ダーククリスタル エイジオブレジスタンス 序章
Netflixで『ダーククリスタル エイジオブレジスタンス』が配信開始されました。
『ダーククリスタル』のオリジナル版は1982年の映画版(日本公開は1983年)で全編マペットだけが出演するファンタジー作品でした。セサミストリートのマペット達を一手に手がけていたジムヘンソンカンパニーによって創造された人形達によって演じられたこの作品は、人形劇でありながら人形を操作する棒や糸などはすべて隠してあり、観客が"人形劇をみるときの心構え"が必要がないという革新的な映画でした。
『ダーククリスタル』は衝撃的な映画でしたが、その後継的な作品はつくられず(『ラビリンス』という主演は人間でそれ以外はマペットという作品はありました。ジムヘンソンは主役のゲルフリンがうまくいってなかったと考え、主役級は人間の俳優にする方向に舵をきったようです)、カルト映画になってしまいました。
そもそもファンタジー世界の映像化というのは難事業でした。特に2000年以前は。
まず世界を創出するわけですから道具から何からいちいち作らなければいけないので美術にお金がかかる。そしてびっくりするような大金をかけてもしょぼいものしかできなかったりする。
ストーリーにも難関があります。
通常映画では冒頭20~30分で主人公を含めた主要キャラの人物紹介と彼らの置かれた境遇の説明がありますが、ファンタジー映画ではそこに独自の世界観を観客の頭に浸透させるというミッションが追加されます。
そして残りの90分で壮大なストーリー(冒険、魔法、裏切り、バトルなどなど)を語らなくてはいけない(もし主要な観客として子どもが想定されているなら60分程度まで短縮されたりします)ため、どうしても小品的にならざるを得ない。
要は異世界で繰り広げられる壮大なストーリーを語るには映画1本では足りないのです。TVシリーズ10話とかの尺があってはじめて大河ファンタジーは成立する。でも当時のTVドラマの予算規模ではつくったところでちゃっちいものしかできないよね、ミッションインポッシブル状態でした。
CG技術の発達と3本一気に撮影するというギャンブルによって『ロードオブザリング』がつくられ、その後TVドラマでも映画並の予算のものが実現し、『ゲームオブスローンズ』がつくられ、ようやく本来目指したダーククリスタルがつくられる環境が整ったと思います。
37年越しの企画なのですごく気合が入っています。前作に関わっていた人も参加しているし、子供の頃映画版を観てこの世界に入ったという人もいる。そのせいか初見ではちょっと戸惑うレベルで情報が多い。いろんな名詞が登場します。視覚情報も多いです。話も込み入っています。
なので情報を整理してみました、ネタバレにならない程度に。基本画面に登場する順に書いてあります。
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