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韓国映画「パラサイト」から考える“日本の格差社会” 日本の子ども7人に1人が貧困
2019年に公開された韓国映画「パラサイト 半地下の家族」は、アカデミー賞とカンヌ映画祭のダブル受賞し、めちゃくちゃ話題になった作品。
昨今、人気のある韓国のイケメンたちが登場するドラマとは違い、恋愛要素ゼロで韓国の格差社会についてのリアルが描かれているもの。貧困格差の現実をコミカル&サスペンスに描き、私たちの心にシコリを残しました。
日本ではあんまり関係ないって思っている人が多そうだけど、本当にそうでしょうか? 改めて考えるキッカケにしてみましょう!
女子の学び場【meeet】の毎週月曜日に配信している、いわみんのオススメ映画コラム。「映画から学ぼう!」をさらに深掘りして紹介します。
格差社会について考えよう!
その① 貧困格差は日本以外の問題?
世界の国別の貧困格差はとても大きいです。日本にいると信じられないかもしれませんが、飢餓で苦しんでいる人たち、ごみ山を漁ってギリギリの状態で暮らしている子どもたちが世界にはまだまだいるのが現実です。
米国の超富裕層の持つ資産額などは有名ですが、彼らのトップたった1%が全米の31%の富を持ち、たった2%の富を下位50%の人たちで分け合っているという衝撃データもあります。
(※米連邦準備制度理事会(FRB)20年10~12月期データより)
遠い国のお話でしょうか?
残念ながら日本にも貧困格差はあります。
日本の子どもの7人に1人が貧困状態だと言われています。貧困状態の子どもたちの半数はひとり親(シングルマザー)世帯です。貧困格差はそのまま教育格差にもなり、貧困の連鎖となって続いていくのです。
つまり、貧しい家庭の子は貧しいまま育ち、その子どもも貧しい。
一方で、裕福な家庭の子はしっかりと教育を与えられ、大学や大学院にまで進み、ビジネスで成功する可能性も高くなります。親から受け継いだ資産などの不労所得などを持つ人もいるでしょう。
現在は、日本全国にボランティアによる子ども食堂や放課後児童クラブなどがありますが、まだまだ支援は足りていませんし、シングルマザーが収入を確保できて子どもたちが安心して暮らせるための仕組みも必要です。
「格差社会について学ぼう」
その②男女格差は是正されているのか?
世界国際フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数。
日本は2020年に過去最低の121位、2021年は120位という低レベル(調査対象は157カ国)。G7内では最下位です。
(詳細レポートはコチラから読めます)
ちなみに、西欧が高いレベルで男女平等が進んでいます。
ノルウェーやデンマーク、フィンランドなど、首相が女性という国も増えていますが、日本では国会議員数はもちろん、企業の女性役員の数もなかなか増えていないのが現実です。
このことは行政や企業ルール、ビジネスなどの意思決定をする場面で、女性の意見が反映されづらいということを意味しています。
「働き方改革」「1億総活躍」と言って、女性たちの働きやすい環境整備を進めているはずなのに、どこかピントがズレている。。。と思っている方も多いのではないでしょうか?
その原因は、そういったことを決める場に女性たちがいないからなのです。
男女平等は、単純に同じ権利を持ったらOK、という話ではないのです。女性たちの意見がしっかり社会に反映されて、女性も自分らしく活躍できるようになることを目標としているのです。
「格差社会について学ぼう」
その③教育格差はどんな問題があるのか?
『教育は最強の武器。教育によって世界を変えることが出来る』
と言ったのは、南アフリカのアパルトヘイト解放へ導いたネルソン・マンデラ元大統領。
教育に格差があるということは、その後に職業、収入格差に繋がります。
私が訪れた海外のスラム街で支援活動をしている方も言いました。
「子どもたちがスラム街抜け出すために必要なものは何より“教育”だ。教育を受けることで、将来の希望が生まれ、人生の目標ができる」
日本では義務教育が9年間あり、教育格差はないように思われていますが、現実は、親の収入や住む環境などによって、得られる教育に大きな差が生まれています。実感している人も多いのではないでしょうか?
「人は周囲にいる5人の平均値になる」と言われています。それくらい環境が持つ力は大きいのです。子ども時代は自分で環境を選べません。よって親の影響が強く出てしまうのです。
また、都会に人口やビジネスが集中してしまうことで、さまざまな教育のチャンスが地方ではなかなか見ることができない、触れることができない場合も発生してきています。
これらは、テクノロジーによって是正解消ができる部分も大きそうです。なかなか進みませんが、未来を担う子どもたちのために、EdoTechが推進していくことに期待したいですね。
『教育こそが未来へのパスポートだ。
明日という日は、今日準備をする人たちのものである』
これはマルコムXが言った言葉です。未来を作るために、私たち大人も学び続けることが大切だということを伝えています。
日本の格差問題も悲劇のまま終わっていいのか?
「パラサイト」はラストシーンまで、非常に考えさせられる物語でした。結局、貧困家族はハッピーエンドになっていないのです。最初に比べ、悪化したと言える状態で終わります。
世の中の不条理や不平等はひっくり返せるのか?
それとも、希望はないのか?
どうしたら格差はなくなるのか?
皆さんの身近にもたくさんの格差があり、困っている人たちがいます。
是正するためには何が必要なのか?
自分にできることはないのか?
自分にできる一歩から始めてみてください。気づいたこと、知ったことを意識する、周りの人と話すだけでも世界が変わるキッカケになります。
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