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なぜ、ここにこだわらないのだろう? 演技の基本中の基本、【見る】【話す】【聞く】の話





アクティングコーチ・監督の松﨑です。




今日は意外と盲点になってる演技の基本の基本の話です。





おかげさまで、私が代表を務める


現在おかげさまで、在籍俳優数が過去最多となっており、たくさんの俳優の方々が演技のスキルを上げるべく、日々訓練をしています。





今年になってから新規でスタジオに入ってくださったの演技を拝見していて、とても気になることがあるので、そこを今回の記事にしたいと思います。


Hangout Acting Studioには、すでに現場で活躍している俳優もいます。


それでも・・・
『ちゃんと演技を自分の中で確固たるものにしたい!』
『きちんと演技を学びたい!』
『以前通っていた演技スクールがしっくりこない』
という理由で当スタジオの門を叩いてくださってトレーニングに励んでいるわけですが・・・。



ほとんどの方が、感覚で演じているために[当たり前のことを当たり前にやるスキル]が無い



のです。






では、その当たり前のことを当たり前にやるとはなんだ?ということなのですが。





・・・それは、人間は日常で当たり前にやっている


〈見る〉

〈話す〉

〈聞く〉




これです。





『いやいや!そんなことやってるわ!』



なんて突っ込みたくなる方もいらっしゃるでしょう?

ところが、これがほとんどの方が出来ていないんです。



それでも『出来てるわ!』

と言いたい方もいらっしゃる方もいるでしょう。(笑)



では、質問です。



〈見る〉って何ですか?具体的にすると?

〈話す〉とは?具体的に何をすることですか?

〈聞く〉って?具体的に説明できますか?



具体的にする必要なんかあるのか?
実はあるんです。


日常で当たり前にやっていることを意図的にやることが演技です。


そうです・・・意図的にやらないといけないから、具体的にしなければいけないんです。





俳優の仕事である演技。



だからこそ日常で人間が当たり前にやっていることが出来なければ、〈人間〉じゃなくなるわけですから、まったく話になりません。



普段している〈見る〉〈話す〉〈聞く〉ができて、人間になれてリアルな演技に大きく近付きます。







では、少しだけ具体的にしてみます。



〈見る〉とは何か?

→〈見る=対象に着目すること〉

〈話す〉とは何か?

→〈話す=意思・意志を伝達すること〉

〈聞く〉とは何か?

→〈聞く=相手の話した[内容]を汲み取ること〉




それぞれを丁寧にお伝えしたいのでまた改めて記事にしますが、これらを理解し技術にしなければ本当の意味で日常と同じように人間を演じることは出来ません。


演技の基準は【日常と同じように】ということです。



そうか・・・じゃあ、いつもの自分・いつもの日常と同じでいいんだ。



ダメです!


ここに大きな落とし穴があります!!




へっ!?

日常と同じを基準にすればいいんじゃないの?



いいえ!それは全くもって間違った危険な解釈です。


間違った解釈のまま演じると、淡々とした演技しかできないナチュラル病俳優になります。



では、何が間違っているのか?



日常の基準というのはあくまでも・・・


〜演じる際に最低限、人間でいること〜


の基準であって、リアルな演技・お金の稼げる演技の基準ではありません。






偉大な演技講師の言葉です。



そうです。
私たち俳優は真実を演じなければいけないのです。





真実って何!?



私なりの解釈、それは・・・




脚本とは、空想の世界のドラマが書かれています。


そうです・・・ドラマです。

そこを意識して読んでいる人が少ない。


日常で殺人事件は起こりませんか?
日常で火事は起こりませんか?
日常で地震は起きませんか?
日常で不倫はないですか?



そんなことはあり得ませんよね?



脚本は〈非日常という日常のドラマ〉です。

俳優が脚本にこだらないといけない理由はそこにあります。


脚本に書かれた通りの、〈状況〉〈設定〉〈自分ではない人物〉を忠実に演じる。


だからこそ脚本通りのサイズのアクションをしなければいけません。

どのくらいの意思を持ってるのか?
どのくらいの欲求なのか?

それは状況・設定・人物の関係によって決まります。


それこそが本当の意味での【真実に生きる】ということだと思います。










【まとめ】



俳優はいざ演じるとなると[セリフ]というジャマなものの影響で不自然な状況から自意識が芽生え、日常で当たり前にできていることが出来なくなり、人間じゃなくなります。



だからこそ、見る・話す・聞くという当たり前のことを不自然な状況でもできるようになることが大切です。


まずは人間になりましょう!(笑)
その技術を身につけましょう。

そのあとで、しっかり脚本にこだわる。



何度も言います。


演技は技術です。


技術を持った俳優なら、どんな俳優が相手でも関係ありません。
技術を持った俳優なら、相手の俳優に注文をつけません。


いつまで感覚で演技をやりますか?
いつまで衝動・感情を目的に演じますか?
いつまで自己陶酔・自己満足な俳優でいますか?

そんな俳優は現場での監督からの急な演出変更に対応できません。
そんな俳優は監督・プロデューサー・各部署のスタッフさんのための仕事が出来ません。



危機感を持った方がいいと思います。(苦笑)





俳優は誰かのためにある仕事です。
俳優は演技で社会貢献する仕事です。





少しでも今回の記事がどなたかの参考になって、一歩進むきっかけとなりますように・・・。




最後に告知を・・・


半年ぶりに、
Hangout Acting Studio 主催 第3弾 【S・W・S(Special Work Shop)】
の開催が決定しました!


詳しくは、こちら。



ご興味ある方はぜひご参加ください。






最後までご一読いただきまして、ありがとうございました。







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