シェルターはもっと軽くなる
こんにちは宮西です。
早いもので気づけばもう6回目のオリエンティアアドベントカレンダーです。
興味のあるひともいるかもしれないので過去の記事を。自己紹介とかもたぶんこのなかに書いてあるので今回は省きます。
2016年: 月間走行距離50kmでもインカレ入賞する10の方法
2017年: 世界一軽い寝袋の作り方
2018年: 最軽量シェルターの作り方とレース本番で持って行き忘れたときの対処法
2019年: 調査革命が起きた! ~超高精度格安GPS~
2020年: 調査板はもう古い!?時代はタブレット調査!
プロマッパーだし今年も地図のこと書こうかなと思ったんですが、意外とネタがなかったので先月に自作したシェルターのことでも書いていきます。
半身シェルター+ブランケットはダメらしい
2018年の記事で超軽いシェルターを自作した話をしましたね。2019年もこのシェルターでOMM JAPANに出場したんですが、安全管理担当の村越さんに注意されてしまいました。
「今年はいいけど今度からは全身入るシェルターにしてね」と。
一応足元はブランケット部分もあるので全身覆えているものの、ルール違反かどうかはかなり微妙なラインだと思ったので二人が横たわって全身入る大きさのシェルターを新しく考えることにしました。
トータル130g以下を目指す
以前自作したシェルターは
上半身のピラミッド部分: 50g
下半身のブランケット部分: 35g
ポール: 35g
ペグ (4本): 12g
で、合計132gくらいでした。より大きな幕になるので重くなっちゃいそうですが、できればこれよりは軽くしたいです。
形はまたピラミッド型。なんだかんだこれが一番軽くなりそうです。
半身シェルターの横幅はちょうど良かったので変更せず120cm、高さは耐風性を考慮して若干低めの90cmとすることにしました。
この高さで170cmの人が寝て頭が幕に当たらないぎりぎりの長さを計算すると230~240cmくらいです。今回はキリよく幅の2倍で240cmとします。
メインの素材は今回も0.34oz/sqyd (≒11.5g/m^2)のDyneema Composite Fabric (DFC、旧キューベンファイバー)を使います。(2018年の記事では17.3g/m^2って書いてありますが多分間違ってますね。ごめんなさい)
軽量化のため、四隅とてっぺんの補強部分の面積を減らして、半分以下にします。ペグダウンする箇所は半径4cmの扇形の厚いDFCで補強。強度的にはぎりぎりでしょう。強風だと裂けるかもしれませんが、OMM JAPANはいままで風が強かったことはないのできっと大丈夫。
また、リッジラインの接着幅を半分の7mmにしました。1/2インチ幅の両面テープのさらに半分です。こちらもあんまり強度はないと思うので手荒に扱うと剥がれるかも。
単純にメインの幕部分のみで計算すると4.4m^2で51gなので、結構軽くなりそうです。接着部分とか補強とかガイラインとかを入れても70g以下にできるかもしれません。頑張って作るぞ~
作る
結局15時間くらいかかった気がします。。。幕が大きい分たいへんですね。
試し張り!
ちょっとしわになってうまく張れませんでした。でももうどうしようもありません(泣)
またもともとペグは4か所のつもりでしたが、途中でループを増やして長辺に1本ずつ追加しました。さすがに240cmは長いので。
ポールも新しくしました。1mm細くして外径7mm、内径5mmです。強度も十分ありそうです。前のものより5cm短くして全長92cmの2分割タイプにしたんですが、短すぎたかも。でも5g軽くなったからオッケー!!!(?)
気になる重量は?
シェルター単体で67gでした。ほぼ予想通りです。またポールが少し軽くなったり、超軽量ペグをなくして普通のやつしか見つからなかったりで以下の通りになりました。
シェルター: 67g
ポール: 30g
ペグ: 30g
合計127gなので一応目標達成です。(こんなに頑張ったのに5gしか軽くなってないのかよ)
実戦投入
11月に本栖湖周辺で行われたOMM JAPANで実際に使ってみました。中は身長170cm前半の成人男性二人がぎりぎり寝れる程度の広さで、レース用と考えれば十分です。バディの大竹選手曰く、「案外快適。問題なし」とのことです。また半身用のシェルターと違って中がかなり暖かいのは助かりました。少し結露はしますが全然許容範囲内です。
ポールはやっぱり少し短すぎたかもしれません。シェルターをピンと張れなくてふにゃっとなってしまいました。風があったら完全に倒壊してましたね。
もっと軽くできる?
今回はトータル127gでしたが、これが100g切ったら超かっこいい気がするのでいろいろ考えてみました。
カーボンペグの自作 -10g
より軽いカーボンポールの採用 -6g
シェルターの大きさの最適化 -7g
104gならなんとかできそうです。さらにあと5g減らせば2ケタ!でもいまはちょっと厳しいかな。
みなさんもいいアイデアがあったらぜひ教えてください!!!
では