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モチベーションをあげる言葉①

税理士試験の受験講師をはじめて10年が経ちました。前職は社会人受験生中心の資格予備校、現職は学生のみの専門学校で教壇に立っています。

前職の思い出は今度、#社会人1年目の私へ で書こうと思います。今回は、この10年で用いてきた受験生への励ましの言葉を振り返ります。

受験生へのメッセージ!ということで、講師をしていると毎年何かしらの冊子に励ましの言葉を書きます。何か良い言葉ないかな~、良い表現ないかな~と、あーだこーだ悩みながら、毎年書いていたわけですが、結局、かっこつけず思いの丈をストレートにぶつける事が一番でした。

1.明日野郎は馬鹿野郎

20代の講師駆け出しの頃、よく用いたメッセージです。私が学生の時に山P主演で放送されていたドラマ「プロポーズ大作戦」で出てきた言葉。

当時25歳前後だった私に対し、生徒さんは20代~40代。大半が年上でした。年齢だけでなく、社会人としても先輩、会計業界としても先輩。人生経験も間違いなく生徒さんの方が豊富でした。「こんな若造に教わりたくない」と初対面では思われたと思います。でも、皆さん、最後まで一緒に受験を戦いぬいてくれました。

なぜか。振り返ると、講師1年目の年に開いた、生徒さんとの懇親会がキーポイントだったと思います。

講師なり立ての時は、とにかく先生に見られるために「背伸び」していました。まあ、「背伸び」って大事だとは思います。よく言えば、「こうなりたい」という像があり、今は足りなくても、なんとかそこまで伸びるよう努力しようという気持ちが湧くので。ただ、努力が追い付かないほど、背伸びしていたらそれはただの嘘つきになります。

懇親会。最初に皆さん自己紹介しました。

「会計事務所に勤めて10年目で・・」「家族は妻と子供2人で、小学生と幼稚園で・・」「前職はエンジニアで、その後転職して・・」

私の人生の一歩も二歩も先を行く皆さん。なんだか、申し訳ない気持ちになりました。

私がそんな気持ちもあってか、自己紹介の際に、「私はまだまだ社会人としては未熟で・・」みたいな話から入ったところ、生徒さんの1人が

「あれ?先生、弱気じゃん!いつもの調子でいこうよ!」と声を発してくれました。すると皆さんが「そうだよ!俺たちの先生なんだから!」「よ、宴会部長!」みたいな感じで盛り上がってくれました。

たぶん背伸びしていることを皆さん見抜いていたのだと思います。そのうえで、でも「一生懸命教えてくれているから」、「先生の熱意で、やるきがでるから」ついていこうと考えていると話してくれました。

懇親会後、私は気持ちが楽になり、無理な背伸びはしてもしょうがないと思えるようになりました。私がやるべきことは、「分かりやすく授業すること」「自身の合格体験を惜しみなく伝授すること」、そして「鼓舞すること」だ。そして何より、私を信頼してくれる皆様に誠心誠意、熱意をこめて授業することだ。

そんなことで、かっこつけた格言や表現は使わず、

毎日ガッツこめて勉強しましょう!

今日やれることは今日、やりましょう!

明日やるなんて人は馬鹿野郎ですよ!!

と、若造は吠えて、皆さんを鼓舞していました。(今は、仕事や育児で忙しい人の気持ちがよ~くわかるので、もっとソフトな表現しかできません笑)

最近、その頃に担当した生徒さんが税理士となり、SNSで友達申請がありました。好きな言葉に「明日やろうは馬鹿野郎」とありました。もともと好きな言葉だったかもしれませんが、がむしゃらに授業していた頃を思い出し、とても嬉しい気持ちになりました。


次回②は、もう少し経験を積んで、ありがたい言葉がつかえるようになった頃のお話を書きます。



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