野球の"音"が好き
プロ野球が無観客で開催中である。
ついに今週から5,000人からではあるが観客も入る予定だが、応援団はないし、昨年までとはまた少し違った形になるだろう。
無観客試合の価値
今年はオープン戦も無観客で開催していた。
球場に行きたいという気持ちはもちろんありつつ、無観客試合で1つ楽しみにしていたことがある。
音だ。
私は野球の音がすごく好きだ。
野球選手が奏でる音、だと思っている。
ボールがミットにおさまる音、打球音、バットを振る音、選手の声。
どれもが野球をするのに欠かせない音である。
音がつくるプロをプロたらしめるもの
プロとして多額のお給料をもらっている選手たちも1球に一喜一憂する。
優勝が決まる試合や、負けたら何かに勝ち残れない試合とか、サヨナラ勝利の試合とかだとそれを感じることも多いだろう。
だが、そんなポイントになる試合以外も同じなのだ。
通常144試合あるうちのたった1試合、たった1点、たった1球とそう感じてプレーをしている選手はどこにもいない。みんなひとつひとつのプレーをとても大切にしている。
チームが勝てば少年のように喜ぶし、チャンスで仲間が打てば全員ではしゃぐ。
無観客試合ではそんな、普段は表情でしか見れない選手たちの人間味を、音も含め全身から感じることができるのだ。
野球の楽しさを教えてくれるもの
野球選手の声を聞いたことがあるだろうか?
たまにベンチ横にカメラがある場合などもあるので、そういうときは聞こえることが多い。
しかしそれ以外でなかなかちゃんとした試合中の声を聞くのは難しい。
普段はファンが出す声と同じくらいの歓声。それをあのプロ野球選手たちが出しているのだ。
すごいことではないだろうか。
高校球児と同じ声が聞こえる。
走れ!入れ!やったー!2アウトー!いけるよー!
野球が好きで、野球選手をやっている。そんなことを感じられる音は、ファンに野球の楽しさを伝えてくれる。
チームの素晴らしさを、喜ぶことの尊さを、応援のパワーを教えてくれる。
観戦に行きたい気持ちも、多くの人の応援を背にして戦う選手の姿は、いつも輝いていて美しいものだが、今はこの時しかない無観客試合を音によってさらに楽しむことができてよかったと心から感じている。
野球は素晴らしい。
野球のある世界に、
野球ができることに感謝。