【ヘンな家族の珍事件】男二人と女児の三人家族
『レンタル彼女で自分を客観視!』
幼稚園の先生っぽい管理栄養士/寄り添い系レンタル彼女/結婚相談所助手/イラストレーター/重度の運動音痴/岩井ゆりにゃん(@yurina_rkp)です。
私の家族はちょっと変わっていて、父と祖父と私で暮らしていました。
父は昭和生まれ現在71歳。
祖父はなんと大正生まれでした。ちなみに今生きていたら、104歳です。
そして、祖父は令和も経験しているので、4つの元号を経験している強者です。
そう。私は大正生まれと昭和生まれのお家に遅く生まれた子どもだったのです。
テレビでは歌謡コンサート、のど自慢、相撲がよく流れていました。
私の服も女の子なのに性別無視の、ジーパンにシャツが主流でした。
小学校低学年まではなんの違和感もなくそのまま育っていたのですが、ある時気づいたのです。
この家は普通じゃないと。
それに気づいたのは、授業参観の時でした。
「ゆりなちゃん、おじいちゃん来てるんだね!」
近くの席のクラスメイトにこう言われました。
え?おじいちゃん?お父さんだけど??
授業参観には父が来てくれているはずです。
それが祖父に代わったなんて初耳で、私は首をかしげました。
なんだ、やっぱりお父さんだった。
振り返ると、クラスの後ろには父の姿がありました。
けれども、授業参観に来ているのはみんな30代くらいのお母さん達。
それに混じって50代の父は明らかに浮いています。
見た目も全く今どきではなく、キッチリと分けられた髪の毛、何十年も前のスーツ、分厚いメガネ。
どう考えても時代がそこだけ止まっていました。
父自身は昨日までと何も変わっていないのに、なんだか急に父のことが恥ずかしくなってしまったのです。
その時はそのクラスメイトに「そう!おじいちゃん!」なんて答えちゃったりして。
そこから考えてみたら、自分の服装も、髪型も、持ち物もどう考えても平成の物ではない。
明らかに、昭和臭を漂わせてわたしの周りに存在していました。
いったいこの平成の世で、どこで古着の着物みたいな柄が手に入るのか謎です。
イメージで言うと、ちびまる子ちゃんを実写化した感じでしょうか。
ちびまる子ちゃんなんて、作者が小学生の頃の話だから、時代は昭和40年代です。
なんならスカートなんて履かないもんだから、服装が女子感皆無。
なんていうか、とってもダサい。
やっと気づきました。
わたしの家族は普通じゃないと。
わたしは普通の女子ではないと。
うちの家の時代が昭和で止まっていると。
もうこうなったら私は昭和生まれなんじゃないかと。
そう思ったら、普段着ているジーパンにシャツ姿が、モンペに開襟シャツの女学生と重なって見えました。
お父さんが服を買う時に、店員さんに聞いたらいいじゃないと思う人もいるかもしれません。
けれども、私の父はお店でも近所でもPTAでも話をしたりコミュニケーションを取るタイプではありません。
すごく頑張ればできる…のかもしれませんが、いわゆる今でいうコミュ障というやつで、なんなら家でも父との会話はほとんどありませんでした。
苦手なんていうレベルではなく、人付き合いを避けて生きてきた父です。
世界と交流できるインターネットなんて、うちには繋がってるわけもありません。
だから、今の子がどんな服を着ているとか、どんな持ち物を持っているかなどの情報は全く入ってこないこともあって「平成生まれ昭和ダサダサ女子ゆりな」が出来上がったわけです。
父は仕事で家にいないことが多かったので、子供の頃に父と言葉を交わした思い出はほとんどありません。
家にいたとしても、私が一方的に喋る話に、父は時々「うん」とうなづくだけです。
友達のお父さんが休日にどこかに連れて行ってくれたとか、遊んでくれたお話を聞いて羨ましく思っていましたが、私には関係ない世界のことだと思っていました。
特に小学生の頃など、人とは違う変わり者の父が嫌だなと感じて、距離を取ってしまった時期もあります。
ただ、大人になった今、その時のことを振り返るとちょっと笑いが込み上げてきちゃうんです。
上京して自分の人付き合いが広がると、変わっている人や個性的な人と会う機会が増えて、父みたいな人は意外といるんだって知ったからでしょうか。
父に似た人に会うたびに、勝手に親しみを感じてしまいます。
子供の頃は、へんてこな父が嫌でしょうがなかったのに、今思い返すとそのいびつな所が人間臭くていいなぁなんて。
だって、人とお話しするのが苦手なのに、人がいっぱいいる娘の授業参観は仕事を休んできてくれていたんですよ?
嫌でもコミュニケーションを取らないといけない場所に来てくれて、私のことをちゃんとみてくれていたことに感謝しかありません。
私のことを昭和ダサダサ女子にしてくれたこと以外!
生き方に正解なんてないように、コミュニケーションにも正解はないと思います。
時間がかかってしまったけれど、父の気持ちが私に伝わったので、父の不器用な接し方も正解だったんではないでしょうか。
私の父のように、人とどうコミュニケーションを取ったらいいか分からない人っていると思います。
あなたが不安に思ってることも、気になってることも、ちょっと話したいことでも、聞いてほしいことは誰にでもあると思います。
それを話せるきっかけになれればと思い私は今レンタル彼女としてここに存在しています。
なんなら、わたしをきっかけにしてなんでもお話ししてください。
私の父は筋金入りのコミュ障だったので、多少コミュニケーションが変わっていても気にしません。
なんなら、昭和っぽい人、私得意ですよ!
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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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