7/20 攻殻SACの好きなエピソードの話
攻殻機動隊SAC、17話まで見た。16話と17話、本当に最高なのよ。本当に。
16話 心の隙間 Ag2O
本当に好き。バトーという一人の男の悲しみと孤独を描いている。冒頭、タチコマとの別れ。そして、憧れた元銀メダリストとの邂逅と決別。改めて見直してバトーさんという人間の愛おしさがより理解出来た気がする。
ザイツェフとバトーの一回目のボクシングのシーン、好きすぎるな。少しずつ、二人の熱が周囲に伝播しやがて大きな畝りが生まれていく。何度見ても手に汗握る。
憧れの対象に近づくと、人間らしく美しくない面が見えて失望する…… なんてことは多々あると思うのだが、バトーも同じ気持ちだったと思う。ボクシングの技術は確かだが、妻には冷たく当たり、友達もいない。おまけにスパイ行為で小銭を稼いでいる。最終的に妻からもらったメドブーハと、要らなくなった天然オイルをゴミ箱に叩きつけて幕引きとなる。悲しみ。
バトーさん、改めて素晴らしい人間だ。SACという作品を通じて最も苦悩し葛藤している。美しい。
17話 未完成ラブロマンスの真相 ANGEL'S SHARE
打って変わって素敵な話。荒巻という男の格好良さがつまりにつまっている。”お前たちは武器を提供しろ、わしは知恵を提供してやる”というセリフ、良すぎ。多分このセリフは一生好きだな。
展開も良い。いつもは前線に立つことのない荒巻が、追い詰められた状況で知恵と経験で活路を見出すの、格好良すぎる。そら、9課の面々も課長についていくよな。上司として理想の人間だ。説得力が凄まじい。
そして、このエピソードはセリフがいちいち最高なんだよな。正直矛盾点とかは突っ込むことも出来るんだけど、そういうのが気にならないくらい美しく物語が展開し、語られる言葉も美しい。少佐が助けに来た時の荒巻の”お前なら気付くさ”ってセリフ、最高〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!! 少佐への全幅の信頼、良い。
ラストシーンもまた最高。少佐の買ったワインオープナーが効いてくるのが洒落てますな。とにかくもう全部良いんだよな。
16話はバトーの悲しみを余すことなく描き、17話は課長の良さを余すことなく描いている。方向は違えどどちらも最高のエピソードだ。STAND ALONE EPISODEの中でベストだ。
本当に面白いですね、攻殻SAC。多分一生好きだろうな。皆様もぜひ見てくれ。
全くもって日記的じゃない内容になってしまった。そういう日もあるさ。