【葬送のフリーレン】リフレインについて:概要
漫画「葬送のフリーレン」では、同じ表現やストーリー展開などが繰り返し登場することが多々あります。
繰り返すことを音楽用語で「リフレイン」と言うことがあります。
そのリフレインが、葬送のフリーレンの中でどのように組み込まれているかを、整理・考察したいと考えています。
本記事では、全体の話として、リフレインの種類について説明します。
ちなみに、ユーザー名のA refrein in Frieren は、フリーレンのアナグラム(frieren ⇔ refrein)から名付けました。
リフレインの種類
葬送のフリーレンに組み込まれたリフレインの種類は主に3つあります
1.構成のリフレイン
2.テーマのリフレイン
3.言葉・場面のリフレイン
以下、それぞれについて説明します
1.構成のリフレイン
話の流れや進行のパターンなどの、構造的な繰り返しのことを言います。
葬送のフリーレンはおおよそ、1~2話で一旦完結するストーリーの連続で構成されています。
私のカウントでは、現時点で既刊のコミック全10巻97話の内、1~2話完結の話数は47話で、約半分を占めます。
特にその1~2話完結の話の流れには類似したパターンがあり、例を挙げると以下のようなパターンがあります。
すれ違い発生 → 過去の回想 → すれ違い解消
このパターンの詳細は別記事にて説明しますが、このような構成上のパターンが何度も現れ、漫画を読み進める上でのリズムのようなものを作っています。
2.テーマのリフレイン
各話で伝えようとしている題材の繰り返しのことを言います。
例えば第1話では、勇者ヒンメルの死後、エルフであるフリーレンは、人間である彼を理解しようとしなかったことを後悔します。
このように、「種族の違い」というテーマは、この後も繰り返し描かれることになります。
上記の他にも様々なテーマがあり、話が進むごとに少しずつテーマへの理解が進むイメージです。
3.言葉・場面のリフレイン
登場人物のセリフや行動など、要素の繰り返しのことを言います。
例えば第1話では、フリーレンが僧侶ハイターのことを「生臭坊主」と呼ぶ場面がありますが、この言葉は何度も繰り返し登場することになります。
同じ言葉・場面でも、以前とは違う状況で登場しているため、その差を比較することで違う意味が読み取れるかもしれません。
また、各登場人物が同じセリフ・行動を繰り返す場合もあり、その登場人物の個性を確立することに役立っていると考えられます。
まとめ
漫画「葬送のフリーレン」では、大きく分けて3種類のリフレインが組み込まれています。
それらを見つけながら読み進めて行くのも、この漫画の一つの魅力だと考えています。
以下、リフレインの具体例について順次リンクを載せていきます。
構成のリフレイン:具体例
すれ違い・回想
過去の押韻
数珠つなぎ
時間経過コマ
対比構造
テーマのリフレイン:具体例
記憶の継承
誕生日
信仰
種族の違い
冒険者の職業
師弟関係
言葉・場面のリフレイン:具体例
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むふー・むすー
花畑を出す魔法
頭隠して尻隠さず
生臭坊主
想いは言葉にしないと伝わらない
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