「都会の人」が地方創生にやってきたエライね!
こんにちは、イワナギです
今回は、最近になって村にやってきた「都会の人」の話をします。
僕が住んでいる村に、東京の一等地で海外交流事業を展開しているブイブイな方がいらっしゃいました。
その人はすごく聡明な方で、外国とのパイプもあり、三尾の地域についても良く調べられていました。英語もとても流暢で、海外経験も長く、世界中でジャーナリストとして活躍していたそうです。震災後は東北のボランティアにも支援しており地方創生にも強い意欲をお持ちです。
教え子にも優秀な人が多数いらっしゃって、地方創生への新たな取り組みの形を発案して、それも応援していると仰っていました。
そんな人が僕の集落にやってきたのは、海外でその国に移民してきた人のルーツの町であることを知り、町おこしで何かできないかと思ったのがきっかけでした。今の子供たちの世代までの3世代にわたって日系移民の歴史を伝えられるようなシステムを作るべきだと計画を考えてその草案を持ってきていました。
さて、それだけしっかりした聡明な方がいらっしゃったにも関わらず、地元の反応はあまりにも薄かったです。
それはなぜだったのか。
女性の人に関わらず、アニメで町おこしをしようと思って地元の商工会にコラボを持ちかけた大企業の社員さんなど、いろんな人がその地域に入り込もうとしてうまくいきませんでした。
そんな「都会の人」が地域にやってきて溶け込むことに苦労している理由をいくつかあげてみたいと思います。
理由その1:始まりはいつも突然に
「都会の人」は、大体突然いらっしゃいます。流石にノーアポはまれですが、数日前、二、三日前に役場の人や、地元の有力者から連絡が飛んできます。さらに、大体がイベントごとがある日にやってきます。イベントの日はただでさえ準備をしてきた人は大一番を前にピリピリしています。そんな中で、よくわからん人がやってきて「町おこししましょう♪」と言われたら、、、ちょっとイラっとしますよね。
実際に訪れる側からしたら、「イベントがあることだし、折角ならご挨拶回りして交友関係を増やそう!」と思うかもしれませんが、ただよその人がやってくるだけでも地元の人たちにとってはかなりの心労です。
理由その2:なんか雰囲気意識高い
次にあげられるのは「雰囲気」。何が原因か言い難いですが、男性ならフレッシュさを全面に出すor金持ち感がダダ漏れ・女性ならスカーフを巻き黒字の服に身を包みしゃんとしていらっしゃり、言葉も屈託無く横文字を多用することによって、「都会人っぽい」雰囲気を身に纏います。イベントにとって一番外側にいる人がこの雰囲気をまとっているがゆえにやたら目立って見えて、地元の人の機嫌がさらに損なわれます。なんとなく意識高そうな雰囲気は普通のことを話していても鼻につくようにさせてしまいます。
理由その3:炸裂する対等な会話
「都会の人」は「相手も利益があれば乗ってきてくれるはず」「素晴らしい話には乗ってきてくれるはず」という思い込みがあります。その結果、地元の人は話を聞いているとき「何様なんだ貴様は!」と心の中で思っていたりします。地元の人にとっては、突然どこからともなくやってきた知らない人であって、対等に気さくに話をするような相手ではありません。地元ならではの話、ならではの事情を知らないのに、「その地域をどうやって活性化していくか」の話を延々とされても、、、と多くの地元の人はイライラを通り越して困惑し始めます。
問題なのは「上から目線」ではないことです。あくまで「対等」相手のことを認識して、同じ志を目指す仲間として気さくに話しかけているつもりなのですが、話を聞く相手としては「別に対等ちゃうで〜♪」と心の中でドン引きしているのです。
理由その4:誰よりも大きな志
「都会の人」は立派です。大体大きな志を持っています。「地域を活性化するためには抜本的な改革が求められるんだ!」「自治体にとどまらず官民合同で、県全体を巻き込んでやろう!!」と大きな地図を書きます。
その大きな地図に巻き込まれた側は堪ったものではありません。自分が想定すらしていない、自分たちの活動限界を度外視したプランを見ず知らずの「都会の人」が提示してきます。恐ろしい限りです。
その結果、ほとんどの人がプランに乗っかることを躊躇い、先延ばしにしてなかったことになっていきます。こればかりは「身の丈にあった」町おこしを考えたいところですね。
ということで、理由を4つあげてみました。突然やってきて、雰囲気概要で、万人平等を地で行く、大きな志を持った立派な「都会な人」が田舎には時たまやってきます!
そんな「都会な人」には死んでもなりたくないと思いました♪