タイの変貌

今週末、私は三年ぶりにタイに帰る。私にとってタイとは帰る場所である。訪れる場所ではない。中でもチェンマイ。今回はスワンナプーミで乗り換えてバンコクには寄らずチェンマイで4泊することにした。今は故郷のKhon Kaenに住む旧友チェンも奥さんを連れてチェンマイに来てくれるという。コロナがやっと静まって3年ぶりの帰郷に、私も胸が躍る。

そう言えば、軍事政権になってからタイでは日中酒が買えなくなったな、よしチェンに頼んで持ってきて貰おう、と私はさっそくLINEした。そうしたら返ってきた返事は思いもよらないものだった。

「今タイでは旅行中車に酒は積めないんだ。公共交通機関での飲酒はダメ。バーは夜2時には閉めなきゃならない。酒が買えるのは11時から13時までと夕方5時から0時までだけ」。

もういい!!!タイとは自由の国だったはずだろ、そんな国に俺は帰りたくないよ!

「そうだね。俺自身は自由がいい。鳥のように自由に暮らしたい。30年前のチェンマイが懐かしいよ。一晩中飲み明かしたね。90年代にKOHと一緒にチェンマイで過ごせた日々は幸福だった」。

そうか・・・2度と戻らない、俺たちの青春だな。

そんなわけで、タイは変わったのだ。公共交通手段が発達したり、妙な形の超高層ビルが林立しただけじゃなかった。何でも自由な国、タイは今や私の思い出の中にしかなくなったのである。

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