スクープ! 驚くべき真実!! ウクライナ紛争最大のタブー! ウクライナで弾圧されている人々の生の声(1)密告社会ウクライナ!「政府に反対する者は誰でも『親ロ派』! 武装民族主義者があなたを『処理』する」! 2022.6.7
(文・IWJ編集部 文責・岩上安身 2022年6月6日加筆・アップ)
調査報道機関「TOWARD FREEDOM(自由に向かって)」(以下『TF』)は2022年4月12日、ウクライナの兵役拒否者への直撃インタビュー記事を掲載した。「ウクライナ人が武器を望んでいる」と主張して、大量の兵器を供給し続ける西側政府のプロパガンダがあふれる中での、貴重な情報としてIWJが全文仮訳してご紹介する。なぜ彼らは武器を執ろうとしないのか?
記事が明らかにしたのは、密告が横行するナチスの全体主義さながらの恐るべきウクライナ社会の現実である。
ウクライナ政府が戦争を煽り、世論も一見それを支持している。記事はまず、ドンバス戦争の集団ボイコットを呼びかけて逮捕されたルスラン・コツァバ氏の起訴猶予への、ウクライナの「人権保護団体」の反発に、反戦活動が歓迎されない様子を見る。
そして『TF』が話を聞いた人物、匿名の「パベル」氏が語るのは、軍やNATO、政府に抗議や反対をすれば、すぐに、市民の誰もが、「左翼」さえもが、ロシアのスパイとして密告。ウクライナ保安庁が武装した民族主義者を送り込み「処理」させるという実態だ。
また、強制的兵役に反対するウクライナ平和主義運動(UPM)リーダー、ユリイ・シェリアジェンコ氏。彼は、徴兵逃れの刑罰が無制限に増大し、国外脱出を企てた「戦闘年齢」の男性2200人が拘束され、死体で発見された者もいること、交通違反や泥酔でも強制的に徴兵される現状を語る。社会は軍事化し、「ネオナチ」が「国を守る者」として認識され、「アゾフ大隊」が、子ども向けのサマーキャンプを運営しているという。まるでヒトラー・ユーゲントのように。
さらにシェリアジェンコ氏は、ドンバス戦争停戦のミンスク合意は、ウクライナ軍と分離主義武装勢力の双方が破ったと指摘(ただし記事はロシア侵攻直前の数日、最初の攻撃はウクライナ軍が行ったと指摘)。西側の無制限な兵器供給を懸念するとともに、そこで大儲けする米国武器企業の元役員がオースティン米国防長官だと指弾する。
革命的労働組合「ボロツバ」のアレクセイ・アルブ氏は、2014年の「オデッサの虐殺」の責任を問われ、指名手配されたが、それは真実ではなく、当局の操作だと訴える。そして、「ウクライナの何百万という人々は、極右当局を支持しないが、逮捕、拷問、拉致を恐れている」として、拉致され、行方不明になった多くの反対派著名人の例をあげた。
こうしたウクライナで弾圧されてきた人々の生の声を、まとまった形で紹介するのは、日本ではIWJが初めてかもしれない。日本では、プーチンとロシアを過剰に悪魔化する一方、ゼレンスキー大統領閣下を英雄視する。ウクライナ擁護のバイアスがかかった報道や言論で埋めつくされていて(左翼やリベラルさえも含めて)ゼレンスキー独裁のもとの現在の実像がほとんど伝えられていないのが実情である。
詳しくはぜひ、記事本文を御覧いただきたい!
「ウクライナ人が武器望む」の西側プロパガンダの中で、兵役拒否者の直撃インタビューをIWJが全文仮訳! なぜ彼らは武器を取らないか?
1952年に創設された進歩的な調査報道機関「TOWARD FREEDOM(自由に向かって)」(以下『TF』)が、2022年4月12日に、注目すべき記事をサイトに掲載した。ウクライナの兵役拒否者へのインタビュー記事である。
米英独仏などの西側諸国は、ウクライナに武器を供与する理由を、ウクライナ人自身がそれを望んでいるから、という理由で正当化してきた。日本を含む西側のマスメディアも、ことごとくこうした政府の方針を支持し、宣伝につとめてきた。
たしかに、ゼレンスキー大統領は、機会さえあれば「武器を送れ!」と叫んでいる、彼を見ていると、彼を大統領に選出してしまったウクライナの有権者達は同じ考えなのだろうと思い込みがちである。
しかし、ウクライナ人と一口に言っても、ウクライナにはこの戦争に反対する兵役拒否者たちが存在する。
ウクライナの兵役拒否者たちはなぜ武器を執ろうとしないのか。その理由を『TF』は、匿名の兵役拒否者に直撃インタビューすることで、探り当てている。
このインタビューで明らかになったのは、西側が守ると宣伝している自由と民主主義、法の支配などはウクライナには微塵もなく、密告と問答無用の逮捕・拘束が横行するナチスの全体主義さながらの驚くべき現実である。
こうしたウクライナ社会の現実を直視せず、「ロシア=悪魔の加害者 vs ウクライナ=善なる被害者」という硬直したドグマで、この戦争を語ることは、西側によるウクライナへの武器供与と経済制裁を正当化し、戦争のエスカレーションと長期化に加担するばかりか、ウクライナ社会で横行している残忍な人権弾圧をも隠蔽し、加担することになるだろう。
日本のテレビなどは、連日のように、ネオナチ組織であるアゾフから映像資料の提供を受け、そのクレジットを入れながら映像とともにアゾフの主張をたれ流している。こうしたネオナチのアゾフのプロパガンダへの同調は、ウクライナ社会の現実から視線をそらし、人権弾圧の「共犯」に自らなるようなものだ。罪深いと言わざるをえない。
IWJは、この『TF』の記事を全文仮訳した。
翻訳は、以下からとなる。
ウクライナ政府が戦争を煽り、世論も一見支持! 良心的兵役拒否者ルスラン・コツァバの起訴猶予を「批判」する「人権保護団体」!
「独占インタビュー~ウクライナ人兵役拒否者が、ウクライナのために多くの人々が戦わない理由を語る
ロシアが2月24日にウクライナで『特別軍事作戦』と称する作戦を開始して以来、コーポレート・メディアはウクライナ国民がロシア軍の攻勢に抵抗して団結していると報じてきた。民間人がさまざまな非軍事的支援活動に志願しているとの報道は別として、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領をはじめとする国家高官は、民間人に武器を取るように促している。
そして3月9日、ゼレンスキーは、ウクライナ人が戦時中に武器を使用することを認め、ウクライナに対する侵略行為を行っていると認識される人々への攻撃について法的責任を問わないという法律を承認した。ウクライナ国防省は、戦車に火炎瓶を投げ込む方法を説明した図解をネット上にポストしたほどだ。
ウクライナの社会学グループ『レイティング』が3月上旬に行った世論調査によると、調査対象のうち90%以上が政府の戦争遂行を支持し、80%が武装抵抗に参加する意志があると回答している。
しかし、この調査は、ウクライナ東部のドンバス地方にあるドネツクとルガンスクの自称独立共和国に住む人々を除外したものである。また、その時点ですでに国外に逃亡していた100万人のウクライナ人も含まれていない。この調査以降、さらに360万人が国外に逃亡している。
しかし、愛国心にあふれた表情の裏には、反戦運動がある」。
3月9日にウクライナで成立したという武器使用を許可する法律は、反戦平和を主張するウクライナ国民を攻撃対象にすることも可能にする。ロシア軍やロシア人だけではなく、「ウクライナに対する侵略行為を行っている」ロシアに同調していると認識した場合、そうした「人々への攻撃について法的責任を問わない」という法律なのである。恐ろしい話ではないか。
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