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【コーチの真髄とは?】 その答えがようやく見えてきた話。




記事をお読みいただき、ありがとうございます。



俳優・アクティングコーチの松﨑巖夫です。



今日の記事は【俳優】ではなく、【コーチ】にフォーカスして書いてみようと思います。






俳優の方に演技のコーチングをするようになって、約7年・・・

最近、本当につくづく思うんです。




『人に何かを教え、人を育てることってほんとに難しい・・・』




どの分野においても人材育成って簡単なことではないという話はよく耳にします。

言い方の強弱に関係なく、『教えること』と『自分の考えを押し付ける』のは違う。
分かっているようでこれが結構、難しい。




かつての自分を思い返してみると、厳しい口調で自分の考えを分からせようとしていました。


『俳優の収入だけで生活できるようになることは簡単なことじゃない!もっとやらないと!』
『そんな努力では、到底目標を叶えることなんかできないよ!』
『本当にやる気ある!?』
『変化が見えないということは努力してないのと同じ!』




その考えこそが正義だと思い、恥ずかしながらそんな考えを押し付けていていました。



体育会系で育った自分にとっては、叱咤激励でやる気を出させることこそがその人のためだと思っていたからです。




『撮影現場で、練習不足から緊張して何もできなくなるよりいい』
『日々のトレーニングで苦労して、現場でパッと良い仕事ができるようになった方がいい』



そんな考えから自分基準の物差しで俳優の皆さんを見ては勝手に厳しさを押し付けてました。




その結果、どうなったか?というと・・・


そのやり方が合っている人は成長をし、結果を出せるようになってくれました。




ですが、それ以外の方々はというと・・・

・萎縮して、本来の演技をできなくなってしまう
・コーチである私が言うことが絶対だ!という発想になってしまい、自由に演じれなくなってしまった
・あるようでない【演技の正解探し】してしまうようになり、演じることが嫌いになってしまう


というようなことが起きてしまいました。




『こっちは丁寧に教えているのに、なぜ出来ないんだろう・・・?』
『すぐに出来る人がいるんだから、自分のコーチングは間違えてない』



自分のことを棚に上げて、成長が見られない人、すぐに出来ない人のせいにしていたということです。

自分でストレスも溜めて、苦しんでいました。



今にして思えば、全くもってコーチとして未熟でした。

ほんとに情けないことです。




自分のスタンスを変えなくてはいけない・・・。



アクティングコーチのみならず、ビジネス・心理カウンセラー・プロスポーツなどの【コーチ】と言われる方々の本を読み漁り、そんな時にとあるコーチの言葉と出会いました。





【尊重】をすること。







なるほど・・・・・・


自分に足りなかったことは『これだ!』と痛感しました。



俳優を尊重をしたコーチングを心がけよう。



そう決意し、演技のトレーニングを開始するも・・・これが簡単ではない。


尊重すればいいんだ・・・なんて簡単に言っても、ほんとの意味で【尊重】するのはこれがまた難しい。



納得していないのに、認めよう・尊重しようと納得したフリ・認めてるフリをする。

当然、認めてるフリなので自分の基準とのギャップにストレスが溜まる。(笑)







尊重とただ肯定することは似て非なるもの。


尊重と放っておくことは似て非なるもの。


尊重と無関心は似て非なるもの。


尊重と距離を置くことは似て非なるもの。


尊重と適当は似て非なるもの。






尊重とは・・・基準を相手にし、その人をリスペクトをし、しっかりと認めること。


その人の個性や武器を活かすために、個々をしっかりと尊重をし、良い距離感で最大限のコーチングをする。




この意味がようやく掴めてきました。





今では殆ど厳しく言うことは無くなりましたし、押し付けることもない。
しかし、ただ温くなったということではありません。


厳しいことを言った方がいい場合もしっかりと尊重をした上で、叱咤激励をする。

ただ怒るわけでもなく、ただ凹ませるわけでもなく、ただマウントを取るわけでなく、尊重した状態で【悔しさ】を持たせる。

人に対する悔しさではなく、自分に対する悔しさ。
【悔しさ】こそが人が成長をするガソリンです。








コーチングの本質を変えてから、トレーニング中の俳優の皆さんが活き活きとするようになりました。



スタジオのメソッドはあるものの、その中で自分で答えを探せるようになりました。

お友達感覚ではなく、【ライバルという仲間】になってきました。

演技の本質を見れる目線を持てるようになってきました。


そして、何と言ってもオーディションに受かる人が増えてきました。

他のワークショップで名指しで褒められるようになって仕事に繋がったり、監督からオファーをもらえるようになったり・・・。



これらがほんとに嬉しいことです。






俳優以上にコーチは常に勉強をしなくてはならない。


偉大なアクティングコーチの言葉です。


ほんとにその通りだと思います。


人はある意味では、あーだこーだと口うるさく言われている方が楽です。
言われたことだけをやっていればいいから。

しかし、それでは成長もないし結果も出ません。
尊重されるということは、それだけその人自身が問われます。

それを分かったうえで、どんな人も尊重をする。




コーチングの真髄が見えてきた。


とは言っても、まだまだ未熟なところばかり。
尊重も完璧ではない・・・。

自分自身も成長しなければいけません。










2025年もStartしたばかり。

時間は無限ではなく、有限です。





昨年以上にスタジオの俳優たちが結果を出せるように・・・

高みを目指して、叶えたい目標を掴むために・・・



やれることを精一杯やっていきます!!!





最後までご一読いただきまして、ありがとうございました。







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