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絆光記を読んで自分にムカついた(ことを思い出す)

ルポライターに自分自身を見た

昔から本をたくさん読んだ

正直、人並みよりは勉強ができた

何かを上げるときに代わりに何かを下げるのが嫌いだった

声だけがデカいミームに何かが上塗りされていくのが嫌いだった

俺なら・・・俺だったら・・・・愚痴を言うときだけは饒舌だった

昔からたくさんの本を読んでいた

言葉には何かを変える力があると思っていた

こうすればいいのに、ああすればいいのに。口に出すだけ

いざとなれば言い訳ばかりをしていた

時間がない、そんなことをしている暇はない、何より誰も見ない

仕事は毎年昇進した、間違っていない、俺は間違っていない。


46歳のルポライター、それよかはまだ若いが

入社してから10kg太った

酒の量が増えた

初めて健康診断で要経過観察が出た

ジムに行き始めた

実家の猫が死んだ

なかなか疲れが抜けない

頭痛がひどくなった

学生時代にやった腰が段々と痛んできた

仕事は毎年昇進した、間違っていない、俺は間違っていない。


あの日。ヒカリをみた。

衝動に駆られた。

書かねば。書かねば。書かねば、書かなくては。

書かねばいけない。この衝動を。

書かなくてはいけない。この激情を。

誰を?決まっている。

書かねば。この衝動を。書かねば。この激情を。書かねば。この文字を。



10kg増えた体の重しは8kgだか9kgだかになった

頭痛はひどいまま

腰も痛いままだ

なにか変わったか?何も変わってなどいない

言葉にしたところで

それでも言葉にすることを恐れてはいけない

言葉は所詮、言葉だ。

だからこそ、紡ぎ続けよう。自分の言葉を。

自分も何かを遺せているだろうか。

だがそれを判断するのは他人だろう。

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