「滋賀医大生2人に逆転無罪判決」で「不当判決」と署名活動する人たち
きのうから「滋賀医大生2人に逆転無罪判決」で「不当判決」と署名活動する人たちにモヤモヤしています。
裁判所は、被害者の証言に矛盾や虚偽の可能性があること、また事件当日の動画から暴行や脅迫が認められないことを指摘しました。そのため、性的行為が被害者の同意の上で行われた可能性を否定できないと結論づけた。
モヤモヤ点
①司法権の独立への懸念
裁判官の罷免を求める署名は、憲法76条3項が保障する「裁判官の独立」に反し、司法の公平性を損なう恐れがある。
②判決内容や証拠が明らかでない段階での署名活動は、感情的・非理性的な判断に基づく可能性が高い。
③この表現の自由に基づく行為で被害に遭う被告人だった人たちがいる。無罪判決を得てもなお表現者による加害にあっている。
④もちろん事件で性被害にあった人がいるという前庭があるだろうが、その事件について語ること自体が被害の延焼にあたっているという懸念がある。
さて、私自身、いつくか再審請求を手伝っているが、これも判決に対する不服によるもの。
しかしこの無罪判決に対する署名運動と大きく異なる点は、裁判所に対してその判決を覆せると思えるほどの「新証拠」を得ていること。
また、今回と少し似た2021年7月 強制わいせつ致傷被告事件の裁判員裁判で、無罪判決となった事件を知っているが、捜査手法は各人から当時の状況を知る芥川の「藪の中」方式。
群盲が像を評するような欠片の寄せ集め。
そういった事実の下で「疑わしきは被告人の利益に」と無罪判決となったのだが、これを公正世界の一部として利益享受できるのは全国民。皆様です。今回の署名はその利益を放棄しているように見えるのです。
魔女狩り狼男狩りの如く無罪判決を変えようとする扇動力は、これもまたコミュニティを動かすパワーとして興味深くはある。
紅茶で説明、性的同意。
あと、別件。
刑務所の性犯罪再犯防止指導に見られるように、アタッチメントの問題は性犯罪のリスクの一つと考えられています。どのようなエビデンスがあって、その蓄積をどのように生かせば良いのでしょうか。それぞれの困りごとを持ち寄って、アタッチメントの基礎から介入の組み立てまで、皆さんと一緒に考えたいと思います。
性加害の問題に取り組む支援者の参加をお待ちしています。