福岡WSツアー終了
もう1ヶ月以上経ってしまった。。涙
とても貴重な体験が多かったので、福岡でのWSツアーについて、書こう書こうと思いつつ、福岡から帰った4日後には台湾でのワークショップツアーが待っていたり、台湾から帰ってきた2日後には劇団公演の稽古が始まったりと、筋肉もりもりなスケジュールだったので、なかなか書けずにおりました!と言いつつ、そんな隙を縫って、ちょびちょび書き進めてはいたのです!
さて、2024年10月21日から26日まで、福岡に行っておりました。
「ワレモロ」WSと「ちょっといきなり本読み!」と、その「ちょっと本読み!」の司会者育成WSなどなども、やってまいりました!
とんでもねえ充実した日々だったので、まとめて振り返ろうと思います。
到着した10月21日は「岩井と『て』を見よう!」でした。
20人ほどが集まってくれて、「て」の映像をみんなで見たあと、作品についての質問に答えたり。
かなり高い割合で、過去の「て」を生で見ている方がいらっしゃったので、質問の内容もディープでした。
それにしても、これだけ見てくれている人がいる、ということ自体が嬉しいです。
何年か越しに何年か越しに見た方から、
「こんなシーン、ありましたっけ?」
みたいな感想がもらえるのも、再演を10年以上続けてきた作品ならでは。
観る人の時期やコンディションによって、全く違う印象を与えたりしますもんね。そんな話をするのも、超面白い。
「何年か経って、自分が親になったことで、全く違う目線で見ました」
という感想も、よく聞くもので、嬉しいです。
「て」を作ってよかったと感慨に耽りますし、再演を続けてきてよかった。
それもこれも、クソ親父のおかげです!笑
改めて、初めて「て」を旅公演した際の、東京での「て」の張り詰めた空気と、福岡での爆笑の空気を思い出します。
特に舞台中盤の父の暴言のシーン。
東京では「モンスターや、、」と、お客さんが父役にドン引きしている、ピリピリと張り詰めた空気でしたが、福岡では主におばちゃまたちによる笑い声が劇場に響いておりました。
そしてアフタートークの際に僕からお客さんたちに、「あそこってなんであんなに笑ってたんですか?東京だと、父役のイカれた行動に、かなり引いてるお客さんが多くて、シーンとしていたんですが。」と聞くと、客席にいたおばちゃまが手を挙げると同時に、
「だって〜!ウチにいるもん!!」
と悲し嬉しそうに話してくれて、それを聞いた他のお客さんたちも頷きながら笑っていました。めちゃくちゃ穏やかな空気。
「ああいうバケモンはいるけど、まあ、あれ以上のことはしてこないし、しゃーないよね〜」
というおおらかさで受け止めている感じが、すごく我が家な感じがしたのでした。
あれから、福岡での旅公演が一段と好きになったのを思い出したり。
福岡滞在中もランニングは継続。
ホテル付近の福岡城と、大濠公園にはお世話になりました。
空が広くて綺麗でした。素晴らしい公園ですじゃ!!
続いて「ちょっといきなり本読み!」を、筥崎(はこざき)の「ムメイジュク」をお借りして開催。
もうほんとにずっと全員で笑っていた記憶しかない。
我ながら素晴らしい企画です。
初めて読むからお互いどんだけダメダメでも許し合えちゃうし、でもなんだかんだで挑戦するとうまくいって異常に盛り上がるし。
見学の方々も「めちゃ面白かった!」と言ってくれて何より。
みんな、その勇敢さでどんどん突き進んで生きていってほしい!笑
この日は演技自体も初体験という方がいて、最初は緊張している感じでしたが、1時間ほどすると「ぶっ殺せ〜!」的な激しいセリフを、他の演技経験者のみんなと一緒に叫んでおりました。
この景色が毎回本当に楽しい。
そんな「演技したことないけど、いきなりこのレベルのことをやってみている」姿を見て、他の俳優さんたちも少なからず刺激を受けるのか、そのあたりから毎回、演技経験ありの方々の熱までめちゃくちゃ上がっていくんですよね。
なので、フザけた台本ではあるけど、なかなかの頻度で「感動」まで持っていってもらえます。ありがたや。
「ごっちん」、我ながら名作だわ!!
場所を移しBAR「おこた」での「ちょっといきなり本読み!」も開催。
こちらも1名、後日の「医療関係者向けワレモロ」を企画してくださった岡崎健太郎先生のみが、演技未経験。
周りがやたら熟練の人が多かったのも面白かった。
非・売れ線系ヴィーナスの田坂さんやダンちゃんはじめ、キャラがめちゃ濃くて、ずっとみんなで遊んでいるうちに、ストーリーもガンガン進み、演技初体験の岡崎先生も全く違和感なく、物語に存在していたのでした。
ワークショップの旅、福岡も中盤に入り、明治産業さんの会社案内の中でも「ちょっといきなり本読み!」を開催させてもらいました。
この回もすごかった。まっっっっっっっっっったくの初めての子がいて、しかもその子は、単に「会社見学」のニュアンスで明治産業さんに来たんだけど、気づいたらオリエンテーションのような形で「ちょっといきなり本読み!」が始まる、という構図。
どんな会社だ。明治産業。笑
https://www.meiji-sangyo.co.jp/
明治産業さんHP内の記事
「オープンカンパニー」の一環として「アートワークショップ」を開催しているとのこと。おもしろ!!
基本は福岡のガス会社さんですが、こういった会社案内も含めて、かなりアートやカルチャーと社会をつなぐ活動をしてくださっています。
今回はこの明治産業さんの菅本千尋さんが企画してくれて、会社案内の中に「ちょっといきなり本読み!」が組み込まれたのでした!
ありがたや〜!またやらせてくんろ!
(写真は載せられず!)
そしてワークショップ期間後半は、場所を九州大学医学部に移します。
まずはお昼に、一般の方のワレワレのモロモロ。
毎度のことながら、だいぶぶっ飛んだ話が出ました。
そして、そのぶっ飛んだ話のためのような、「謎のバルコニー」が今回の会場の設備として存在していて、みんなで大活用。
右端に映っているのが、今回のワレモロワークショップを九大に呼んでくれた岡崎先生。
右から4番目の女性が、明治産業の菅本さん。
一般の方のワレモロは、爆笑しながら人生の深淵をみんなで恐る恐る覗き込むような回になりました。楽しむべし!
そして夜は、医療関係者の方限定でワレモロ。
これが今回初の試み。
岡崎先生のお声かけで集まった方々。
患者さん側の気持ちとお医者さん側の気持ちを、診察結果を告げるシーンを交代交代で演じながら、ディスカッション。
「大丈夫ですよ。この手術は2000人に1人しか死にませんから」
というお医者さんの言葉が、患者さんやその家族にどう聞こえるか。
また、「2000人のうち1999人が確実に助かる」ということが、医療としてどういうことなのか。
患者側だけの目線によらず、両方の立場を演じたり話したりしていきます。
答えは一つじゃない。
配役を変えて、時にはゲラゲラ笑いながら、
「確かに、ああ言う伝えられ方は辛いかも」
「こういう伝え方だと、確かに落ち着いて聞けるかも」
「でも、1日中たくさんの患者さんを相手にしながら、それはできるのか」
など、話しは尽きません。
さらに話は、ワクチンの話や薬剤自体の話になりました。
あんなにヘビーで中身が詰まりまくった3時間を終えたとは思えない、みんなの笑顔。
確かに、みんなで一度大きなトンネルに閉じ込められて、前よりお互いを知って、信頼して、そっとトンネルから出てきた感じ。
そしてそのトンネルがもう、怖いものじゃない気がする。
そんな関係になった気がします。
とにかく大きな大きな経験になりました。
参加した皆さんが明るく前向きで、常に進んでいこうという姿勢の方々だったのも、とても嬉しかったし、ワークショップが豊かに成立した要因だったと思います。
ワークショップ全体を仕切ってくれた、パラ子さん、魚井さん、そして明治産業の菅本さん、九州大学の岡崎先生、ほか、場所を貸していただいた方々と、それぞれの企画の参加者様、ありがとうございました〜!
また必ずや福岡に来させてもらいます!
「本読み!」の司会者育成によって、福岡に新たな司会者、横山さんが爆誕したので、福岡の方は横山版「ちょっといきなり本読み!」にご参加ください!
また、他の都市にも、ワークショップを組み合わせて遊びに行きますので、お問い合わせくださいまっせ〜!
ではまた!!