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新型コロナ(COVID-19)との心理戦

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新型コロナウィルス関連の考察やノウハウです。臨床心理士としての視点で、目に留まったもののマガジン
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#こころのケア

見えないコロナとの心理戦に備える   ー新型コロナと放射線被害の共通点・見えない不安と喪失ー

 目に映る風景はいつもと変わらないのに、見えない何かによって決定的に違った街に変わってしまっている。2011年の福島のあの感覚を、よもや2020年の東京の街で感じることになるとは思っていませんでした。  FUKUSHIMA2011の否認と代償のために大風呂敷を拡げたTOKYO2020、オリンピックは延期となり、見えない新型コロナウィルスが猛威を振っています。  皮肉を感じざるを得ませんが、2000年代は厄災の世紀なのか!と神様を恨みたくなります。しかし、嘆いてばかりもいられ

「3密」の大切さとメンタルケアー新型コロナとの心理戦を生き残るー

 無症状感染と潜伏期間の長さ、つまり誰が感染しているか本人すらもわからない。このことが今回のコロナウィルスの最も厄介で過酷な点の一つだと思います。私たちは感染拡大を防ぐために、密集・密閉・密接の「3密」を徹底的に避けることを守っていくしかありません。 3密はこころを育む基本  しかし、こころの視点ではこの「3密」な関係こそ人間にとって基本的で不可欠なこころの栄養の源なのです。密閉・密集・密接を言い換えれば、閉じられ、守られた場所(密閉)で、皆で肩寄せ合って(密集)、触れ合い