作って公開を続けていたら、きゃりーぱみゅぱみゅさんのMV制作に参加できた
ある日、きゃりーぱみゅぱみゅさんの新曲MV(ミュージックビデオ)用にダンボールで衣装を作って欲しいというDMが届きました。
信じがたい話ですが、その10日後にはダンボールで作った衣装をきゃりーさんに着用していただき、撮影に立ち会っていたのです。
完成したきゃりーぱみゅぱみゅさんの新曲「きみがいいねくれたら」のMVはこちら。冒頭の格闘ゲーム風の場面で、きゃりーさんが着ている衣装を制作しました。
制作した衣装のスチール写真が、きゃりーさんのインスタで公開されています。(インスタがそのまま埋め込めるnoteの有能さよw)
MVの経験も関係者とのつながりもなくDMが届いた経緯
ダンボールアーティストとして独立して2019年で5年目。これまでテレビ局や一般企業などのためにダンボールアートを制作してきました。
しかしMV用のダンボールアート制作は未経験。過去にそんな仕事に関わったことはなく、もちろん、きゃりーさんとのつながりもありません。
ではなぜ突然、私に声がかかったのでしょうか。理由は過去に制作したダンボールアート作品がMVのコンセプトに合致したからです。
MVの監督は初代バーチャファイターのような、カクカクのローポリゴンの表現を行いたいと考えていました。
そんなときに私が過去に作ったバーチャファイターの衣装を見つけて、声をかけてくれたようです。
以前、note編集部に取り上げていただいた記事で、クリエイターはとにかく作ったらネットで公開しよう、そうすると可能性が広がるからということを書きましたが、今回もまさにそれ。
作品をブログに載せていなかったら、このような機会をいただくことはありませんでした。
エンタメと相性がよい、いわいのダンボールアート
改めて感じるのは、私のダンボールアートがエンターテイメント系のコンテンツと相性がよいということ。
ダンボールアート初仕事はTV番組向けのダンボールロボット制作でした。その2ヶ月後にはディズニー映画のプロモーション用にダンボールでキャラクターを制作。
はるな愛さんの顔をダンボールで制作したり、九州朝日放送のマーベル展応援企画でダンボールアイアンマンを作ったり。
2019年にJFEエンジニアリングからの依頼で栃木の那須塩原クリーンセンター(ごみの再処理施設)に納品したダンボールアート(ミヤマクワガタ)は、子どもの学習スペースで長期展示。
ダンボールアートの過去作品は、できたてのウェブページでご覧いただけます(笑)
きゃりーさんのMVも含めて、私のダンボールアートは人を楽しませるエンターテイメント系の分野で求められていることを感じます。
初めて作ったダンボールアートはネットで設計図が無料公開されていたアイアンマンのマスクです。
これを飲み会に持っていったときに、皆が笑い、盛り上がったことがとても嬉しく、いまでも印象に残っています。
私のダンボールアートの原点は「人を楽しませたい」というもので、そんな気持ちで作品を作っていたことがエンタメ系の依頼に結びついていったのかもしれません。
よい意味での開き直りが冷静な対応につながっている
きゃりーぱみゅぱみゅさんという、誰もが知っているアーティストのMVということで、さぞ動揺したかというと、そんなことはありませんでした。
ディズニー案件のときは1ヶ月間の密着取材を受けて、その模様が情報番組の冒頭で15分近く流れるという展開でしたが、このときも冷静に対応。
子どもの頃は縁遠く感じていた映画やテレビの世界も、大人になって裏側の仕組みがわかり、すべて人が作っているんだと実感したんですよね。そう考えるとあまり物怖じしなくなりました。基本的には小心者ですが(笑)
仕事を依頼してくださる方達も普通にやりとりしていれば、この人は慣れていると感じて、安心してもらえるのではないでしょうか。
これからもおもしろい仕事につながるように作品をネットで公開!
意図せずして、ダンボールアーティストとしてのこれまでの作品を振り返るような形になりましたが、やっぱり作って公開するのは大切。
子どもの頃に将来の夢みたいなものはなかったけど、誰かが笑ってくれると嬉しいという気持ちはありました。
自分でも気付いていなかったけど、その気持ちがずっと心の奥底にあったんだなって、今回の記事を書いていてわかった気がします。
これからもっともっと、おもしろい仕事ができるように、これまで以上に精力的に作品を作ってネットで公開していこうと思いました。
クリエイターの皆さん、作品を作ってどんどん公開していきましょう!