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『フラガール』に見る「変動の時代の生き方」

私たちが主催する女子の学び場【meeet】で、毎週配信しているいわみんからのオススメ映画コラムをこちらでも紹介していこうと思います。

↑2006年に公開され、公開前はさほど話題にもならなかったけれど、日本アカデミー最優秀作品賞にも選ばれた作品。蒼井優は各映画賞で新人賞や助演女優賞などを総なめした出世作でもある。

女性の生き方が大きく変わり始めた時代

映画【フラガール】の時代背景は、昭和40年。イザナギ景気や高度経済成長が始まり、石炭から石油へとエネルギーが変わっていくタイミング。炭鉱労働によって生計を支えられていた人々には、これまでの働き方や価値観の変換が求められていた。

時代の変化に反発して炭鉱を守ろうとする人々と、家族を支える決意をしてフラガールとなり自ら変化していこうとする女子たちの物語だ。

インターネットによって世界が近くなり、さらにコロナによって働き方や価値観が変わってきた現代に、とても近いものを感じないだろうか?
そんな時代背景を知って映画を見ると学べる点が非常に多い。
映画の中で印象的だったセリフから、学んでいきたいと思う。

変動の時代の生き方 その①
「時代が勝手に変わっただけで、俺は変わらない」

これは、蒼井優演じる紀美子の兄、洋二朗(豊川悦司)のセリフだ。炭鉱事業がいずれ終わることを見越して、町おこしのために計画された”常磐ハワイアンセンター”に対して、炭鉱員たちは大反対する! 
紀美子と洋次朗の父は命を張って炭鉱で働き死んでいった。母も炭鉱の婦人会の会長を務める炭鉱が全てという家庭だ。紀美子のフラガールへの志願は、母親からの反対を受け、彼女は家を飛び出してレッスンに励んでいく。

彼のセリフは多くの人が今も思っていることなのではないだろうか?「俺には関係ない。勝手に変えるなよ」と。ただ、残念ながら時代は進化していく。変化できずにそこに立ち止まっている人間は、後退している事になる。

あなたはどっちだろうか?

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変動の時代の生き方 その②
「笑って人々に元気をあげる仕事もある」

物語の後半、ずっとフラガールを目指す娘を許さなかった母・千代 (富司純子)が、ひたむきにレッスンに励む娘を見て、気持ちの変化が生まれた後のセリフだ。

ハワイアンセンターを演出するためのヤシの木が、寒さで枯れてしまいそうなピンチの時、母は温めるためのストーブ集めに出かける。「私たちの時代とは違う新しい時代なんだ。あの子たちの夢を木枯らしくらいで壊して貯めるもんか」「ストーブ、貸してくんチェー」と言いながらリアカーを引き歩く。もっとも泣けるシーンのひとつでもある。

ツライのが仕事だと思っていた母のセリフ。今こそ胸に刻みたい。

変動の時代の生き方 その③
「私は変わりたい!」

炭鉱の女子で結成されたフラガールたちは、時代の変化を柔軟に受け入れ、「変わりたい」と希望を持って練習に励む。「女性は強い」なんてセリフにも思わずうなづける。

差別されたり、陰口を叩かれたりすることがあっても、ひたむきに努力し、そして、華麗に花開いていくフラガールたち。
そんな彼女たちの姿に多くの人が感動し、
そんな姿に、私たちが持つ無限の可能性を感じることができる。

変化が怖い? 変化は待っているから怖い。自分から変われば楽しくなる!

今の時代の生き方は?

私たちの目の前にも、たくさんの変化への対応が突きつけられている。今だけどうにかやり過ごしても、いずれ必ずやってくる問題ばかりだ。
彼女たちのように時代の変化を受け入れ、苦痛を伴いながらも進んでいけるようになりたいですね。

女子の学び場【meeet】では、毎月1〜2回オンラインでのワークショップを通して、さまざまなテーマについて対話をしています。
年齢(女子大生〜社会人)も業界もバラバラで、海外在住の方も参加してくださるようになりました。ぜひ一度遊びに来てください。

【meeetワークショップ】 コレからの教育を みんなで考えよう!

次回は6月20日(日)10時〜@オンライン申込はPeatixから)
「学校で教えてくれたこと・教えてくれなかったこと
コレからの教育について考えよう!」

元小学校教員で現在「寺子屋」事業をスタートさせた方をスピーカーにお招きし、学校教育についてとこれからの生き方について学びます。

meeetを立ち上げた経緯などはコチラから。「私がmeeetを始めた理由」


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いわみん
下町の2D&3D編集者。メディアと場作りのプロデューサーとして活動。ワークショップデザイナー&ファシリテーター。世界中の笑顔を増やして、ダイバーシティの実現を目指します!