西側メディアほぼ報じず! ロシアは、ウクライナ軍がロシア兵に生物兵器使用と発表! 毒素は前年米国から搬入! 他方、ウクライナ軍の原発攻撃も同じザポリージャ州! ロシアは同州がロシアに加わる住民投票予定! 2022.9.6
(文・IWJ編集部 文責・岩上安身 2022年9月5日時点で加筆・アップ)
ロシア国防省は2022年8月20日、ウクライナ軍がロシア兵に対して、生物兵器とみなされる有害物質「ボツリヌストキシンB型」を使用したと発表した。
また、前年米国からウクライナに、解毒剤とボツリヌス毒素、さらに使用法を指導する軍事教官までが送られていたことを、DPR(ドネツク人民共和国)の人民民兵局副局長が証言した。
ロシアはバイオテロの証拠をOPCW(化学兵器禁止機関)に送る予定とも報じられていることから、ロシアの発表がでっちあげである可能性は低いと言わざるを得ない。
なお、生物兵器の生産も保有も禁止する生物兵器禁止条約は、ウクライナ、ロシア、そして米国も加盟している。
ここで注目されるのが、バイオテロが行われた場所が、ロシアが占拠しているザポリージャ原発と同じく、ザポリージャ州である点だ。
ザポリージャ原発は繰り返し砲撃されており、火災発生など、極めて危険な状態にある。
これに対してIAEA(国際原子力機関)は、ラファエル・グロッシ事務局長と視察団が9月1日から原発を視察、以降IAEA職員2名を常駐させる方針を発表した。しかし同日も砲撃があり、原子炉の一部が緊急停止。さらに3日も砲撃され、主要な外部電源との接続を失って、予備送電線で原発と外部に電力供給しているという。度重なる攻撃を、ウクライナ、ロシア双方が相手国によると主張している。
・ザポリージャ原発の視察終え「職員常駐」の重要性強調 IAEA事務局長(テレ朝ニュース、2022年9月3日)
こうした状況に、日本の主流メディアと全西側メディアは攻撃主体を断定しないか、ロシアであるかのようにほのめかすが、レバノンのニュース・チャンネル『アル・マヤディーン』は明確に、攻撃しているのはウクライナ軍だと述べている。
そもそもすでに原発を占拠した上で、安全に稼働させているロシア軍を、わざわざ別のロシア軍部隊が、原発含みの仲間のロシア軍を攻撃する理由がない。戦略拠点を失うだけでなく、チェルノブイリ原発や福島第一原発のような大事故を起こせば、原発を守備しているロシア軍部隊はほぼ全滅し、ロシアまで放射能汚染が広がるだろう。そんな危険を冒すメリットはまったくない。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は「原発から攻撃してくるロシア軍人はウクライナ軍の特別な標的」と宣言していることから、ウクライナ軍がこの意向に従い、攻撃していると考えるのは自然だ。
ゼレンスキー大統領とウクライナ政権は、原発が事故を犯すリスクを冒して、ロシア軍を攻撃し、国際的な非難に対してはロシアの責任にする、ということだ。
ウクライナ軍が原発攻撃と生物兵器によるテロを、同じザポリージャ州で行っているとすれば、理由は何か?
それは、ロシアが9月11日に計画するザポリージャ州と隣のヘルソン州がロシア連邦に加わるための住民投票を、妨害するためではないのだろうか?
詳しくは、ぜひ、記事本文を御覧いただきたい!
ウクライナ軍がロシア軍兵士に対し、生物兵器「ボツリヌストキシンB型」使用か!?
ロシア国防省が2022年8月20日、ウクライナ軍がウクライナ南部ザポロジエ(ザポリージャ)州で、ロシア軍兵士に対して有毒物質を使用したと発表した。
ロシア国防省によると、7月31日に、ザポロジエ(ザポリージャ)州ワシリエフカ居住区周辺で任務を遂行していたロシア兵らが中毒の疑いで軍病院へ搬送され、検査の結果、兵士らの体内から有毒物質「ボツリヌストキシンB型」が見つかった、という。
中毒の原因を調べるため、国防省の科学研究実験研究所(サンクトペテルブルク)の専門チームによって追加の分析が行われ、その結果でも、「ボツリヌストキシンB型」の存在が確認されたとしている。
ボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌が産生する複合体毒素のことで、ボツリヌス毒素とも呼ばれる。毒素は抗原性の違いにより、A,B,C,D,E,F,Gの7種類に分けられている。
ヒトでは、A,B,E,F型毒素で中毒を発生する事が多く、鳥類と哺乳類ではC,D型毒素で中毒する事が多いとされる。サルへの経口投与によるデータではB型毒素への感受性が最も高いとされている。
つまり、ロシア兵士の体内から見つかった「ボツリヌストキシンB型」は、人間に中毒症状を起こさせる生物兵器である可能性が高いということだ。
中毒症状は消化器症状(下痢・悪心・嘔吐など、ただし毒素の作用ではない)に続き、めまい・頭痛や視力低下・複視などを起こし、その後自律神経障害、四肢麻痺に至るとされる。
毒性は極めて強く、致死量は、ヒトに対しA型毒素を経口投与した場合、体重1kgあたりの致死量が1μg(マイクログラム=100万分の1グラム)と推定されている。
米国CDC(疾病予防管理センター)は、ボツリヌス中毒(ボツリヌス菌毒素)を、バイオテロに利用される可能性がもっとも高い病原体として炭疽菌やペスト菌、野兎病菌、天然痘ウイルス、エボラウイルスなどのウイルス性出血熱と一緒に、カテゴリーAに分類している。
カテゴリーAの病原体の特徴として、CDCは次の点をあげている。
1. 人から人へ容易に広まる、または感染する可能性がある。
2. 高い死亡率をもたらし、公衆衛生に大きな影響を与える可能性がある。
3. 公衆パニックや社会的混乱を引き起こす可能性がある。
4. 公衆衛生上の準備のために特別な行動を必要とする。
上記の条件は、まさに、生物兵器として理想的な条件とも言える。
前年に、解毒剤とボツリヌス毒素、使用法を指導する軍事教官までウクライナに入国との証言!!
ところが、米国自身がこのように認識しているボツリヌス菌毒素が、2021年11月に、米国からウクライナへ持ち込まれたという証言がある。
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