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オーストラリア 世界一大きなハートを描く自転車旅『ハートチャレンジ』について


2013年に行った自転車旅、『ハートチャレンジ』の記事をこれからアップしていこうと思います。色々な事情や本人の怠慢で今までちゃんとした形で公開していなかったのですが、2018年の旅の記事も書きたいのと、またオーストラリアで自転車旅も計画しているのでその前になんとしてでも表に出しておこうと。

ハートチャレンジの記事は基本的には2013年時点で書いたブログやメモをベースにしているので表現が若々しい?恥ずかしい感じですが、それはそれとして飲み込んでいただければと思います。

機材紹介や旅のアドバイス的なもの、スポンサーを集めるための資料作成方法なども紹介予定です。


サムライとは?

簡単な自己紹介。
髪型がリアルちょんまげなので、サムライと呼ばれ、そのままニックネームになり、仕事でもその名前を使うようになりました。
ちょんまげ頭にしたのもこの自転車旅がきっかけです。

コナミでメタルギアソリッドの4からPWあたりまでの販促物やパッケージ、イベントのデザインなどをアートディレクターの師匠と担当。
ここでデザインを勉強し、考え方などを学ぶ。
その後、趣味だった自転車の仕事がしたくて自転車雑誌の出版社へジョブチェンジ。しかしここでチャレンジに目覚め、数ヶ月で退社。
2013年のハートチャレンジを終え、しばらくフリーでフラフラと働くが…

ある日、日高屋で昼食を食べる。野菜たっぷりタンメンとフライドポテト、そしてビール。
お腹が膨れたところでコンビニでポテチと再びビールを購入。
それらを公園のベンチで虚無の顔をしながらポリポリゴクゴクとお腹に流し込んでいた時、ふと気がついたんです。

「あれ?自分、ちょっとやばくないか?」

昼間っから公園でおっさん1人、ベンチでポテチとビール飲んでたらちょっと怪しいですよね。しかも髪型がちょんまげ……
ちなみにこの時、住むところがなくて姉の家に居候していました。

突然自分の置かれている状況を飲み込み、すぐに職探し。
そしてグッドスマイルカンパニーへスルリと入社。
最初の面接はカツラをかぶって望み、通過。
最終面接も最初はカツラをかぶっていたのですが、途中で取って……
っていう話はまた別の機会にするとして、グッスマでは販促物やパッケージ、イベントデザインなどゲーム会社と同じようなことをやりつつ、レーシングカーのデザインもしていました。
2014年のBMW、2016年〜2020年までのAMGを全て担当。
2019年に退社して会社を作り、現在に至る。
レーシングカーやヘルメット、自転車チームのジャージデザインなどが主な仕事内容で、髪型はまだちょんまげ継続中です。

2013年のサムライ


職歴みたいになっちゃいましたが、それがサムライ。


ハートチャレンジとは?

今回記事にするハートチャレンジを一言で説明すると、
オーストラリアを舞台に世界一大きなハートを描く
っというチャレンジです。
具体的な大きさは3,000km、GPSのログを使って描いていきます。
毎日Googleマップでハートを描けるいい道がないかと睨めっこをしながら場所を探していました。

道がたくさんあったとしても、曲がり角が多すぎたり、形が歪だったり。
そんな中、やっと見つけたのがメルボルンをスタート&ゴールとした今回のルート。

オーストラリア大陸の全体図
右下にメルボルンがあります。ここをスタート&ゴールとし、ハートを描きます。

ほら、大きなハートができました!

高校の陸上競技部でも2位。
自転車ではチームでレースに出ても2位。会社のチームでの耐久レースも2位……
そろそろ1位を……せっかくなら世界一を取って胸を張りたいと。
今はこういったGPSで大きな絵を描くという項目ではすでに大きなものがあるのでハートチャレンジではギネス記録は取れませんが、当時はそういったことをした人がおらず、申請も通っていて証拠を収めればギネス記録は取れたんですよね。
結構面倒すぎて書類を送らなかったんですが、ちょっと後悔。


ハートチャレンジはそう言う内容として、

なぜそんなチャレンジをしようと考えたのか?

そういう性格だからと言えばそうなんですが、今まで色々なところへ走りにいきました。
当時住んでいた神奈川県の多摩区から諏訪湖を往復する400kmのチャレンジ。
ジロ・デ・イタリアをイメージして作った山岳系ルートを走る『ジロ・デ・4000』。
これは高尾山から大弛峠を越え、道志道を走って山中湖へ。そこから激坂で知られる富士山のあざみラインを走り、富士スピードウェイを通って明神峠へ。
再び道志道から大弛峠へいくという約200km獲得標高4,000mのルートです。
かなり走り込まないと完走が難しいルートですが、これもチャレンジ。

富士山のヒルクライムもチャレンジですし、1日に100km走るのもチャレンジ。大なり小なり、人それぞれ色んなチャレンジがあります。

僕が考えるチャレンジとは、
「できるかどうかやってみないとわからない」
っと思える楽しいこと。


そんなことを仲間と一緒にやっていたけど、僕の中で明らかに何かが変わったのが龍飛崎まで走りに行くというチャレンジでした。
それまでは宿泊するような自転車旅というものをしたことがなく、何か面白いことができないかと思っていたところで思いついたのがこのチャレンジでした。
ももいろクローバーZの高城れにさんのファンだったサムライ。
高城れにさんのソロ曲で「津軽半島龍飛崎」という曲があり、龍飛崎は青森の津軽半島の先端にある。
真面目に本気でバカをやる
この考え方が今でも結構好きで、龍飛崎まで自転車で行って「津軽半島龍飛崎」を現地で聴く。
そんな目的で900km近く走って行くというばかばかしさと、妙な本気(意地)を出している時の自分は嫌いじゃない。
深く考えずとも頭の中でパズルのピースが自動的にカチカチとハマっていく感覚。

「やるべきチャレンジはこれやな。」

デザインをしていても、何か考えごとをしていてもこういうふうにカチカチっとハマっていく感覚がある時は大抵面白いことが待っている。
紫推しのモノノフ(ファン)だから理由は面白そうということ、それだけでいい。
かと言って何も準備をしていない状態で行くのはチャレンジではなく、ただ無謀なだけ。
雑すぎる準備は準備になっていないので、ある程度の道筋はつけておかないといけない。

龍飛崎までは約900km。
1日に380kmまでは走った事があるので。行けない距離じゃない・・・はず。
問題は真夏だってことだった。
当時は普通?の会社員だったので、まとまって休める日はお盆と限られていた。
暑いのは苦手で、今まで何度も暑さにやられた。

白石峠へ走りにいった時も暑さに負け、一度はこの計画も白紙になってしまったけど自転車旅先輩の方のブログにこうあった。

石橋を叩きすぎていたずらに心配事を増やすな。
万全を期すのもいいが、タイミングを逃すとチャレンジすらできないぞ。
「やろう!」という気持ちが固まっている時がやり時だ。

その通りだと思った。
来年、どうなっているか分からない。
今出来ると思っているなら、それがやるタイミングや!
そうと決まれば暑さと長距離が連続で走れるかどうかのテスト。
これは暑い中2日間で350kmという距離を追い込みながらも走れたのでテスト成功。


こうして準備を行い、龍飛崎へのチャレンジをスタートさせ、真夏のレース、「つくば10時間耐久レース」にチームで参加し、レース終了後にそのまま龍飛崎を目指す。

目覚めるきっかけ「川崎〜龍飛崎 荒ぶる感電ツアー」


途中で「つくば10時間耐久レース」に参戦。クラス2位でゴール
「荒ぶる感電ツアー」と称して日本橋から龍飛崎へ


東京から青森県の先っぽまで走るわけですが、目の前にはたくさんの山々があるわけです。

ゴールした時、龍飛崎から今まで走ってきた方向へ振り返ってみると、その山々を全て乗り越えてここまで走ってきたというものすごい達成感があった。
その時にサムライはチャレンジに目覚めてしまったのです。

前置きがすごく長いですが、そこで目覚め、この人生、何かでっかいことにチャレンジしてみたいなと思った訳です。
サハラ砂漠を走ってみたいな〜とかも考えたんですが、すでに誰かやったことがあることをやっても二番煎じ。
できるとわかっているようなもので、それを辿っても面白いとは思えなかった、そんな時にハートチャレンジを思いついて実現のために動き始めました。

思いついてから実際にどういう経緯を辿ったかは別途記事にしますが、色々ドラマがありました……いい事も悪い事も。
今になってみればどれもいい経験ですが、だからと言って許してはないけど。

さて、そんなハートチャレンジの記録。
説明は記事に合間に入れていきますが、まずは日本出発の朝の模様からお楽しみください。



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ちょんまげ頭で自転車旅 サムライ
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