今回の遺骨収集を通して、私はボランティアに対する向き合い方を再考することができました。
私のお邪魔した現場はもうほとんどご遺骨が見つからないだろうという状態だったので、三日間活動しましたが、最終日までそれらしいものを見つけることはできませんでした。また、雨のため活動が一日中止になってしまいました。 「私は、ご遺骨を一柱でも多く見つけ、ご遺骨の帰りを待つご遺族の気持ちを少しでも癒したいという思いで参加しているのに、こんなに見つからないなんて……」と、焦る気持ちでいっぱいでした。
ですが、ミーティングを重ね、自分が遺骨収集に取り組む意味を何度も考えたとき、「私は、ご遺骨が見つかると思ったから参加したわけではない」と思いました。
今すぐ結果や解決策を見つけられて、今すぐ問題を解決できると決まっているから活動しているわけではない。ただ、「今困っている人や苦しんでいる人に、何かしてあげたいと思ったから活動しているだけなんだ」と思ったのです。
遺骨収集を行う意義は、そのように、私たち戦争未経験者が戦争を風化させないように活動したいと思っていることや、それを発信することなのだと考えています。この考えを、誰かに繋いで行けたらいいなと思いました。