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【葬送のフリーレン】アニオリ要素一覧:第7話・第8話

アニメ『葬送のフリーレン』は、基本的に原作漫画のストーリー・表現を忠実に再現していますが、幾つかアニメオリジナル(アニオリ)の描写が含まれています。

例えば以下記事のように、アニメに登場する世界地図は、原作漫画よりも詳しく描かれています。

本記事では、アニメ『葬送のフリーレン』第7話・第8話に登場する、アニオリ要素を紹介します。

原作漫画の表現の範囲内で、演出として差し込んでいる描写は、対象外とします。(境界線は難しいですが…)

あくまで私が気になった部分なので、全てのアニオリ要素ではないことは、ご了承ください。


漫画「葬送のフリーレン」の単行本全11巻107話までの記述内容を含むので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。



第7話

シュタルクの水飲み

崖崩れがあった道の修復作業をする場面で、シュタルクが途中で休憩して水を飲むシーンが追加されていました。

休憩して水を飲むシュタルク
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第7話より

その休憩中に依頼主の商人から、北側諸国では魔族と交戦している地域があることを知らされます。

これはおそらく、グラナト伯爵領での断頭台のアウラの軍勢との交戦を示唆していると考えられます。

上記のように、ある言葉・場面に対して、それと関連するものが一話後の話に登場する演出は、漫画「葬送のフリーレン」でも繰り返し登場します。

それに関しては、以下の記事にてまとめていますので、時間があれば御一読ください。


フリーレンの回想

崖崩れの修復作業が完了した後、次の村に向かう途中で、フリーレンがエルフの数の少なさについて、フェルン達に話す場面があります。

その会話の中で一瞬だけ、炎に包まれた集落と1つのブランコがあるシーンが挿入されていました。

一瞬だけ映るフリーレンの回想
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第7話より

これはおそらく、フリーレンの故郷であるエルフの集落で、その集落を含むエルフの棲家が、魔王の命令にて奪われた過去を表現したものだと考えられます。

エルフを皆殺しにするよう命令する魔王
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」 第21話より


フェルンとシュタルクのリアクションの違い

フリーレンがグラナト伯爵領にて、衛兵に捕まり牢屋へ連行される場面で、シュタルクは慌てていたのに対して、フェルンは全く慌てていない様子が、アニオリとして追加されていました。

フリーレンが連行された時のフェルンとシュタルクのリアクションの違い
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第7話より

これはおそらく、貴族に対する非礼は死罪だということを、フェルンは事前に知っており、ここで慌ててもしょうがないと考えていたものだと推察しています。

まあ単純にフェルンとシュタルクの性格の違いとも言えますが。

貴族に対する非礼は死罪だと知っているフェルンと知らないシュタルク
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」 第23話より


第8話

リュグナーの挑発

グラナト卿とリュグナーが戦闘する場面にて、途中で以下のようにリュグナーがグラナト卿を挑発するシーンが追加されていました。

グラナト卿。言葉とは何だ。この剣と一体何が違う。何を使おうと弱いものは皆死ぬんだ。この剣の持ち主のようにな。

原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より
グラナト卿を挑発するリュグナー
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より

これはリュグナーとグラナト卿、及びその息子との、圧倒的な力の差を表現するとともに、力の前では言葉での和平は無意味だということを示唆していると考えられます。


グラナト卿の屋敷への侵入

和睦の使者であるリュグナー達と戦うために、フェルンとシュタルクは、グラナト卿の屋敷へと侵入しますが、その侵入する様子が詳細に描かれていました。

グラナト卿の屋敷へ侵入するシュタルク
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より

池の移動や塀超え、窓からの侵入など、魔法使いと戦士ではアプローチの仕方が異なっていることが描かれていたとともに、フェルンがシュタルクを助ける様子がないことから、両者にはまだ微妙に距離があることを表現していると考えられます。


クヴァールの戦闘シーン

リュグナーが魔族の魔法への向き合い方を、グラナト卿へ語っている場面で、典型例としてクヴァールが人を殺す魔法を使っているシーンが追加されていました。

人を殺す魔法で暴れまくっていたクヴァール
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より

その当時のクヴァールさん、強すぎます。


過去回想でのフランメ

リュグナーがフランメの結界について、グラナト卿に語っている場面で、フランメが過去回想にて実際に結界を張っているシーンが追加されていました。

フランメの張った結界
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より

結界を張った後に、フリーレンに対してフランメが「むふー」としているので、なんとなく師弟の繋がりを感じました。

結界を張った後にフリーレンに微笑むフランメ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より


リュグナーの一撃目

リュグナーとシュタルクが戦闘する場面で、リュグナーの一撃目が血の弓みたいな攻撃であるシーンが追加されていました。

シュタルクに対するリュグナーの一撃目
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より

これはおそらく、最終的にシュタルクが、窓を背にして倒されるようにするための、自然なつなぎとして挿入したものと考えられます。

窓を背にして倒されるシュタルク
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より


フェルンの後ろの月

フェルンがリュグナーに対してゾルトラークを放った後に、窓の外へ視点が映る場面で、フェルンの後ろに月が映っているシーンが追加されていました。

フェルンの後ろに映る月
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より
原作漫画ではフェルンの後ろに月が映っていない
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」 第17話より

これはおそらく、アウラと対峙したフリーレンの、後ろに映る月とシンクロさせるためで、リュグナーが感じたフリーレンとフェルンの類似性を強調する表現だと考えられます。

フリーレンの後ろに映る月
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第8話より


まとめ

本記事では、アニメ『葬送のフリーレン』第7話・第8話に登場する、アニオリ要素を紹介しました。

他に紹介していないアニオリ要素がありましたら、コメント欄にて教えていただけると有り難いです。


長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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