幸せってなんだっけ?なんだっけ?
人生はこう終わっていくんだろうな。
最寄りのコンビニに行く途中で思った。
夢を追いかけて上京して、絶対に売れてやると意気込んでいた俺は、飯と睡眠と週4回の夜勤のサイクルにはまっていった。
彼女がいて、バイトをして、時々ネタを考えて、いつも通り金がなくて。
友達と麻雀をして、月に一回飲みに行って、年に一回旅行に行って、いつも通り金がなくて。
コンビニの弁当は高すぎて手が出ないのに、パチンコでは一万負けでも勝ち。電気代を気にして暖房を入れないのに、タバコで暖を取る。矛盾だらけの世界。
こうやって歳を取って気づけば40、50になって、たまに笑って、まあまあ悔しさを感じて、死んでいくのか。
人生ってもっと楽しいものだと思ってた。
十代の頃は、なんでも出来る様な気がしていた。
これからの未来は明るいと知っていた。
何もせず、ただ一日を浪費するだけで時が経ち、明るかった未来は沈んでいく。
それでも布団から出ない。
もう終わりだよ。終わり。
人生ってそんなに楽しくないものなのかもしれない。
世界を知るにつれ、楽しいことが増えるより生きづらさを感じることの方が多くなる。
昔より自分を好きにはなったが、怠惰な自分に呆れることも増えた。
お前はやることがあるだろ。
就職してれば幸せだったのかな、などとありもしない現実を考えてる暇があるのに。ないものねだり。
思ったより各駅の電車が終点に着くのが早いように、人生もきっと快速のように、景色を飛ばしていく。
本当に大切なものに気づいておきながら。
本当に大切なものを忘れていきながら。
今日もただなんとなく生きてゆく。