお酒が残っているだけだろう。大丈夫大丈夫。
しかしリビングに着いてわたしは、
わずかな吐き気を感じた。


…今ごはん食べたらまずい気がする。



ソファーで横になって動けない娘を見て、
母親は「あんた今日バイト休めないのかい」と言う。
でも今日行くリネン工場はちゃんとしているので、
タイミーなのに配置表に名前が印刷されたものが貼り出されているようなところなので、
当日キャンセルは避けたい。
お金欲しいし。

わたしは洗濯は諦めたけれど、
着替えたり顔を洗ってみた。
動くとまた具合が悪くなったので、
またソファーで横になってみる。
起きたときよりはぐるぐるしなくなったから、
たぶん大丈夫だろう。
でも朝ごはんはおかゆにしようと思い、
再び立ち上がって作り始めた。
出汁の匂いで具合が悪くなりそうになったけれど、
お腹はペコペコなのだ。
クックパッドを見て何とかおかゆを作って食べた。
全部食べたし吐きはしなかった。

よかった。今日も働ける。



昨日は飲み会前に一応サンドイッチを食べて、
空きっ腹にはしないでおいた。
1次会で350mlのビールを4缶飲んだ。
2次会でまた最初にビールを飲んで、
その後ハイボールを2杯、
最後にあまおうサワーを飲んだ。
若い頃ならこれに梅酒と日本酒も飲んでいたけれど、
わたしは普段から飲み慣れているわけじゃないし、
歩いて帰れるところで飲んでいるわけでもないので、
一応自粛したのだ。
2次会で最初にウコンも出てきたから飲んだのにな。
やっぱり手遅れだったか。


そんなことを考えながら出勤した。
こんなに具合が悪いのに、
ちゃんと電車の時間調べて出勤するわたしえらいな。
歩き出したら足が痛い。
昨日慣れないヒールのブーツを履いていたからか。
今日はバイトだからぺちゃんこの黒い靴を履いたら、
昨日より視界が低い感じがした。
それにしても太ももが痛い。
昨日はそんなに歩いてないのにどうしてだろう、
わたしもうヒール履けないのかなと思っていたら、
そういえば昨日の1次会は立食形式だった。


立食パーティーからの工場バイト?
今日二日酔いかもしれないのに?



やばすぎて笑い出しそうになる。
変な休日。
もし事前に飲み会が立食形式だってわかってたら、
さすがに工場バイトは申し込まなかったかな?
しかしもう遅い。
わたしは今日、
立ちっぱなしで足が疲れるとレビューにも書いてあるリネン工場で7時間半働くことになっているのだ。
フルタイムやば!!!過酷!!!
しかも交通費節約のために、
工場までは駅から20分以上歩く。
着いたら力尽きませんようにと思いながら歩いた。
あのリネン工場に行くのは9月の始め以来だ。


工場に着いたらリネンの匂いがした。

わたしは好きな人を思い出しそうになったので、
慌てて考えないようにした。


昨日の飲み会の冒頭は、
こうやってくじ引きで席が決まるような場で、
もし好きな人と飲むことがあっても、
間違いなくわたしと彼は同じテーブルにはならないんだろうなと思ったくらいで、
あとは彼を思い出すことはなかった。
地元にいたら彼のことばかり考えているわたしが、
好きな人のことをすっかり忘れて飲んでお喋りしているのが自分でも本当に信じられない。

しかもみんなお酒が入っているのに、
異性関係の話は一切無かった。
ミニスカートを履いていても指一本触られない。
本当に不思議な飲み会だと思う。
人見知りで好き嫌いの激しい気分屋のわたしが、
こんな場に入ることができたのは奇跡と言えよう。


ポジションはまた受け取りだった。
夏もいつも受け取りだったから安心した。
あとは誰とだろうか。 
ポジションのところに名前は書いてあったけれど、
わたしはここの人達の名前はさっぱりわからない。
社員さんはいるだろうか。
優しいタイミーさんと一緒だったらいいな。
ポジションに入ってドキドキしていたら、
見たことのある男の人が来た。


あ、今日ラッキー!



以前も書いた王子様よりも優しいお兄さんだ。
過去記事参照
この人なら大丈夫だ。わたしは安心した。
お兄さんもわたしのことを覚えているようだったけれど一応「初めてですか?」と聞いてくれたので、
わたしは「日中来るのは初めてで…受け取りはやったことあります!夜と何か違いますか?」と聞くと、
お兄さんはやっぱり来たことある人だと言う感じで
「夜とそんなに変わらないです」
と笑顔で答えてくれる。ほんと優しいお兄さんだ。
今日やっぱり来てよかったー!


このお兄さんは全くイケメンではないけれど、
いつもニコニコしていてとにかく優しいのがいい。
仕草もなぜかちょっとかわいい。
わたしの立っている場所が悪かったのか、
わたしの前にあるものを取りに来たとき距離が近すぎてびっくりした。
異性に免疫のないアラサーは若干引いてしまった。
優しいお兄さんは好きな人からはしない煙草の匂いがした。
(タイミーで行く会社の若い男の人達、
みんな煙草吸う気がするのは気のせいだろうか)


そういえば好きな人も初めて仕事を教えてくれたとき、
距離が近すぎてドキドキした。



こんなに男の人が自分の近くにいたのは一体何年ぶりだろうと思うくらい近かった気がする。
若い男の子が顔を近づけて話しかけてくるなんて、
わたしの今までの人生にはなかったのだ。
しかもあの誰よりもいい声で。
これで好きにならないなんて無理だろう。
わたしは本能に負けたのかもしれない。


それにしてもリネン工場の人ってみんなこうなのか?
機械音がうるさいから?
障害持ってる人が多いから?

せっかく来たからには、

好きな人の工場といろいろ比べてみる。


だってここに仕事を取られてるのかもしれないのだ。
ここの工場は好きな人のところよりもずっと若い人が多い。
でもみんな障害持ってる感じの人だ。
あとなんかみんな背が低い気がする。
優しいお兄さんもわたしと同じくらいだから、
好きな人ともそんなに変わらないはずだけど、
声は全然違う。
好きな人はやっぱり不思議な声をしている。
あの人やっぱり出てるところ違う感じなんだよな。

ここは社内もキレイだけど設備も整っているのか、
好きな人の工場ではスプレー缶でエアーをかけているけれど、
ここは天井にパイプがあってそこからホースでいつでもエアーが出てくるし、
ビニール紐で結束する機械も、
好きな人の工場みたいに何度も壊れたりしない。
好きな人のところはあまりにも壊れるので、
パートのおばちゃんが休憩に入るときには、
タイミーに直し方まで教えてくれるのだ。
わたしはあの機械は壊れるものだと思っているので、
今日も壊さないかハラハラしながら何回も結束していたけれど一度も壊れなかった。 
なんだわたしが下手なわけじゃないんじゃん。
今年の夏あの機械を直しに来た好きな人に、
「それ壊したのわたしですぅ!」と言ったら、
好きな人は立ち止まりもせずに、
「あぁ、大丈夫大丈夫」
と素っ気なく言ってきたこともあったな。
懐かしい。
彼も今日もあそこでこの機械を使ってるのかな。


ここで何を見ても、

思い出すのは彼のことばかりだ。



ここの男の人達、
背も低いし腕も太くてちょっと足も短い感じで、
なんかすごく好きな人と似ている感じがする。
暇なときに学校の先生みたいに後ろで腕を組む仕草も彼と全く同じだ。
立ち仕事あるあるなのかな。
匂いが似ているから、
何でもあの工場みたいに見えてしまうんだろうか。

しかしあまり寝れていない身体なので、
お昼を食べた後は立ったまま寝そうになった。
もし好きな人とこうやって一緒に作業できるんなら、
わたしはきっと眠くならないと思うんだけどな。
でもわたしがいないときに、
他の女性タイミーとこんなふうに働いているのはどう考えても無理だから、
やっぱり彼はあのまま誰も近づけないポジションでいい。


1人で残像に浸りながら単調な作業に耐えていたら、
なんとか7時間半を乗り越えることができた。
ここはこんなに長くなくて朝も早くなければ全然好きなんだけどな。


寒くないしキレイだし雰囲気も他の現場よりずっといい。

(…どこかの会社に対する嫌味じゃないよ!)


来週から食品工場じゃなくてここに来ようかな。 
どうしようかな。
寒くないし、
他社でいろいろ学んだほうが話のネタになるかなぁ。
(何度好きな人に冷たくされてもいつかどこかでゆっくり話せる気でいる超強気なわたし)


最後に一緒に作業したおばちゃんもすごくいい人で、
わたしはこの人と一緒でもきっと嬉しい。
話しやすい彼女に話しかけてみたら、
リネン工場はやっぱりホテルとの契約がコロコロ変わるらしい。
でもここは社会福祉法人だから潰れないのだと教えてくれた。
(好きな人のとこは普通の会社だったような…違ったかな?)
あとタイミーは次来てくれるかわからないから直接雇用の人のほうがいいとか、
いろんな人が来たよ〜なんていろいろ話してくれて、
好きな人ともこんな話ができたら最高なのになぁとまた思いながら帰っている。
ちなみに優しいお兄さんはわたしより4歳も年下らしい。人間できてるなぁ。