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息子の自転車事故のこと。①


心の波に、向き合ってみる。

ようやく久しぶりのnoteに向かう心持ちになったので書いてみる。これでいいのだ。自身の心に負担なくはじめると決めたのだから。

6月5日土曜日。写真業を始めるにあたって(これはまたいつか後述)、まずは少しずつでも撮影業を形にすべく、スタートアップ撮影の料金表や撮影コンセプトやらを、朝に大まかに完成させたその日のことだった。

小4息子、待望の自転車解禁。そして…

小学4年生になって晴れて待望の自転車解禁となった息子は、この日も友だちと意気揚々とサイクリングに出かけていった。実は最近おさがりの自転車から彼お気に入りの少しサイズアップした新しいものに買い替えたばかりで、この日は奇しくも乗り換え2日目というタイミングだった。


アクシデントは、ある日突然やってくる。

私はその時、その友だちの家(=私の親友の家でもある)でお茶させてもらいながら、まったりとごく平和な土曜日の午前中を過ごしていた。
ある時、友人のケイタイが鳴る。あれ?なにかあった…??どうやらうちの息子が下り坂で転倒したらしく、激しく痛がってるので近所の方が救急車を呼んでくれたらしい?!?

不安と、安堵。

!!!救急車!?いまいち状況がちゃんと読めないなか、場所を聞いて車で現場へ駆けつけた。途中頭が混乱しながら、それでもなるべく平静を保ちながら。でもやっぱり、いろんな見えない不安が頭をよぎった。

現場にはすでに救急車が到着していた。近所の友人も駆けつけてくれていた。「〇〇くんのお母さんですか?」救急隊員さんが状況を説明してくれた。意識もちゃんとあって頭は打っていなさそうだとのこと。…心底ほっとした。ただ、左腕が腫れていて、骨折しているかもしれないこと。その時も息子はとても痛がっていた。
でもよかった!その時の私は、最悪の事態を免れた安堵でいっぱいだった。よかった、本当に。

息子、救急車に乗る。

息子は救急車で搬送された。「病院どうしますか?」救急隊員さんにそう聞かれたけれど、気も動転していたのでおまかせした。最寄りの救急病院は満床で受け入れ不可とのことで、少し離れた総合病院へ。(こういう時、もっと冷静に病院を考えれたらよかったけれど、実際そんな心の余裕なんてないんだよね〜と、身をもって体感…)

連絡をくださった近所の方や友人たちにお礼を言い、私は自分の車で搬入先の病院へ。救急車に付き添い同乗が必要ないということは、緊急性がないということ?その時の私は、どこか今の事態を楽観的に考えていた。

そしてまた、不安。

診断は上腕骨か状骨折というものだった。左肘が骨が大きく折れてずれていて、脱臼もあるらしい。息子はとても痛がっていて、やむを得ず軽い鎮静をかけて処置する可能性もあること、もしその場合は麻痺等が残る可能性もある等の万が一のリスクを伝えられてとても不安になったけれど、幸い使用せずに脱臼は戻った。

その疲れや痛みや鎮痛剤等々でぐったりと横になっている息子と対面して、思わず涙。心配そうな看護師さんに声をかけられると、なんだか少し大袈裟なようで恥ずかしかった。それがショックでなのか、安堵の涙なのか自分でもよく分からなかった。

なんでこんなことに、なったんだろうな。事故当時のことを聞かれても、本人はよく覚えてないらしい。(実はその後だいぶ日が経ってから話してくれたけど)。

またもや、これが現実。

その後に告げられたのは、予想以上の現実だった。全治6ヶ月ということ。肘にボルトを2本入れる手術をするので、約10cmの傷口が残るだろうこと。成長期なので、その後も年単位での経過観察が必要とのこと。

6ヶ月ーー。またしばらくサッカーできないんだな。覚悟はしていたけれど、あまりの期間にちょっと気が遠くなった。でもそこに治療法の選択の余地なんてないと思っていたし、受け入れるべきものだと思っていた。治るまでスポーツ等の運動や外遊びは不可とのこと。

本来は頭等も打たずその程度で済んでよかったし実際そうなのだけど、その時の私たちには、やはり。それはとても、非情な現実だった。

ようやく湧いた、素朴な疑問。

手術は明後日の月曜日にすることになった。付き添いのできる個室ベッドが一杯だったので、仕方なく一旦帰宅。もともと嘔吐体質の息子は、この時も骨折の痛みから嘔吐を繰り返していて、とてもぐったりとしていた。
事故から約8時間くらいが経っていたのだけど、なんだかそれよりもはるかに長い1日のようだった。

“果たしてこれで本当に良いのだろうか?“
”この選択は正しい?”

息子を寝かせて21時を過ぎたころ、ようやく今日の経緯を夫に話し振り返りながら、少しずつ、どこかで燻っていた疑問がむくむくと湧いてきた。

実はこの感覚は、後日息子(というよりは、むしろ私自身!)を、大きく助けることとなる。


つづく。

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