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AIと紡ぐ現代騎士団叙事詩 正典『北方騎士団血盟状』

巻頭辞

 在りし日の栄光を絵画の如く刻まれし彼の眼差しは、雪に覆われた我らが土地が誇る、不屈の意志と不朽の誓いを映し出している。ここに、北の地を護りし最も峻厳なる盟友たちの記録を開く。

 ロード・ノーザンバリア卿、北方騎士団のグランドマスターとして、彼はただ者ではない。神々の寵愛を一身に受けたかのようなその威厳は、彼の肩にかかる重鎧にも、冷たい息を白く染める冬の空気にも映えている。彼の剣は、ただの鉄塊にあらず。それは信念を鋼に変えし、騎士団の守るべき価値をこの世界に刻み込むための道具なのだ。

 『北方騎士団血盟状』は、ただの歴史書に非ず。これは誓約であり、生きた証であり、血と名誉による絆の物語である。騎士団が歩んだ道、そしてこれから歩むべき道。彼らの勇気が光を放つ瞬間、彼らの犠牲が意味を成す時、この書が真実を語り始める。

 この書には、凍てつく北の大地を越え、世代を超えて受け継がれた義務と、運命に抗いし者たちの不滅の誓いが記されている。読む者よ、この血盟状が語る深淵なる物語に耳を傾けよ。彼らの戦いが、彼らの選択が、そして彼らの生き様が、永遠に記憶されるために。

 そしてここに、北方騎士団の最深部から響く決意の誓いを記す。私たちは、冷たい鋼の誓約と共に、暗雲に覆われた魔法社会への侵攻を成功させると固く約する。この成功はただ単なる勝利に留まらず、我々の存在理由と騎士団の未来を永遠に定めるものである。この聖なる炎は、冷酷な風に煽られることなく、不屈の力として胸中に燃え続ける。

セラフィナ・アイスハート、北方騎士団歴史記録官兼詩人

血盟状

 この血盟状に名を連ねし者は、血の盟約により運命を一つにせん。連帯は祝福を、裏切りは死をもって迎えられる。

騎士団長 ロード・ノーザンバリア

北方騎士団血盟状

所属者クラス一覧

間者(Ninja)

 いわゆる草である。敵地に忍び込み、その情勢を探り攻撃の機会についての分析を行う。また敵の高官を篭絡し、必要な情報を引き出す仕事もこなす、影の主役ともいえる職種である。

ノービス・ニンジャ

 駆け出しの間者。得意武器は小刀。まだ幼くその能力は十分ではないが、体躯の小ささを活かして狭い場所に忍び込むなど特有の技能もある。剣術の他、初歩の忍術を行使することができる。

ノービス・ニンジャ
苦無(クナイ)
最も基本的なニンジャの武器

アデプト・ニンジャ

 優れた忍術を使いこなす熟練のニンジャ。剣術の他に投擲を得意とする。身軽さを活かした、侵入、潜伏を得意とする。また忍者食などの緊急の食糧や薬を調合する力を有する優れた戦力でもある。

アデプト・ニンジャ
忍者刀
短刀だが切れ味鋭く、片手に1本ずつ持ち二刀流もできる。
下忍が装備するクロース・アーマー
守備力は高くないが、素早い動きを可能にする。

エキスパート・ニンジャ

 優れた能力を持つニンジャ。上級の忍術を巧みに使いこなす。また篭絡の術に長ける。剣術・投擲も得意で、全軍の撤退の支援も行う万能職。ただし重装ではないので、個としての防御力は低い。また、優れた体術の使い手でもあり、得物を失った後でもなお高い攻撃力と生存能力を有する。

エキスパート・ニンジャ

忍者刀よりも刃渡りが長い攻撃力の高い刀。二刀流もできる。

マスター・ニンジャ

 最強のニンジャ職。二刀流を得意とし、上級の忍術を芸術的に操る。また情報の引き出しなども得意とし、間者としての能力が完成している。忍び撃ちという必殺技を備え、背後から急襲してとどめを刺す。また、一撃で相手の首をはねる斬り術を用いることのできる暗殺のプロフェッショナル。

マスター・ニンジャ
二刀流用にあしらわれた1対の忍者刀
二刀流において最大の効果と威力を発揮する。
上忍が装備する皮鎧(レザー・アーマー)
クロース・アーマーよりも実践向き。素早い動きを妨げない工夫が施されている。

兵士(Soldier)

 一般的な兵士であるが、ただの消耗戦力ではない。槍を得意とし、集団戦法による圧力と防御力に優れる。上位の者は重鎧を装備しており、単体での防御力も高く信頼がおける。個としても集団としても活用が柔軟にできる職種である。

ノービス・ソルジャー

 着任間もない兵士。皮鎧と槍で武装する。盾を用いる者もある。基本的には集団で層をなして行動し、敵大軍の前線をこじ開ける仕事をする。

ノービス・ソルジャー

アデプト・ソルジャー

 熟練兵。基本的にはノービスと同様に集団での戦法を得意とするが、中には槍の優れた必殺技を行使して単騎で複数の敵と渡り合う強者もいる。一騎当千とまではいかないが、戦場の主役として活躍することもできるクラス。

アデプト・ソルジャー
下級槍兵の装備
クロース・アーマーの上にレザー・アーマーを着込む。実践的な守備力を発揮する。
槍は投擲具としても使用することができr。

エキスパート・ソルジャー

 槍術に長けた単騎としての能力が高いソルジャー・クラス。文字通り一騎当千の力を発揮する者も登場する。複数の必殺技を身に付け、敵を薙ぎ払うちからを有している。もちろん、集団としての能力も向上し、真正面からぶつかられると敵の前線は大抵にして切れ目ができる。金属鎧を装備しており、守備力も高い。防衛拠点に配置してもよい働きをする。

エキスパート・ソルジャー

マスター・ソルジャー

 槍術の名手。文字通りマスターで、ちょっとした人数の小隊相手であればひとりで蹴散らす力を持つ。一騎当千の力をもつ者も多い。集団戦法にも優れ、戦術に応じて柔軟に運用することが可能である。各種の槍の必殺技を駆使し、時に巨人や竜に対しても対抗力を発揮する。強い。金属鎧を装備しているため守備力も申し分ない。

マスター・ソルジャー
上級の槍兵の装備
金属鎧を全身に着込むため守備力が格段に上がる。
槍はより長く威力に優れ、投擲にも用いることができる。

騎士(Knight)

 戦場の花形である。プレートメイルに身を包み防御力が極めて高い。特に斬撃に対する守備力が高く、相手の剣をものともしない突進力を発揮する。騎馬は特に突撃力に優れ、相手の全戦線を切り崩すのに大きな力となる。ソルジャーとの波状連携は戦術的に大きな効果を発揮する。

ノービス・ナイト

 騎士の勲爵位を得て間もない者。ただ、その装備の高い性能により、十分な力を発揮する。とりわけ前線の防御線の構成主体としては申し分ない存在である。侮りがたい存在。槍も使うが、基本的には長剣や大剣を得意とする。

ノービス・ナイト
騎士剣
普通のロングソードより幅広で破壊力が高い。馬上から斬りつける用の細く長い槍に近い形状の剣もある。

アデプト・ナイト

 熟練騎士。馬上から槍や大剣を振るう者が多い。突進力と高い攻撃力および守備力がその最大の特徴。重装であるため金はかかるが、戦闘において功績を上げることも多く、収支のバランスはとれているようだ。初歩的な剣術を使いこなし、単騎としての能力も劣ってはいない。縄文守備などに配置しても優れた仕事をする。

アデプト・ナイト
下位の騎士が着込むプレートアーマー
守備力が高く、斬撃を殆ど受け付けないがメイスによる殴打には注意する必要がある。

エキスパート・ナイト

 選ばれた騎士の中の騎士。戦場においてプロフェッショナルな働きをする。馬上から槍や大剣を振るう者が多く、その突撃力は特筆ものである。また、様々な剣術を駆使し、一騎打ちでも高い能力を発揮する。ドラゴンや巨人に対する対処力も備え、心強い味方となる。ツヴァイハンダー(両手大剣)をとりわけ得意とする。

エキスパート・ナイト
騎士用の両手大剣
ここから繰り出される剣技は驚異的な威力を発揮し、相手の力を奪う働きをする。

マスター・ナイト

 騎士道を究めた者に与えられる名誉の称号。特筆すべきはその守備力で、単騎で敵の軍勢を相手にしながらその足を大きく止めることができる。使いこなす剣技も芸術的で、ドラゴンや巨人に対する対抗力ももつ。耐魔法力に優れた金属の鎧を身に付けることで、単騎で魔法使いを相手にすることもできるなど、戦力として優れている。クレイモア―を好んで扱う。

マスター・ナイト
上位の騎士が着込むプレートアーマー
意匠が美しく、気品が感じられる。

グランド・マスター・ナイト

 騎士団を統べる千人長。北方騎士団には、騎士団全体を統べるロード・ノーザンバリア卿の他、4人ほどがいる。指揮官として優れており、場に存在するだけで、味方兵士の士気を大きく向上する特筆すべき能力を持つ。士気の高さは集団攻撃のみならず単騎の能力も底上げするため、グランド・マスターの存否は戦力全体に大きな影響を与える。
 その固有の能力も優れており、あらゆる剣技を使いこなし、中には魔法的な効果を持つ強力な者存在する。守備力も申し分なく、敵方からすれば手ごわい存在である。

グランド・マスター・ナイト
最上位の騎士が身に付ける非常にエレガントな甲冑
指揮官らしい優美さを称えている。

聖騎士(Paladin)

 教会に使える神聖な騎士。治癒に関する知識を持ち、場において薬を使って仲間を救うことのできる貴重な存在でもある。魔法的な効果を発揮する聖剣技を駆使する。集団戦も行うが、どちらかというと単騎としての運用に長けたクラスである。長剣を愛用する。

ノービス・パラディン

 駆け出しの聖騎士。まだ金属鎧は身に付けておらず、クロース・アーマーに身を包んでいる。そのため、騎士のように高い守備力はなく、どちらかというと後方における衛生兵として機能する。ただ、魔法的な効果を持つ聖剣技はこの段階からある程度使いこなすことができるため戦闘能力は高い。ただし、単騎の能力の過信は禁物である。

ノービスパラディン
パラディン用のクロース・アーマー
要所要所に金属防具を用いているため守備力が低すぎるということはない。

アデプト・パラディン

 実践的な熟練を積んだパラディン。その特徴は何と言っても多様な聖剣技であり、戦力として一気にその才能を開花させる。金属鎧を身に付けているため、騎士ほどではないが守備力は高い。聖剣技には剣を媒体とする必要があるため、剣を無くすことと壊すことに注意しなければならない。

アデプト・パラディン
パラディン用の片手長剣
ここから様々な聖剣技が繰り出される。

エキスパート・パラディン

 優れた力を身に付けたパラディン。ほぼすべての聖剣技を使いこなし、中には騎士の用いる剣技を修得する者もいる。単騎での能力に優れ、撤退時の殿などに起用するとよい仕事をする。攻撃力、守備力、対応力のバランスがよく信頼のおける戦力。ただし、高い信仰心を求められるため数の確保が騎士団の課題となっている。

エキスパート・パラディン
高位のパラディン用の金属鎧
ナイトのものほど重装ではないが、十分な守備力を誇る。

マスター・パラディン

 騎馬としても運用できる最上位のパラディン。機動力のある馬上から繰り出される魔法的効果の聖剣技は相手勢力にとっては大きな脅威となる。全ての聖剣技と剣技を使いこなすことができる。守備力も高いが、その攻撃性能をこそ生かすべきクラス。やはり、信仰心の高さを求められることから、数の確保に課題がある。

マスター・パラディン
最上位のパラディン用の装具
エレガントで美しく、気品にあふれている。

闘士(Gladiator)

 斧で武装した強戦士。単騎での能力と破壊力に優れた戦士である。数々の必殺技を修得し、襲い掛かり来る敵を薙ぎ払う。斧の必殺技には、斧を飛び道具として投擲する技が多く、魔法使い相手にも優れた戦力となる。金属鎧を装備しているため守備力も高い。

ノービス・グラディエーター

 駆け出しの闘士。しかし、その筋力はすでに十分なほどに鍛えられており、大型の斧から繰り出される技の威力は尋常ではない。投擲術にも優れるため、遠方の敵を効果的に攻撃することができる。

ノービス・グラディエーター
投擲にも使えるグラディエーターの斧
二刀流で構えることもできる。

アデプト・グラディエーター

 実践的な技量を養ったグラディエーター。数々の必殺技を駆使して敵を迎え撃つ。投擲技も増え、魔法使いには純粋に脅威。金属鎧を身に付けてはいるが、騎士や聖騎士ほど重装ではないため、歩兵状態での機動力はこちらの方が上。素早く敵に接近して、斧で強烈な一撃を見舞う一撃離脱戦法を得意とするクラス。

アデプト・グラディエーター
下級グラディエーター用の金属鎧。
全体がプレートという訳ではないため、機動性が確保されている。

エキスパート・グラディエーター

 斧術を極めたグラディエーター。両手で武器を振るう時、その威力を3倍にする特殊技能を身に付けており、その一撃は非常に重い。巨人やドラゴンの他、召喚された悪魔に対しても対抗力を持つ。単騎としての能力が非常に高いが、戦力全体のことを考慮するならば、数騎のソルジャーを護衛に付ける方が安定する。

エキスパート・グラディエーター
両手斧
非常に威力の高いもので、個々から繰り出される斧専用必殺技は驚異。

マスター・グラディエーター

 最高位のグラディエーター。大斧を振るって周囲の敵を殲滅する。歩兵としての機動力もあり、そこから繰り出される斧の必殺技は純粋に脅威である。重鎧を着こんでおり、守備力も高いが、その鍛えられた体躯は機動力を堕とすことはない。マスターと呼ばれるゆえんである。力、速さ、技に優れれる頼れる存在。

マスター・グラディエーター
上級グラディエーター用の金属鎧。プレート部が増え守備力が増した。
マスター・グラディエーターが得意とする投擲用の斧

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