【映画レビュー】移動都市/モータル・エンジン(2018)
Filmarksに載せた「移動都市/モータル・エンジン」(2018)の映画レビューです。
RPGゲーム風スチームパンクSF映画。
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソンが関わっているので、ファンタジー風味でもあります。
プレイ時間40時間以上の大作RPGゲームをぎゅっとした感じです。
テンポは速すぎるほど速いので、大作ストーリーのダイジェスト版を2時間ぐらいで見てる感じです。いい意味ですごく濃い2時間ですし、わるい意味で速くても理解できる、予想できる物語です。
スチームパンクな神話、って感じです。
とはいえ、文明崩壊とそれでも続く人のエゴ、カギとなる一人の女の子、それを純粋に支える青年、最初から最後までかっこいい一匹狼な女性ヒーロー、キャラ付きの仲間の英雄的な最後、スチームパンク全開な乗り物や「都市」、人造でありながら人以上に人らしいロボット、そして空からの絶景。
私は、こういう、しっかりとしていながらもその割に後味はベタなエンターテインメント作品、ベタというより良心的で、好きですし、オススメします。
書き加えるならば、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズではエルフの長で、「マトリックス」シリーズでは支配側のボスをやってたヒューゴ・ウィービング。すごい犯罪者顔というか、人ならざる顔つきが素敵なんですが、結局、本当の動機がわからなかったです。
実はこういうキャラに限って、人知れず自分なりの正義やら、周りが知らない気づいていない世界の真実を知っているがゆえに、憎まれ役になって大胆なことをしているパターンが多いんですが、それを匂わせながらも、結局はっきりとした行動理由がわからずじまいでした。その理由が、観客の多くは最後まで気づかなかったけど、太くておっきな伏線とばちっとハマっていたら、批評家からの評価ももっと上がったはずな映画でした(原作があるから仕方ないですが)。
私は好きな映画でした。
(了)