【5周年記念】風野灯織コミュまとめと考察(WING~STEP) みんなが灯織を好きになる
まずはじめに
この記事は風野灯織のメインコミュ(※WING・ファン感謝祭・GRAD・LP・STEP 以下メインコミュ)とPカードを中心にコミュと風野灯織というアイドルのメッセージ性・物語性を書き連ねるものになります。
タイトルにもある通りこれを読んだ方が風野灯織というアイドルを好きになれるような記事にしたいと思います。
当然のことながら未読の方には全編ネタバレ、またPSSR、PSRにも言及しますので基本的に灯織のカードを持っていなかったらネタバレを食らうと思ってください。ただ、これを読んだ上でなおゲームのコミュは読んでほしいしそうさせるような記事にしたいと思っていますのでむしろネタバレを恐れず読んでほしいです。
そもそもなんでこんな記事を書いたかなんですがアイドルマスターシャイニーカラーズは明確にシナリオに強みを持っています。それは単なる良質なシナリオに限らず、Twitterなど活用したリアルとの境界をぼやかす実在性の演出やライブの内容、はてはツイッターやユーザーの反応をも”シャニマスのシナリオ”に組み込もうというソシャゲ時代のシナリオゲームだからこそ出来ることをやっています。そしてそれを今は26人のアイドルでやる。
正直に言います。追えなくないですか?!?!??!!?!!
だからこそ風野灯織というアイドルを知る・コミュを見てみようという切っ掛けや機会にこのブログがなるとすればそれ以上の嬉しさはありません。
と、いうことでブログを書いていきたいと思います。
この記事は20分ほどの文量となっています。シャニマスっていうゲームの凄さ、それに狂うオタク。そして風野灯織さんのことを一人でも多く覚えていってもらえればと思います。
序章とかプロローグとか前口上とか
まず本編に入る前に灯織コミュの雰囲気やテーマについて語らせてください。
頻出単語とか
灯織のコミュは
①時間の経過 昨日 今日 明日などの相対的な時間経過
②距離や目標 千里 歩く 理想といった概念的な距離や未来
こういった単語や考え方が頻出します。
んで、このあとメインコミュを中心に話をするのですが大まかに3章構成になっております。キレイにWINGとかで一区切りついていないのでこちらも目次等見ながら見てもらえるとわかりやすいかなと思います。
1章~本当の自分に気がつく物語
(変わりたい自分に気がつく物語)
2章~自分の好きに気がつく物語
(好きとはなにか・自分と他者の在り方)
3章~自分の好きを広げる物語
(自覚・無自覚・”アイドル風野灯織のこれから”)
これらの章構成でメインコミュを最初から振り返りつつまとめていきたいと思います。
風野灯織のコミュ 時系列
メインコミュ・風野灯織Pカード・イルミネイベント・風野灯織Sカード/イベント報酬カード・ライブイベントを時系列順に並べました。基本的に話はこの時系列順に進めていくことになります。
横一列に並んでいる部分は基本的に同時に出ています。
※3rdツアーだけ期間でみてます
時系列確認したくなったら目次から戻るといいです。
改めて、それではいきましょう。
1章~本当の自分に気がつく物語
変わりたい自分に気がつく物語
この章では主にWING周辺のコミュをまとめていきます。
風野灯織というアイドルは
・ストイック
・口下手
・計画的かつ論理的ゆえかアドリブに弱い
と言った風なあくまで一般人の延長線とした描かれ方をしています。
実際に灯織は283の研修生あがりでカリスマ性やスター性といったものは縁遠いような、言ってみれば小市民のような描かれ方ですがこのスタンスは灯織コミュを語る上での縁の下の基礎になります。秘伝のタレです。
ここにこれからあらゆるコミュを足して増して熟成させます。
この描かれ方はシャニマスが1つテーマにしている
『みんな特別だし、みんな普通の女の子だ』
というシャニPのセリフにも表される描かれ方の最たるキャラの1人だと思います。
灯織の話をするためにはまず「なぜ風野灯織はアイドルを目指すのか」を読み解かなければいけません。普通の女の子として描かれている灯織が自発的に283の研修生になり中学生からレッスンを重ねてきた理由。
風野灯織にとってアイドルになる、ということは自分が変わるための手段であり目的なんです。
理想のアイドルになりたい=理想の自分になりたい
”変わりたい…”という思いだけがあった灯織のことを変えたのが中学生のときに見たアイドルであり
・アイドルを見て自分もああなりたいと思った(理想の自分)
・自分が思ったのと同じように他の人に思わせられるアイドルになりたい
(理想のアイドル)
ここが強烈に噛み合ったからこそ灯織にとってアイドルというものは神聖視されるし自己アイデンティティのためですから”絶対に”なりたい(変わりたい)ものなんです。(アイドル以外ではやはりダメ)
ただ、この時点では”理想”しか見えていないため”変わりたい”という
思いが先行して空回りしている様子はWINGでも多く見られます。
そこをうまくプロデューサーと二人三脚で一歩ずつ進んでいく、というストーリーになっていることは多くの人が感じていることじゃないかなと思います。
また空回りの遠回しな表現ですが、理想の自分になりたいためのアイドルですが未だ迷っていることをよく表すコミュが【柔らかな微笑み】「幸福に満ちる」のワンシーン
好きなものが見つからないというのは、好きなものがわからない、自分がわからないということを暗示しています。そしてこの[好きなものを探す]というのは灯織の今後のストーリーの大きなテーマになります。
ここではPが導いてあげることで自分の”好き”に無自覚ではありますが少しだけ触れています。この様にこの時点では灯織にとってPとは”自分を導いてくれる存在”であることがわかります。
そうしてWINGを勝ち抜いていく灯織とP
決勝前の何気ないシーンではありますが今後、行間を読ませてくる深いシーンになります。
そしてWING優勝、感極まるPと灯織
ですが個人的にはその後のシーンが特に好きです。
灯織は努力家であり、やれることは全てやる。そんな性格ではありますがそれ以上に理想家であり、WING優勝も理想のアイドルの一歩目に過ぎません。それがこの上なく表現されているシーンで、この優勝後にレッスン室に行く灯織のシーンがとても大好きです。
そしてWINGを通じて自分の好きなものに気がつき、自分のことを好きになりたかったんだと気が付きました。ここから灯織にとっては理想の自分になる、というのは、自分のことも好きになるということがアップデートされることになります。これは今後の[自分の好きとそれを通じた自己と他者の在り方]というテーマについての始まりにもなります。
灯織WINGはアイドル風野灯織の一歩目を描いただけでなくこれからの灯織の物語の様々な伏線が散りばめられたまさにはじまりの話になりました。
自分の好きとそれを通じた自己と他者の在り方①
なんか堅苦しいタイトルになりましたが、WINGで好きなものを見つけた灯織もまだまだ自分のことすらちゃんと分かっておらず、結局好きってなんだ?っていうのがこれから灯織に深く関わるテーマになります。
各カードとともにコミュへ
【淡雪の戯れ】は真面目な性格の灯織が景勝地のリポーターの仕事について、楽しんでもいいのか……と苦悩するコミュです、ここで自分の好きを通じて表現することの意味を考え始めます。そして今回見てほしいのは「ご褒美はリポートのあとで」のこのシーン。無自覚的に「いい景色を見るのが好き」な灯織が自発的にPにお願いをするシーン。
WINGを通じて新たな「好き」を見つけた灯織が徐々に変わっていく一歩目になります。
また、次は【マフラー直して、心は解けて】これだけ見ると鈍感系無自覚彼女ムーヴをする灯織ですが好きとはなにかという自問状態にあることを鑑みると非常に味わい深いコミュになっております。
カード名も心が溶けて、ではなく解けて、なのが「ほどけて」と読むこともできますね。
なんの疑問も持たずに大切な人=プロデューサーの図式を完成させる女、風野灯織。ちなみに今後のPSSRはクッソ甘々なPひおが展開されます。
地味にここでPの欲しい物は仕事の消耗品という情報を手に入れます。
【伸ばす手に乗せるのは】を読もう!
また、ホームセリフでもある
他者を通じた好きについてもここから徐々に気づいていくことになります。
ただここまでで注目してほしいのはあくまで「アイドル風野灯織」としての好きの話だということです。
ファン感謝祭
ファン感謝祭はメインコミュですがユニット色が強く若干脱線気味にはなりますがめちゃくちゃいいコミュなのでぜひ読んでほしいです。
シャニマスのコミュに共通していることではありますが「嫌な奴」だったり「不快なこと」なんかをストレスの原因にしてそれを解決することでカタルシスを得るのではなく、自分の内面だったり弱さみたいなところを見つめ直して壁を乗り越えていって、カタルシスを得る、みたいなコミュが多いことが爽快感というか気持ちよさみたいなものにつながっていると思います。
ここからの展開、話としてはとても単純ではあるんですがすごいカタルシスというか、読了感がすごい良くてかなりの傑作だと個人的には思っています。あと発売時期はズレるんですが(このときはリアルではAmbitious Eve)全体曲のDye the Sky.を裏で流したいくらい情景や心情と噛み合っていておすすめです。
本当の自分(GRAD)
風野灯織の本編です。
ここに全てが詰まっていると言っても過言ではないです。
GRAD1話『私も、ふたりみたいに』
イルミネも人気が出て真乃・めぐるもソロ活動が目立ってきたある日、忙しそうな2人を見て灯織はGRAD出場を決意する――といった序章です。
GRAD2話『そこには千里の距離があるよう』
アイドルになってから仕事をこなしてきた灯織ですがふとした瞬間の理想とのギャップ、イルミネのふたりとのすれ違いで迷いが生じてしまいます。
この1~2話がGRADとそれを彩る風野灯織コミュの基盤になります。
ここから何故か【清閑に息をひそめて】【黒百合前で待ち合わせ】を絡めた複雑かつ壮大な話が始まります。
GRAD2話の『そこには千里の距離があるよう』冒頭と【清閑に息をひそめて】の冒頭がほぼ同じ描写をされ、そこから細かい描写が変わってきます。
まずは描写の違いを解説していきます。
①電車に乗る/乗らない
電車はステップ、前に進む、次へ向かうといった隠喩になっています。
ここの電車に乗る/乗らないは分かりやすく歩みを止めるか止めないか。
本編となるGRADでは灯織は悩みつつも歩みを止めない。
清閑では悩む灯織は歩みを止めつつある隠喩になっています。
②Pに相談をする/しない
相談は自分の内面を見せるか見せないか、つまり他者との関わりを持つか持たないかといった隠喩になっています。
GRADではPに押し負けるような形ですが自分の悩みを吐露することで以前の灯織との違いが表されています。
清閑では悩みがあることは肯定しつつその悩みは言いません。「いつか言う」というのは相談というファクターに対しては明確な拒絶で、以前の”1人”の灯織になっていることを表しています。
③行き先はどこ
行き先は結末、未来といった隠喩になっています。
いくつかの選択のうえで灯織がどんな未来へ進んでいくのか。
GRADではライブの現場に行くことで本当の自分を思い出します。
清閑ではチームラボというアート集団のボーダレスと名付けられた空間一体型のアートミュージアムにPと行っています。ボーダレスという名前の通り中は暗くライトやプロジェクションマッピングなどを用いた表現で溢れています。中の暗さは暗いところでは周りの人の表情等もよくわからないようになっておりまさに境界のない世界が表現されています。この境界のない場所が行き先になった、つまり灯織の迷い・目標を見失ったことを表しています。
なおこの清閑当時のボーダレスは現在すでに閉鎖され移転しています。
この文脈が今現在、意味を持ちすぎてやばい。
【清閑に息をひそめて】への分岐
清閑4話『あかり』
前回のチームラボボーダレスから急な転換でライブ後の灯織が出てきます。
ライブは成功したような描写ですが不思議な描写があります。
1枚目~灯織はWINGで触れたように自己アイデンティティ実現のためにアイドルをやっているのでこれは確かにその通りです(それをわざわざ言語化する灯織に違和感を持つ方が多いかも)ですが
2枚目~プロデューサーは別ですと笑顔で言い放ちます。
これは後にGRAD本編で触れますが自分がアイドルになった理由すら忘れているような描写になります。
コミュタイトルの『あかり』もGRADでは『明かりがさす方へ』なのにただ『あかり』だけで灯織が自らの指針としていた『あかり』を見失ってしまったようなタイトルです。
そして清閑5話の『ふたり』ある日事務所でお昼を食べようとした2人ですが冷蔵庫の中身が「・・・すっからかんだ」
この冷蔵庫の描写、2人の関係性を隠喩していると思っています。
つまり今回はもう「すっからかん」―灯織がアイドルを辞める世界線です。
実は【清閑に息をひそめて】のあとにこの世界線の自分に言及しています。
【黒百合前で待ち合わせ】です。詳細は割愛しますが幽霊役を演じ監督やPを通じて”演じる”ということを学んでいきます。
『あんなふうになりたくないから』直球なコミュタイトルで灯織は自らの可能性の一つとして「1人がいやだ、こわい」のに「独りぼっち」になる未来を挙げています。
ところで皆さん最近こういうの見ませんでしたか?
THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I_wings.
っていうんですけど・・・
このDay1、皆さん物議を醸しましたね。私はこの通り「風野灯織がアイドルを辞める世界線の可能性」について以前から考えていたので表現に賛否あることは承知ですが、あぁこの世界線では灯織はもうアイドルを辞めているんだ、と思いました。Day1いなかったのがなおさら(演出として意図していたかはさておき・・・まさかしてないよな?)(ソロライブれいれい両日で草)(まさかぁ~~・・・・)
ちなみにですが「線たちの12月」は灯織がいなくても単純にPとルカが出会わないだけで物語として進んでいくと思います。
また、灯織STEPで言及されましたがイルミネーションスターズは風野灯織から相方としてめぐる、(アニメではこの時間軸から始まります)そしてスカウトされた真乃と3人で結成する流れです。なので灯織が最初からいなければイルミネは結成されませんが、逆に言うと結成してしまえば灯織が先にアイドルを辞めていることは否定できません。我ながらすごいことを書いていると自覚していますがここまで運営が考えていたかは本当にわかりません。
このようにGRADから分岐する【清閑に息をひそめて】ではまるで灯織がアイドルを辞めたかのような演出になってしまっています。
そしてIf I_wings.のあと、製作陣はアイドルの可能性(アイドル以外の道さえも)否定しない作品作りをする、していくと言及されていたのでまさに灯織にとってのIf I_wings.がこの分岐なのだと思います。
GRAD本編
ここまでGRADから分岐した世界線を語ってきましたが”そうはならなかった”
GRAD本編に戻りたいと思います。
灯織は電車に乗り、悩み、考え、Pに相談し、それを受けてPと、とあるアイドルのライブに行きます。
GRAD、いえ風野灯織のコミュの最高傑作だと確信しているGRAD5話
『今、風野灯織になる』
迷い、悩み、苦悩とともにあった灯織はアイドルのステージを「普通の女の子として」見ることで思い出します。
自分がアイドルを目指したきっかけ
理想のアイドルになりたい=理想の自分になりたい
自分のように他の誰かを笑顔にしたいこと
WINGでアイドルとしての第一歩を踏み出した灯織、アイドルとして苦悩し一度は折れかけた心(折れた未来もあった)それを乗り越えて今、風野灯織はもう一度アイドルになった。
アイドル
今 、 風野灯織 になる
こうしてアイドルとして新たな歩みを始めた灯織とP
一度挫折を知った灯織と『そしてまた歩きだそう』
これ以上の美しさを僕はまだ知らない。
このGRAD、要点は抑えたつもりですがハイライトみたいなものなのでぜひ読み直して、読んだことのない人は読んでほしいと思います。
(特に今、風野灯織になるのあとは意図的にほぼ省いています)
WINGの決勝前、送り出す前の灯織を思い出しながら見てほしい。
最後に先にLPの抜粋をします。
GRADで分岐した世界線に”ならなかった”灯織
【清閑に息をひそめて】では最後に空の冷蔵庫と買い出しにいく2人で終わりましたが正しくGRADを終えた灯織はLPの最後にPに親子丼を作って出迎えます。
タイトルの「『ない』はない」もこれまでを踏まえると味わい深いです。
親子丼は文字通り親子、2人の関係性の隠喩かと思います。
養成所でレッスンする灯織を見出したのがプロデューサーでありアイドル風野灯織を導く存在。
そして詳しくはこの後に語りますが灯織はこのあと徐々に導かれる存在からともに歩む存在、さらに導く存在へと脱却を図ります。
なのでこの親子丼は2人の関係性の隠喩と同時に導かれる存在からの卒業、そんな意味もあるのかなと考えています。
2章~自分の好きに気がつく物語
1章では自分について・他者を通じた自分について(Pやファン)理解を深めていきました。2章はアイドルとして新たな一歩も踏み出した灯織が「好き」という感情を本当の意味で知っていく物語になります。
くもりガラスの銀曜日
いきなりすごいコミュが来ましたがGRAD後となったイルミネのコミュ
銀曜日では過去のイルミネと現在のイルミネを回想と通じて行き来しつつ改めてみんなとの仲を深めるというコミュ。現在の灯織は積極的に他者と関わり、それを通じて自分の「好き」を確かめようとしています。
このコミュの完成度は非常に高くかなり評価も高いと思います。
あまり掘り下げはしませんが瑪瑙(めのう)のパワーストーンはたくさんの物質が集まってできた結晶ということで「人と人の絆を強め人間関係を良好にする」という考え方があります。
また喫茶「ドーダン」はこのコミュにおいて重要な舞台装置ですが様々な隠喩が考えられる「ツツジ」と合わせるとドウダンツツジという植物が思い浮かびます。こちら知らない人がいたらぜひ意味や由来など調べながら読んでいただくとまた違った、新しい見方もできると思います。
好きなもの(LP)
風野灯織の物語においてのピークはGRADかもしれませんが大きな転換点はLPになると思います。それくらいこれの前か後かで見方が大きく変わると思います。
『知らない』
ワンマンライブに向けてパンフレットにプロフィールを記入する灯織
好きなこと・好きなもので手が止まってしまいます。
でもあれ?なにか引っかかりませんか?
WING編の【柔らかな微笑み】のなかで”自分の好きなもの”について自覚している描写がありその後、少しずつではありますが”好き”というものに触れてきた灯織さん。
そのあたりは自分でも流石に自覚しており
要するに「事務所の仲間・ファンのみんな・ステージに立つこと」は風野灯織、ではなくアイドルとしての自分が好きなことでは?と。
ワンマンライブに来てくれる人たちに対してアイドルとしての自分だけでいいのか・・・新たな一面を見せなくちゃダメなのでは?というある意味で灯織らしい真面目さが顔を表しました。
アイドルではない自分は一体何が好きなんだろう・・・ということを自覚した瞬間であります。LPは基本的にこの自分の好きを見つめ直す話になります。
『そんなものはない』
過去回想
283への入所直後、自分のプロフィールについて記載する一幕。
好きなものなんて見つかるんだろうか、と悩んでいたWING編ですからそのさらに前、283に入った直後の灯織にとって好きなものなんて「そんなものはない」わけです。
好きなものは(思いつか)ないけど、空欄もよろしくない。でも嘘は付きたくない・・・そこで出した答えが
最初にも触れた通り風野灯織のアイドルとしてのスタートはこうして切られます。色々なことがありましたが自分の好きにも気がついた・・・と思ったけどこれは「自分」ではなくアイドル「風野灯織」の好き・・・ということでLP冒頭の『しらない』に繋がります。
ちなみに自分と「アイドル風野灯織」を分けて考えているのは【インビジブルタイム】の「どちらも、」で見ることができます。
ところで・・・
最近283に加入した大型新人も趣味や特技がナシですね
あまり語りすぎると脱線するので簡単にですが「もし」灯織がイルミネの2人に出会えていなかったら・・・・・・今のように変われていたでしょうか。
灯織とルカは全く違いますが妙なところで馬が合うようです。
(同じ柄のタオル揃えたり)
もしルカが灯織が「イルミネにならなかった」メタファーとして描かれなんかしたらオタクは死んでしまうがまぁ流石に妄想でしょこんなのガハハ!
話を戻します。
『本当に?』
結局「自分」の好きなものを見つけられずにプロフィールは今までと同じように書いて提出します。
自分で見つけると言った手前申し訳無さそうな灯織ですがそんな姿にPからアドバイスがあります。
灯織が思っている以上に”好き”を伝えることは相手にとっても嬉しいよ、と
ここは現実でも本当にそうで、逆に自分が相手に対して”好き”を伝え続けることも本当に大事だと思います。
そんなこんなでとりあえずプロフィールを出して一段落した2人
もはや当たり前ですといった感じで灯織から「なにか作りましょうか」
当然Pもいやいやいや!外食でも・・・という流れになりますが
ここまで本当に長かった!!!!!!!!!!
そうです、料理好きなんです。
でもまだ100点じゃありません。
灯織はいい意味で他者を通じて”好き”を感じます。
だから1人でやる占いや音楽鑑賞は”趣味”なんです。
だから料理をすることもコーヒーもまだこれだけでは”好き”ではない。
灯織がコーヒーをよく飲むのはコーヒーが好きなのではなくその場の団らん
コーヒーは団らんのためのアイテムで舞台装置です。
料理をするきっかけも「家族との団らん」
でもそれは今では、「誰かのために」料理を作るその行為自体が好きになった。
今やっとそれを”自覚”したのがこのLanding Point
本当にここまで長かったです。ここを境に灯織は意識的に”好き”に触れていき無意識的に”好き”だったものに気づいていくことになります。
ちなみに・・・・・・
GRAD編では世界線の分岐について触れましたがLPでそれを匂わすシーンがあります。
灯織が好きなものに気づいた話、話そうとしたところで送迎の家に着いてしまいました。話の流れとしては非常にいいところで話が切れてしまったことに対して冗談めいた返答になっていますが、【清閑に息をひそめて】の先にアイドルを辞めてしまっていた場合はやはり「自分」の”好き”には気づかず、もしくは明言せずに終えたと考えればこのセリフもマルチバースめいてきます。
若干脱線しましたが兎にも角にも「自分」の”好き”に気づいた灯織
ここまでに張り巡らされた伏線をここでようやく回収しきったと言ってもいいでしょう。現実ではLPがリリースされたのが2021年5月10日、3年の時を経てようやく自らの内面にけりをつけ、歩み始めていくことになります。
自分の好きとそれを通じた自己と他者の在り方②
以前にも増しLPを経て自分の好きなものは好きという、それを他人と共有したい。といった考え方が灯織に出てきたと思います。
各カードとともにコミュへ
かわいい制服特集で自分たちの学校があるか探す灯織と真乃
しかし見つからず灯織が口にした感想がこれ
カードがかなり話題になっていましたが上質な”ひおまの”が浴びれるのでぜひ読んで下さい。ところで灯織さん衣装の意匠にこだわり始めた節があります。(爆笑ポイント)(爆殺)
全灯織Pが大好きな灯織PSSRの涼
ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!ここすき!ここすこ!世界一エロいうなじ
真面目な話を少し、簡単にいうと灯織は遠慮しなくなります。料理もできて気遣いもできて周りが見えて顔が良くて遠慮までしなくなったらお前どうなっちまうんだ・・・?!
以前なら1人で行ってたであろう状況、Pを夏フェスに誘います。Pへの信頼もありますが一緒に歩んでいくという思いや、好きなこと、楽しさもシェアすることで更に好きに、楽しくなるということを【淡雪の戯れ】からの流れを感じます。
また灯織はあくまで仕事のため(フェスの出演者を参考にしたい)といったスタンスで行っているつもりですが
しっかりとPと行く夏フェスが”贅沢なこと”には気づいています。
この日のことを後日イルミネに話して「それって・・・デートじゃない!?」
ってめぐるに言われて「・・・えっ?」って赤面する灯織が見たいんですね。
ン、わかります🦒
皆さん限定セレチケで取りましょう。
あとこれあんまり言及されないポイントかもしれないんですけどこのガシャバナーほんとにキレイで好きなんですよね。
「一夏」そしてTrueコミュのタイトルが『一夏、一過』美しすぎる。
調子に乗るめぐるをいつもの調子で戒めようとする灯織さん
今回はハロウィン関連のPR、自分たちが楽しむことで相手に”好き”を伝える側面を思い出している灯織さん
方程式のひおひおしてる灯織可愛すぎなんだけどこの4コマほんとに狂おしいほど好きです。
3章~自分の好きを広げる物語
自覚した好きという感情①
ここから灯織は自分の”好き”を意識的に・自覚的に捉えていきます。
各カードとともにコミュへ
個人的に1番大声出したコミュです。
星座占いで好きな景色を見つけて壁紙にすると良い、と言われた灯織さん
間髪入れずにPに好きな景色を聞きに行きます。
はい??!?!?!?!?!?!?!??!?!
Pが好きな景色が自分の好きな景色って・・・コト?!
Pの返しもイケメンすぎて突っ伏しました。自分で見てみてください。
このコミュいい景色を探す話になっていますがここまでの流れで分かる通り自分の好き(な景色)を探す話になります。
カードイラストにもなっている一枚絵、灯織はタイトルにもある通り無意識に自分の見ている景色を撮って残したいと思います。
無意識というのがミソで、つまり今までも同じ様にふとした瞬間に(あ、いいな)と思ったことはあるはずなんです。ただそれが自分の”好き”と結びつかなかった。
これからの灯織はそこを踏まえた上で見ていきたいと思います。
おまけ
衣装の意匠に(ry
アイドル?運動会に出ることになったイルミネの3人が運動会に出る中で改めて自分たちの絆を深め合う尊いコミュになっています。
こちらも一枚絵のシーン
借り物競争で灯織が引いたのは・・・「友達」
変なところで真面目な面が出た灯織は2人とも連れて行くことには気づかずひおひおしてしまいます。
当然終わってから真乃とめぐるに言われますが・・・
ここの声にならない2人の声が!!!!!
とてもいいのでぜひ聞いてみてください。
本当の自分(GRAD)のプロローグでありエピローグ(STEP)
ここまでメインコミュはスクショ等も使いながら解説してきましたがSTEPだけは自分の目で見てほしいためスクショ等使いません。
文章も他に比べたら少なくなると思います。
シャニラジでも最近ハイライトとして同じような画像を作っていますね。
もうなんならこの画像に全てが含まれていますが、このタイトルにした通り
STEPはGRADのプロローグでありエピローグです。(個人の感想です)
これを見てください。
もはやこれで解説不要かと思いますがSTEPでは”過去”と”現在”を描きます。
アイドル風野灯織としての物語のピークはやはりGRADになるんじゃないかなと思います。STEPはそれより前かそれより後を描きます。
STEPを読んだ後に、もう一度WINGから読み直してほしい――
もし叶うならそう願っています。
本当にWINGからLPまで、Pカードなども含めた全ての集大成がSTEPです。
風野灯織の全てがここに詰まっていると思います。
しかし例えば”終わり”を感じてしまうような、悲壮感は全くありません。
ここが新たな出発点、灯織の物語は常にそうです。
まだまだ理想のアイドル(自分)には程遠いのだから―――
・
・
・
・
まとめて終わる前に少しだけ。
あなたにもし担当のアイドルがいたら、もしSTEPが実装されたら、ぜひSTEP前後にWINGなど読み直してみてはいかがでしょうか。
また灯織STEPの同人誌が一個人さんから出ています。5thライブの日の歌姫で出されたものですが今後再販はしないようなので灯織STEPを読んで「良い・・・!」ってなった人は必ず刺さると思いますのでおすすめします。
自覚した好きという感情②
もう少しだけ続くのじゃ。
早速各カードとともにコミュへ
この【足りない隙間】というカード、SRカードなのにコミュが結構長めになっています。現在(4/9)はプチセレクションチケットでまだ交換できませんがおそらく次の?更新で交換できるようになると思います。6/20プチセレチケにきました、全員読め!!!!!!!!文量もなおのこと内容ももちろん良いですしコミュ的にも結構重要なものになっています。
コミュはアイドルがランダムな行き先に行ってリポートをするという仕事になっています。
仕事の説明の際にPと事前相談をしますが・・・
STEP後のカードで自他共変わったことを認めるような姿勢で読んだ当時私の首は落ちました。
また文量の話ですがよくある3択かと思ったら全部内容が全く違います。
もうこの時点でそこらへんのPSSRくらいの文量あります。(知らんけど)
個人的なお気に入りは座禅体験です。
ここ灯織の可愛さが無限大で顔面終わりました。
また、お土産を買いすぎてトランクが閉まらなくなる、という下のシーン
もうPのセリフが全てを物語っていますがその通り灯織の好きとか楽しいが溢れているのを例えるコミュになっています。STEPを経た灯織は無敵。
えっ、ていうかフェス衣装の灯織イケメンすぎませんか?????????
あたまおかしくなりそうなんだが(こんなの書いてる時点でもうなってる)
爆弾コミュ。
いやもう難しいこと抜きにしてもう砂糖菓子ぶちまけたみたいなクッソ甘甘なPひおコミュが接種できます。これで付き合ってないのまじ?
このカード、コミュもやばいんですがタイトルもやばい。
もうなんですか、これ。心の滝先生も同じこと言ってますよ。
4話5話の破壊力もさることながら個人的には1話の「今、この時間は、はたして」がタイトルと内容もかなり好きです。
大事なことが語られていたり、波乱やカタルシスがあるわけではないです。
ただの何気ない日々、とある1日のとある時間。
ですがこの何気ない日々がとても綺麗で、飴細工のように儚く美しく感じます。
流石の私も後方プロデューサー面を抑えられませんでした😎
灯織のコミュがやばいカードはガシャバナーもすごいです。
あの夜は確かに今日に続いている
コミュタイトルと合わせてまさに「日々が明日の彼女を作っている」というタイトルに繋がり、STEPからここまでつながっています。
頭がどうにかなりそうだ!
また巷で噂のあかちゃんひおりが見れるのもこのコミュです。
あかちゃんすぎる・・・・・・・
まだまだこのコミュの話は終わりません。
Pとの打ち合わせにカフェに寄った2人。
冒頭から灯織の注文のシーンになります。
ここの灯織はコーヒーを頼んでいないのです。今までの描写でも基本的にPとはコーヒーを頼んでいます。それはLPでも語った通りコーヒーはそれを通じた”団らん”のためのアイテムだからです。
それを今回頼まなかった。つまりPと灯織の関係とがコーヒーを通じなくてもよくなった、団らんのアイテムを必要としなくなった関係性に進んだことがわかります。これで付き合ってないのまじ?
「だんだん『私』になっていく」
「日々が明日の彼女を作っている」
についてはあえてここでは触れません。このカードの魅力は十分すぎるほど伝えたと思います。タイトルだけで十二分ですが内容もお金を出して買っても後悔させません。
つまり
そう
セレチケで取ろう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
でも【涼】もぜひ取ってほしいので悩ましいですね・・・・・・
イルミネの3人で過ごす他愛ない日々をそのままコミュにしたようなカードです。直前のPSSR【ひとりじゃない夜のこと】との対比も美しくどちらも同じことを言っているようで少し違う・・・でも中身は非常に似ている、まさに他愛ない日々を描いています。
ただの他愛ない日々ではなく随所に以前とは違うような描写もあり時間、というか経験を経た意味での「経過」を感じ取れます。
個人的に一番好きなシーンはこちら
この部分は前後ともほぼ独立しているのでコミュをほぼネタバレ無しで話すことができました。
幸いPSSRは【涼】か【ひとりじゃない夜のこと】だとしてもSSSRが余っているはずですね!!!!!!!!!!!セレチケヨロシクゥ❗❗
23:53追記
今回のセレチケで取れないようなのでご注意ください😭大変申し訳ありません・・・が
と言うことであれば!!!!下記ブログでみんなも限定コミュ読もう!!!!!!
最後にここまで灯織と「好き」について語ってきましたがここでももう一度
THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I_wings.
について思い出してほしいことがあります。
Day2最後の風野灯織役近藤玲奈さんの挨拶です。
覚えている人も多いでしょう。
イルミネの2人に対して、そしてプロデューサーに向かっていい笑顔で
ただ一言
「好き!」
シャニマス作中の風野灯織は”おそらく”まだ直接的な好意を具体的な言葉にして伝えていない、もしくはめったにしません。
((好きなのは)当たり前でしょ、のような言い方)
ライブでは演者の挨拶にも一定のディレクションが入ることがありますがこの挨拶が果たしてそうだったかは永遠にわかりません。
そもそも挨拶はあくまで近藤玲奈としてでしょ?と言われたら何も反論はできませんし、しません。
ただ、それでも私はこれを聞いて静かに泣きました。
本当にとんでもないライブをしてくれました。
THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I_wings.
が283としてもイルミネとしても風野灯織としても新たな一歩を踏み出したライブだからこそ、ここに風野灯織の集大成があった、私はそう信じます。
アイドル風野灯織のこれから
ここまで風野灯織について掘り下げてきましたが灯織P以外でも知っているような””あの””カードについて全く言及がないのはお気づきでしょうか。
そうです、このカード。このカード実は個人的に勝手にスローモーション3部作と呼んでおり、ソロ楽曲「スローモーション」と深く関係していると考察しておりそれについては下記ブログにて詳しく書きました。(連作)
こちらも今回のブログと同じくらい渾身の一編となっていますのでご興味があればぜひ読んでほしいです。2つ合わせても今回のブログよりはだいぶ短いです。
さて、見出しに銘打った「アイドル風野灯織のこれから」
ここまで灯織の物語について掘り下げてきました。一番大きく変わったのはPとの関係性だと思います。最初は導かれる存在であり、挫折や経験を経てときにPを導く、ともに歩む存在へと変わっていきました。
そして上記ブログでも触れましたが【耿耿】というカードで風野灯織というアイドルが自他共にPと並び歩む存在に追いついたと思います。
つまりこれからの風野灯織はむしろプロデューサーのことを引っ張っていくそんな存在になっていくんじゃないかなと思います。ここであえてPと書かなかったのはいわゆるシャニPだけでなく我々ユーザーのことも含んでいると思っているからです。イルミネはほんとうの意味で今、羽ばたくときが来たんだと思います。自らの翼で。
実は現時点ではCanvas01を聞けていません。
これからの先々、未来の話をしていたら、
そんな歌詞があったら私の骨は拾って先に進んでいってください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
反応、感想、励みになります。本当にありがとうございます。
追記
BRIGHTEST WHITE冒頭の
ヒカリ 追いかけていた
ですでに号泣しました。
3曲ともまさにこれからの未来について語っていてとても泣きました。
個人的には曲も歌詞も「星が流れて」がとても好きです。
canvas01グレートですよこいつぁ・・・!!!
ほかユニットも大変そうやんな・・・
では!