#216 業界ネタ~有識者検討会④
おはようございます!今日、久しぶりに大学の同級生とご飯を食べに行く予定にしていましたが、なんと同級生がインフルエンザにかかってしまったようで延期になりました。どうも肌感覚的にもインフルエンザの方がコロナよりも流行りつつありそうですね。娘の保育園でもちょっと前に少し流行って今は収まってきていますが、ぜひ皆さんも気を付けてください。さてさて本日は「有識者検討会」です。
ビジネスモデルの転換期
毎回、フォローしてきた有識者検討会の続報です。特に長期収載品の薬価について議論されています。私が気になったポイントは次の通りです。長期収載品に依存する先発メーカーのビジネスモデルの転換も議論となった。芦田耕一構成員(INCJ執行役員ベンチャー・グロース投資グループ共同グループ長)は、後発品の使用促進策がスタートしてから20年経過し、長期収載品を売却するなど、ビジネスモデルの転換を進めている企業があるとした。そのうえで、「逆に言うとこの20年間、何もしてこなかった会社も多数ある」と指摘。「後発品やバイオシミラーを扱う企業、ある種兼業のような形でCMO/CDMOに業態転換するという方向性はあると思う。それぞれの企業の経営者がどう判断するかというのが最も重要だ」と指摘した。
いよいよ業界再編か?
いよいよ業界再編の雰囲気が出てきているのかもしれないなと思いました。肌感覚としては抗体医薬等の新しいモダリティが登場してから、新薬開発の戦略が大きく変わってきているのにも関わらず、戦略の変更が間に合わずにズルズルと長期収載品に収益を頼っている企業が結構数あるんだと思うんですよね。ただ薬価が国が決めている以上、そこをいじらない限り収益がそれなりに出ている場合、なかなか新しい事に挑戦する感じにはならないと思います。いよいよそこをいじるって話だと思いますので、産業の構造が変化してくるように思いますね。それにしても20年間時間があっても変わることが出来なかったのかと思うと残念だなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今後はさらに希少疾患のような小さい市場に基本的には新薬が必要になるという構図もあり、ビジネスモデル自体を良く考えないと採算が合わない事もあるのかなと思いました。当然、薬価の問題もあるのですが、それに合わせたビジネスモデルの更新が必要な時期なのかもしれないと思いました。あと古い薬に関してはある意味公共財の側面もあると思うんですよね。ただ民間だけに任せるのではなく、国が主体で生産するなんてことも必要なのかもしれないなとふと思ったりもしました。動きがあったら今後もフォローしていきます。ではでは、また!