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【ヘンな家族の珍事件】ブラジャーをつけたいお年頃なのに男しかいない家

『レンタル彼女で自分を客観視!』

幼稚園の先生っぽい管理栄養士/寄り添い系レンタル彼女/結婚相談所助手/イラストレーター/重度の運動音痴/岩井ゆりにゃん(@yurina_rkp)です。

今回のお話は「ブラジャー」「胸」「おっぱい」などの単語が多様されています。苦手な方はお気をつけください。

さて、女性のみなさんはいつ頃からブラジャーを着用しましたか?
胸が成長してて、次の日起きたら勝手にブラジャー着けてるなんでことがある訳ないじゃないですか。

一般家庭では、ブラジャーをつけるタイミングっていうのはやっぱりお母さんから教えてもらうものなんですかね?

それとも、ブラジャーつけてみたいなーつけようかなーって思って着けるものですかね?
お母さんと一緒にブラジャー買いに行くんですかね?それか、お母さんが見繕って買ってお家に置いておいてくれたりするんですかね?

いや、あのですね。
私のお家は母がいなかったんですよ。
生きてはいるんですよ。出ていっちゃっただけで。
今では、私と連絡を取るくらい仲が良いですけど。小、中学生の当時は連絡取ってなかったといいますか、連絡取れなかったんですけども。(連絡先を知らなかったんです。)
かと言って、祖母がいたわけでもなくて。
私の家には超高齢者の祖父と、おじいちゃんに間違えられるコミュ障父と私の3人家族だったんです。あ、あと猫ちゃん(♂)もいましたね。

私以外全員男性な訳ですよ。

ブラジャーつけて過ごしている人が私の家にはいない訳です。いたら驚きです。
たしかに、世の中には男性でもブラジャーをつける方もいます。最近ではメンズブラジャーが存在するくらいですから一概に男性がブラジャーを絶対に着用しないという考えは良くないですね。

しかし、なんといっても私の家にいる男性は古臭い考え方というか(年齢的に)あまりにも見た目も考えも男性的なので着用することは無いんです。
つまりブラジャーに詳しい人がいないんです。
というか、女の子の成長について詳しい人がいないんです。
どうなるかは知ってるとは思うんですけどね。
小さい子どもの時から胸が出てる子なんていないですから。

そもそも、そういった類い(性的な物)の話を祖父も父も口に出さないんですよ。
だから、今私がこんな公の場でブラジャーのお話をしていることを今は亡き祖父に言ったら叱られちゃうんじゃないかと思います。
まあ!お話ししちゃうんですけどね!

そんな中育った私は全く知識のない状態で成長していくんですけども、一応小学校でも保健体育は授業であるので勉強はするんです。
あの男子と女子に分かれて保健体育の授業とかありませんでした?それで生理とか女の子の体の成長のお勉強があったんです。

しかしですよ。胸が大きくなるのは分かりましたが、ブラジャーをいつ着用するのか。それは言われてないんです。むしろブラジャーのお話しになってないんです。
その当時はなんの疑問もなかったんです。
だって、まだそんなに成長してないから。
まだまだ先の話だし、ブラジャーなんて着けてたら邪魔じゃない?のレベルだったんです。

もう、なんならおっぱい自体邪魔なんじゃないかって思ってたんです。なんの役割があるのこれ?赤ちゃんにお乳あげるのに必要なら赤ちゃん生まれてからでよくない?って思ってたんです。
しかも、そんなに成長して大きいわけでもないのに、何のために胸に違和感を感じながら布を巻かなきゃいけないんだって思ってました。
そんなことを思いながら普通に小学校生活をしていたんです。

しかし、ある体育の日に事件は起きました。小学校6年生くらいかな?
その日の体育の授業はドッチボール。
私は、ドッチボールという競技が最高に苦手なんです。いつ、何処に、どんなボールが来るかわからないじゃないですか。しかも、そのボールを当て合う競技ですよ?
私からしたら、ボールを持ったクラスメイトが、こちらに向かってカメハメ波を撃って私達を撃退しようとしているようにしか見えないんです。
私はフリーザでもなんでもないただのザコキャラなので逃げ惑うだけなんですけど、カメハメ波(ボール)に当たるのだけは嫌なんです。何処当たっても痛いし。
出来ることならずっと外野でボールを拾いに行って強いカメハメ波を撃てる味方にボールを回す人になりたいんです。

なので、その日も私はボールに当たらないようにずっと内野で逃げ回っていたんです。強い人に隠れて。しかしその時はやってきました。相手側の悟空が最高のカメハメ波を撃ってきたんです。逃げきれなかった私に直撃でした。そこまではいつも通り普通のドッチボールだったんです。
当たった後いつもなら外野にそそくさ逃げるんですけど、その時は違いました。
動けなかったんです。
その場にうずくまっていました。
どうにもこうにも痛すぎたんです。胸が。
ボールが当たったのは私の胸だったんです。
びっくりしました。当時、生きてきたなかで1番と言っていいほどの痛みが私のおっぱいに起きていたんですから。
後に知ることになるんですけど、成長途中の胸は、硬くなっていて物が当たることがあると痛みを伴いやすいんですって。
知っていましたか?私は知らなかったです。

そんな事件があってブラジャーをつけた方が胸が守れるんじゃないかと考えるようになりました。
私は心に決めました。私の胸を守るためにも、ブラジャーを買おうと。

しかし、ブラジャーをつけよう!と、思っても相談する大人が周りにはいません。
インターネットがある家でもないので家で調べることができません。

祖父も父もブラジャーなんて口に出して言えるのか…特に父にブラジャーの話なんてできるわけない!

普段のコミュニケーションもそこそこなのに、いきなり娘が「胸が大きくなってきたからブラジャーが欲しいんだけど」なんて言ったら無口な父が余計に話さない気がしてたんです。

まず、父に自分の胸のことを話すこと自体恥ずかしかったので。
父が女性物の下着エリアに踏み込んでいるのを想像しただけで今でも恥ずかしいですし、そんなことをして欲しくないですし。

にしても、私自身にブラジャーに対しての知識が無さすぎる。祖父に聞いたところで分かるはずもありません。

そこで私は思い出しました。当時買っていた雑誌に胸のこと、ブラジャーのことが書いてあったことを!
私にはその雑誌が女神に見えました。
家族に聞けない内容がそこには書いてあったんです。

私はブラジャーに対する知識を得ることができました。しかし、買いに行かなければ手に入りません。第二の問題に突入しました。どうブラジャーを入手するか。

手段は3つ
一つ目は正直に父に話し、ブラジャーを買いに行く。
二つは祖父に話し、ブラジャーを買いに行く。
三つ目はお小遣いをかき集め、一人でブラジャーを買いに行く。

一つ目の手段は絶対に嫌でした。もう多分思春期も入っていたんじゃないですかね。父が最高に苦手な存在になっていたんです。何考えているかわかんないし、話さないし、自分の「性」の部分に触れる話しをしたくない。そう思って一つ目の手段は真っ先に消えました。

残る手段は二つ。祖父は男ではあるものの、私にとっては母代わりになっている存在でもあります。しかし、祖父も男であることは変わりありません。この話題についてとても話しづらい。

だからといって当時住んでいた場所はとても田舎。小学生の足で街に繰り出せる距離に服屋がないんです。
お小遣いをかき集めたところで買いになんて行けないんです。

そう、私に残された手段は祖父に話すこと以外に残されてはいなかったんです。

祖父に話しました。下着が欲しいと。ブラジャーが欲しいと。
ドッチボールの事件についても話しました。とっても痛かったこと。
雑誌に書いてあった知識で何を買うか決まっていたのでその話もしました。自分で探して買うからと。

恥ずかしい気持ちと、なんでこんなことを祖父に言わなきゃいけないのかという気持ちと、いろんな感情がごちゃ混ぜになってました。

もう、いっそのこと自分が男だったらこんな思いしなかったのに。
祖父と父と分かり合えたのに。
母がいれば、祖母がいれば…
そう考えて、罪悪感も生まれていました。

でも、そんな私に祖父は
「ごめんな、知らなくて。」
「言ってくれなかったら、分かってあげることもできなかった。」
そう言ってくれたんです。

拍子抜けでした。もっと聞かなきゃよかったみたいな反応をされると思ったので。
嬉しかったです。ずっと悩んでいたことを誰にも言えず、雑誌を頼って一人で考えていたことを、祖父が同じ気持ちで考えてくれたので。

そうして、お洋服屋さんに連れてって貰い私はブラジャーという胸に着ける鎧を手に入れることができたんです。

要らない、邪魔なものだと思っていた、あの巻き付ける布だと思っていたあの布。
憧れていないわけではありません。

家に男しかいないと言っても、私は女の子です。家族に話しづらい内容だから興味のないふりをして放っておいた結果、激痛を伴う事件になっちゃったんです。

でも、実際に話してみたら意外にも受け入れてくれて嫌がられることも無かったんです。話してよかったなって。思いました。

これをここまで読んでくださった方も悩んでいることありまけんか?
家族や、友人には話しづらいし、相談できないことがある人もいるのではないでしょうか?
私がブラジャーで悩んでいたように。
私には当時そのことを話せる人が欲しかったんです。ただ聞いてくれるだけで良かったんです。言ったらスッキリすることもあるじゃないですか。

なので、何か悩んでいる方や話を聞いて欲しい方、私がお話し聞きます。

言ったらスッキリして、その悩みがちょっとでも楽になるかもしれませんよ!


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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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