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【ドット絵】線のこと
『ドット絵』は、解像度の低いイラストでもあるわけですが、解像度が低く粒度が粗いだけのイラストとは大きく違う点があります。
それは、「ドット絵には、多くの情報量を見やすく整理して絵を綺麗に見せるテクニック」がたくさん詰まっているということです。
様々な基本テクニックの組み合わせと応用により、ドット絵は成り立っています。そんなドット絵のテクニックですが、今回の記事では『線』を重視し、線に関するドット絵のテクニックをまとめてみようと思います。
ドットという『点』ではなく、ドットの『線』を制する者はドット絵を制す(かも?)という強引な観点で、ドット絵の初心者様向けに様々な基本テクニックを紹介しています。(※もちろん『線』なんて気にしなくてもドット絵は描けますし、自由に描けばよいと思います。)
今回は、とても地味な記事になりますが、今まで、ドット絵の基礎的なことを記事に書いたことが無かったので、そろそろ一度は書いてみようかな…と。
LEVEL01 ドットの置き方の基本
1.ドットで描く『縦』『横』の直線は美しい
ドット絵で描く『縦』『横』の直線は、線にノイズがありません。そのため、とても美しいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1711574634462-29c0IOz7z3.png)
一応、『縦』『横』の直線だけでも、ドット絵は描けます。
ただ、ドット絵は『縦』『横』の直線だけで自由に描くことは難しく、『斜線』や『曲線』を描く必要が出てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1731855748-ZenWNLIYugvPB1p8JkUV4qAC.png)
ドット絵は、
『 縦線 』、
『 横線 』、
『 斜線 』、
『 曲線 』、
・・・そして、
『 点 』、
これら五つの要素を試行錯誤しながら『最適な形』で組み合わせて絵を描くパズルなのです…!
『最適な形』にするためには、ドット絵で描く『斜線』や『曲線』も、できる限りこの『縦』『横』の直線と見た目の美しさが釣り合うように表現できることが望ましいです。
2.ドットで描く『斜線』は、角度によっては美しい
斜線もドットを規則正しく並べることで、見やすく美しくなります。
例えば、「1ドットずつ」「2ドットずつ」「3ドットずつ」それぞれドットをずらして配置すると、このように比較的美しい斜線が描けます。
![](https://assets.st-note.com/img/1711574927926-6uelMyofUu.png)
・・・え?
すでに線がガタガタに見える?
そうです、これがドット絵なのです。
そして、このドットの並べ方を「複雑」にすることで、微妙な角度の斜め線を描くことができます。
試しにドットの並べ方を「複雑」にしてみましょう。
「1+2ドットずつ」「1+1+2ドットずつ」「1+1+1+2ドットずつ」それぞれドットをずらして配置すると・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1711575569482-D0gbgCfINB.png)
このように微妙な角度の斜線が表現できます。
…でも、線がガタガタで美しくありません…!(とはいえ、ドット絵の場合、このような角度の線が必要になることもあります。)
ドット絵で斜線が必要になった時は、できるだけ綺麗に見える角度で描くことが大切になります。(これは、ドット絵ならではのポイントです。)
![](https://assets.st-note.com/img/1731699641-YOpvXcq7MkwVGZx3tBjTbfie.png)
3.ドットで描く『曲線』は、規則性を持たせると美しい
ドット絵で表現の難しい線は、ずばり「曲線」です。
この曲線も直線と同じように美しく表現するためには、ドットの置き方に規則性を持たせると美しくなります。
逆に、曲線表現のドット処理が甘いと、その箇所がノイズとなって見づらいドット絵になります。
例えば、まず適当にフリーハンドで描いた自由な線を用意してみましょう。
わかりやすくグルグルと渦巻きを描いてみたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1711580130352-jhr1biSc7B.png)
ガタガタですね!(これはこれで、味わい深いものがが有っていいのですが)では、「ドットの置き方」に「規則性」を持たせながらスッキリさせてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1711580628633-709jGwz0me.png)
いかがでしょう?
「ドットの置き方」に「規則性」があることが何となく感じられますでしょうか?
曲線の基本は、「3ドット→2ドット→1ドット」というように、1ドットずつ減らしたり増やしたりすることです。
このように規則性のあるドットの置き方を取り入れることで、滑らかな曲線が描けます。
渦巻き以外の例も用意してみたいと思います。
フリーハンドで色々な曲線を描き、「ドットの置き方」に「規則性」を持たせて整えてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1731846467-68Weo51N2CsdOZ9MJgfLzklB.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1731846481-biJ3rELgj7zDF2pl6X1Ga8MS.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1731846495-pQ5caWzoUBF4rOIXqd8yw2ie.png)
こうして見比べてみていただけると、「ドットの置き方に規則性を持たせると美しくなる」ということがわかりやすいかなと思います。(もしかするとドットの置き方よりも、配色のほうが何か気になるという方がいるかもしれませんが、気のせいだと思います。)
「直線」と「曲線」が描けるようになったら、基本はもうバッチリです!
これらの「線の描き方」を覚えることで、ドット絵が洗練されて大きく変わります。
LEVEL2 ドット絵の最適化
・「直線」を美しく見せるためのドット置き方
・「曲線」を美しく見せるためのドットの置き方
これらを組み合わせて描くことで、ドット絵が洗練されて美しい見た目になります。
「直線」や「曲線」という『ドットの線』が美しく見えるようにドットに規則性を持たせて描くことを『ドット絵の最適化』と呼称したいと思います。(普通に「清書」と呼んでもいいのですが、何となく説得力に欠ける気がしたので、この記事内でだけは『ドット絵の最適化』という呼称で通したいと思います。)
『ドット絵の最適化』の例として、少し大きめのドット絵をフリーハンドで描き、それを頑張って最適化してみたいと思います。
まずは、適当なフリーハンドのドット絵を用意してみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1731697930-QipTn5VKb9AXfDPkug2RSmIa.png)
いやー、ガタガタですね!
何が描いてあるのかもよくわからないです。
では、気合いを入れて、『ドット絵の最適化』をしてみたいと思います。
直線や曲線を整えつつ、絵の内容そのものも整理していきます。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161997142/picture_pc_0605db1d4b5738c8879db9204368064b.gif)
最後は力尽きて、色々と「影」のベタ塗りで誤魔化してしまいました…。
線を整えることを超えて、絵もどんどん描き変えてしまっているので、何が言いたいサンプルか良くわからなくなってしまいました…。
(でも苦労して描いたので、このまま貼ったままにしておこうと思います。)
直線と曲線の描き方、そしてそれらを組み合わせて自由な線を描けるようになると、ドット絵を描くことがさらに楽しくなってくると思います。そして、もっと滑らかで美しい線を描きたくなると思います。
最後に
最近は、ドット絵がグラフィック表現の一種としてシッカリ認知されるようになり、誰でも気軽にドット絵制作を始めることができる時代になりました。
ドット絵が時代と共に進化して洗練され、ドット絵の需要と供給も拡大し、日常の中に当たり前のようにドット絵が溶け込んでいます。
ただ、イラストを縮小して減色処理しただけのドット絵や、AIよって生成された崩れのあるドット絵等、「ドット絵っぽいもの」が増えてきていることも事実です。
ドット絵という表現が一般化した現代だからこそ、技術の結晶でもあり、美しさ溢れるドット絵の価値を向上できるように、これからもドット絵についてのノウハウ記事や良質なドット絵を世の中に送り出していけるとよいなあと思っています。(…と言いつつ、この記事では不真面目なドット絵しか掲載していませんが…)
![](https://assets.st-note.com/img/1731706033-hA4JyLRcPOKsNauoq9iV5YrF.png)
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