人に尽くしている事が実感出来る仕事をして。
現在、特養ホームにて機能訓練指導員として利用者一人一人に合わしたマッサージ、リハビリ業務をしています。資格は鍼灸マッサージ師ですが、32年前に取得してから病院にて15年リハビリテーション業務、その後医療保険での訪問治療を経験し、現在に至ります。誰かの役に立てたことですが、今の特養に入所している利用者様が満98歳の方で、入所当時掴まって立つ事も全介助しないとトイレも出来ない状態でした。メンタル面でかなり気を遣われる方でもあり、あまり話し掛けても返答が無い位でしたが、ある時に自分から「このまま歩けなくなるのは嫌なんですよね。どうしたら良いもんか…」とこぼしていました。私は元々お節介の方なので、「では歩けるようにしましょ!」と言ってその方の無理のない範囲からリハビリを始めて、御本人も意欲があったのもあり、見る見るうちにすいすい立てるようになり、歩行器で歩けるようになるまで1ヶ月も掛かりませんでした。何よりその都度満面の笑みが出て、私も嬉しくなり更に積極的になるのは当然でした。しまいには手摺りに手を添えて介助しないでも歩けるようになり、今は手を振ってフロアを行き来出来て、維持されています。御本人、ご家族も喜んで下さり「もう全部先生のお陰様です。本当に有難うございます。こんなに良くしてもらえるなんてこの歳で有り得ないですよね!」そこまで言われて自分でも治療家冥利に尽きると感じました。身近に結果が出る方、出ない方は様々ですが私は何より携わった方々の良い意味での変化、喜んでくれる笑顔が自分にとって生涯の糧になると確信しています。今までも結果の良し悪しは沢山ありましたが、この職業を中学生の時から決めていて、確かに理想と現実のギャップはありましたが、後悔はしていません。これからも一人でも多くの方の役に立てるよう常々意識しながらやって行ければと思います。