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10年

今月の11月22日で新宿二丁目にお店を開店してから
10年が経つ。長かったような、あっという間のような
なんとも言い表せない時間だった。


これは俺の新宿二丁目で過ごしてきた日々の記録。
楽しかったこと、苦しかったこと、嬉しかったこと、
そして誰にも話せなかったこと、ぎゅっと詰まった反省文でもあり
暴露文でもある。支障があるなって思う部分はイニシャルや仮称にしますが
大部分は実際の名前で記載しています。ご了承ください。
そして、あくまでこれは俺の主観であるということ。
そこはどうかご理解いただきたい。

実際に俺は2017年で引退をしているので、
現役でお店を経営していたのは6年半くらい。
お店でスタッフとして働いている期間も入れたら
ずいぶんと時が過ぎたんだなって実感する。

新宿二丁目にお店を出すことになったきっかけは
本当にたくさんの偶然が重なって起こった出来事で
実際、お店を始めた2011年の最初には、店を出すなんて
全く考えていなかった。

1つめのきっかけはその年働いていた「がじゅまる」という
お店でバースデーパーティーをやらせていただいた時に、
何人かのお店の方に、そろそろ独立できるんじゃない?って
お世辞を言ってもらってちょっと考え始めたこと。

2つめのきかっけは3店のお店で働かせてもらったり、
自分が新宿二丁目に飲みに出てたくさんの出会いがあったり
本当に居場所として大切な場所だったから、その街をもっと
元気に盛り上げて、気軽に来て「ひとりじゃない」って思えるような
場所を若い世代に残していけたらいいなって思ってはいたこと。

3つめは、夏の終わりにママが1週間ほどお休みをしている間に
お店を営業してた時に、あるお客さんから「ストカズはお店やりたいって
思わないの?」って聞かれて、「まぁ興味はあるかもですね」って答えたことが、最初のお店を出した時の大家さんまで話が届いて、実際に具体的な
話をしようって連絡が来たこと。

4つめは、一緒にお店を始めたマロが会社に嫌気をさして、前々から
一緒になにかやろうって話をしてたこともあり(当初の計画では西麻布でカフェをやるってことだった)、その大家さんから連絡が来た日、本当に
時間差でマロから「かずくん、僕もう会社を辞めたいから何か一緒にやろうよ」って声をかけてもらったこと。

この4つのきっかけが、まずじゃあマロとその物件を内見をしに行こうかって話になった。大家さんとマロから電話があってから結構すぐに行動をしたって記憶をしている。
最初の予定では西麻布だったけど、俺の貯金や、マロは「エイジレス」俺は「がじゅまる」と新宿二丁目を拠点としてバイトとはいえ働いてきたから、
いきなり西麻布にお店を構えるにはなんのツテもなかった。

内見に行った店舗は、新宿二丁目のそれはそれは一番外れの、墓地の前のエレベーターなしで途中から階段が急になった4階の店舗だった。(まぁそれがのちの第1号店となるのだが)
それでも、俺らは一度店舗を見てしまったら「やりたくなったね」って意見で合致してしまった。後々、この階段だけの4階ってのがいろいろな物議を醸すことにもなったのだが、ここ4階まで上がってきてくれるくらい魅力的で行きたいお店を作ろうってマロと話したな。

そこからはトントンと話が進んでいった。内見に行ったのが9月の終わりくらいで、そこから内装工事をして、お店の引き渡しが11月中旬、そしてオープンを11月22日に決めた。11月22日にした理由はいい夫婦の日とかワンワンニャンニャンの日でもあるけど、11月23日が毎年祝日なので周年パーティーを毎年11月22日にできるんじゃないかなって考えたから。(まぁ実際は全部11月22日にできていなかったような気もする)

お店を始めるにあたって、最初にいくつかクリアしなくてはならないことがたくさんあった。1つは「がじゅまる」のママへ報告すること、2つめは一緒に働いてくれるスタッフを探すこと、3つめは肝心の「お店の名前」を決めること、そして4つめは「お金」の問題。

次の投稿ではこの4つのことを中心に書いていこうと思う。

ここまで読んでいただきありがとうございます。




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