見出し画像

瀬戸内ワーケーションから見えた。島はシェアリングビジネスのチャンス!(後編)

目指せ!半移住ライフ。月に1週間くらい瀬戸内の島でワーケーションしています。東京育ちだった私には衝撃的なことも多く、よそ者だからこそ見えてくるものもあります。そんな視点で気づいた島でのビジネスチャンス! これから注目のシェアビジネスが島ライフでは鍵になりそうです。

画像1

↑アートで有名な直島の李禹煥(リーウーファン)美術館の庭から。地方創生✖️アートも多くのエリアが採用している。瀬戸内でも2010年から3年ごとに瀬戸内国際芸術祭が開催されている。次回は来年2022年だ。

前編では、シェアリングエコノミーが今後注目の成長分野だという話と、島の地方創生として観光客向けに民泊とライドシェア(サイクリング)が盛んだという話をしました。

今回は、それ以外に住民や移住者が活用しているシェアビジネスについて考察していきたいと思います。

③スキルシェア・タイムシェアで新しい働き方
いわゆる兼業・副業が当たり前

画像2

画像3

↑女木島で土日のみオープンしている”そうめんカフェ龍潜荘”オーナーは、平日は高松で仕事をしているのだとか。

島で出会った方達に話を聞くと、多くの人は1つの仕事だけではないのに驚きます。昼はこれ夜はこれとか、●曜日はこれ✖️曜日はこれ、今はこれだけど来月からはこれ、とか。自分のスキルをいろいろなところで活用しているとも言えるし、自分の時間をいろいろなところに割いているとも言えます。

でも、こんなの昔は当たり前でしたよね。兼業農家も多いし、そもそも百姓って100個の仕事をこなすことから呼び名がついたって話もあるくらい。

私の祖父は富山県の山奥暮らしで、畑を耕し山林で木を伐採し、蚕を育てたり紙を漉いたり、ワラジ作りなんかもしていました。とにかく器用で、屋根裏のブランコも祖父のお手製でした。

画像4

画像5

画像6

↑小豆島で仲良くなったファンキーなおっちゃんは、島ではありえないような品揃えの古着店を営みつつ、隣で居酒屋(てっぺん 餃子本舗)も経営している。おっちゃん手作りの料理はどれも美味しい。

さまざまな仕事をすること、仕事を分け合う
メリットってなんだろう?

ちなみに、私もスキル&タイムシェアしてます。本業は言語化コンサルってことで、企業や個人事業主の方のブランディングやコンセプトづくり、コーチングなど。

でも、コロナ禍で大変なママたちの手伝いをするべくベビーシッターを始めて、今でも家庭教師だけは継続中。作文や読解力強化という、言語関連を教えている。そして月に1〜2日、日本橋CONNECTにて日替わりママ。こちらは人との対話力を鍛え、いろいろな業界を知る手助けになっている。瀬戸内で半移住をする際には、瀬戸内の魅力発信の手伝いをしたいと思っている。

画像7

今後はこんなふうに自分のスキルや時間を、いくつかの仕事や趣味に使う人が増えてくると思います。自分にできるスキルを少しの時間でもシェアすることで、喜んでくれる人や助かる人が増えます。

ガッツリとお願いしたい人もいれば、ちょっとだけお願いしたい人もいるもの。そのちょっとだけお願いしたい人のニーズに、スキルシェアはハマっているんですよね。

また、これは1つの仕事を何人かで分け合うワークシェアの考え方にもつながります。コレって、少しの時間だけ働ける子育て中の女性体が不自由な人などにもチャンスが増える考え方でもあります。

④空間シェアとスキルシェア・ワークシェアMIX
シェアキッチンというおもしろさ

画像8

画像10

豊島の金栄丸食堂。近くにあるたかまつ屋さんという宿の経営者のお店なのですが、現在シェアキッチンとして貸し出しているのだとか。8月はアレンジカレーを得意とするカレー喫茶「異邦人」が出店してました。

場を持つ人が考えたい空間シェアにはさまざまなものがあります。シェアオフィスや私がお手伝いしている日替わりママもそうだし、今回島で出会ったシェアキッチンもそう。ある意味、ショッピングセンターの催事やポップアップストアなんかと似た感覚かもしれませんね。

ひとつの場所で毎回違った出会いがある。そんなおもしろさを提供してくれているんです。お気に入りに出会えたら、直接深くつながることもできる。ずっとやることはできなくても1週間だけやってみたい、1日だけやってみたい、そんな希望の人もいるはず。貸す方も借りる方も、まずはお試しから。そんなことができる場所から魅力が生まれそう!

⑤慣れているから・よそ者だからできること
互助・共助というシェアの形

画像10

最後にお伝えしたいのが、スキルシェアの一部でありつつ利益は生まないもの。島ならではの互助や共助という暮らし方。

島でよく聞かれるのは、助け合いの精神。畑の野菜が余ったから食べて〜とかの昔ならではのご近所さんへのお裾分け文化は当たり前。もらったら、別のスキルやものでお返しをする。

移住者などは、畑の手伝いお年寄りが苦手なネットショッピングを一緒にやってあげるなど、それぞれのできることで助け合っている。

画像11

このお互いにできること、ニガテなことを補強し合う関係から、共創が生まれることがある。たいていできることが違う関係は、価値観や視点も違うことが多い。それらの違った人が一緒に考えることで、新しい可能性やビジネスが生まれる。そんな共創プロジェクトオープンイノベーションが地方創生の場では多く開催されている。

これらは、時間やスキル、それぞれが持っているリソースをシェアしよう!という考え方から生まれている。まさにこれからの時代にふさわしいし、島のような場所では必要な考え方になる。

地方創生には可能性がたくさんある! 誰一人取り残さないためにも、ぜひ、盛り上げていきましょう♪

↓YoutubeでもSDGsやビジネスヒントについて話しています。


下町の2D&3D編集者。メディアと場作りのプロデューサーとして活動。ワークショップデザイナー&ファシリテーター。世界中の笑顔を増やして、ダイバーシティの実現を目指します!